材料分析に適した GC/MS

材料分析のさまざまな要求に応える
各種の GC/MS 用前処理装置

高分子材料は私たちの生活に欠かせない材料の一つですが、高機能化や安全性の確認への要求は高まり続けており、そのための分析法の重要性が増しています。

高分子材料を分析する目的としては、高分子の構造解析や添加剤の分析の他にも耐熱性の評価や使用条件下における発生ガス成分の分析など多岐にわたります。

アジレント・テクノロジーは、高分子材料の様々な分析目的に対応するため、各種の GC/MS 用前処理装置を提供しています。

お客様の目的やご予算に応じて最適な分析法をご提案させて頂きます。

各前処理装置の主なアプリケーション(:最適、◯:適)

装置名高分子構造の解析添加剤の分析VOC(臭い)の分析熱特性測定
EGA/PY-3030D  
TG-DTA      
TSP      
TDU    
TD100-xr    
7697A    
SPME      
M-CTE250      

アプリケーション事例

1. 添加剤の分析

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四重極型 MS における MassWorks ソフトウェアを用いる化合物の組成式推定

EI 法では分子イオンがほとんど観察されないため、ケースに、PICI(試薬ガス:2 % モノメチルアミン/メタン)を用い、MassWorks で組成式推定を行った例をご紹介します。

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パイロライザ GC/MS 分析におけるキャピラリ・フロー・テクノロジーの適用 その 2

Agilent の独自技術を用いたキャピラリ・フロー・テクノロジーを MS と選択型検出器 FPD でのスプリット検出に適用し、さらに、バックフラッシュにより生産性を向上した例をご紹介します。

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パイロライザ GC/MS によるポリエチレン中添加剤の分析

発生ガス分析(EGA)により、添加剤成分の揮発温度およびポリマーの熱分解開始温度を把握し、ポリエチレン中添加剤の熱脱着温度を決定する方法をご紹介します。

TSP 食品ラップ 安価で、GC 注入口と組み合し加熱脱着として使用できるサーマルセパレーションプローブ(TSP)を、食品ラップ中の添加剤の分析に適用した例をご紹介します。

2. 異臭・揮発成分の分析

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キャピラリ・フロー・テクノロジー(Capillary Flow Technology; CFT)を用いた塗料サンプルの成分差異解析

アジレント独自の CFT を用いて、選択型検出器 NPD, FPD および MSD との 3 分岐同時検出を行いました。また未知サンプルの解析ソフトウェアによりデコンボリューションされたピークをライブラリ検索し、さらに AromaOffice によりにおい成分に絞った解析を行いました。

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SPME-GC/MSと多変量解析による劣化した天然ゴムの臭気成分の差異解析

材料や化成品業界において製品の異臭が原因のトラブルが増加しており、原因化合物の迅速かつ正確な絞り込みが要求されています。そこで臭気化合物に特化して収載した「GC/MS 用異臭分析データベース」 を用い、化成品の化合物の絞り込みの検討を行いました。

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ISO 12219-3 に準拠した自動車用トリムの放散化学物質スクリーニングのための高速マイクロチャンバ試験

ISO 12219-3 に従い、Markes 社の Micro-Chamber/Thermal Extractor を用いてポリマー素材からの残留モノマーの放散を評価した例をご紹介します。

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車室内空気環境 (VIAQ) に関連する標準メソッドの開発および準拠の方法

車内空気中の揮発性および半揮発性有機化合物 (VOC および SVOC)の定量に関する規制の導入に関しての概要と、対象となる化合物のサンプリングと測定について標準メソッドの進展について説明します。

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マイクロチャンバ(MARKES M-CTE250)を用いる高分子材料から放散する SVOC の分析

MARKES 社チャンバー M-CTE250 は 250度まで加熱できるチャンバーを 4つ有し、効率的なサンプリングが可能です。このチャンバーを用い高分子材料から放散する中揮発性化合物(SVOC)の分析を行った例をご紹介します。

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Agilent 7820 GC システムと Agilent 7697A ヘッドスペースサンプラを使用した、梱包材に含まれる印刷用残留溶媒の分析

印刷用インクはその毒性のため製造過程は厳しく規制されており、それらの検出が可能な自動ヘッドスペース/ガスクロマトグラフ (HS/GC) システムの機能をご紹介します。

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MARKES TD による材料のアウトガス分析

MARKES 社のマイクロチャンバ M-CTE250 および M-CTE120 は、材料全体や材料表面のみからのアウトガス、またシート状材料の化合物透過度試験などに用いることができ、それらの適用例をご紹介します。

3. 不良・劣化の原因解析

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Agilent 7697A ヘッドスペースサンプラを使用したポリマー中残留モノマーのマルチプルヘッドスペース抽出

ポリマー中残留モノマーの簡便な定量分析法をご紹介します。

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食品包装材の印刷用インク成分の GC/MS/MS 分析

食品用包装材に用いられる印刷用インク中の特定化学物質 20 種類を 1 ppb レベルで測定する分析法をご紹介します。

4. ポリマーの構造解析

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GC/MS による含フッ素未知ピークの判別方法

ライブラリにヒットしない未知ピークの分子組成を決定する場合、フッ素は最も厄介な元素のひとつです。7250 四重極飛行時間型(Q-TOF)GC/MS により、未知ピークがフッ素を含有するか否かをマススペクトルから判定する方法について検討しました。

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GC/Q-TOF による殺虫剤中の未知不純物の定性

7250 GC/Q-TOF により、ライブラリに登録のない未知化合物の構造を推定しました。2 % メチルアミン 98 % メタン混合ガスを反応ガスとして用いた正化学イオン化法(PCI)により分子組成を決定しました。また MS/MS により部分構造を推定し、そこから比較的容易に全体の構造を推定することができました。

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熱分解 GC/MS と多変量解析によるポリスチレンの差異解析

3 種類のポリマー試料を熱分解 GC/MS により測定し、得られたパイログラムを多変量解析ソフトウェア Mass Profiler Professional (MPP) により解析しました。各試料に固有の微小なピークが抽出され、各試料間の差異が明確になりました。

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Agilent 7250 GC/Q-TOF による網羅的な構造推定における選択型検出器の効果について

7250 GC/Q-TOF と NPD を組み合わせて組成推定を行うと、TOF MS のみで推定するよりも効率的に組成推定ができました。対象にした 68 化合物において、TOF MS のみでは 825 の組成候補が上がったのに対し、NPD を組み合わせると候補数を 401 まで減少させることができました。

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サーマルセパレーションプローブ GC/TCD によるプリンタ ― インクの異同識別

サーマルセパレーションプローブ (TSP) による簡便な直接分析を行いました。 類似性を判別する MatchCompare ソフトウェアにより容易な異同識別が可能でした。GC には、省スペースで 100 V 電源で使用できる Intuvo 9000 GC を使用しました。

GC-MS-201810HO-001

Py-GC/MS における未知熱分解生成物の複数検出器による同時検出と各種イオン化法および MassWorks ソフトウェアを組み合わせた構造推定

マススペクトルライブラリやデータ集において、定性が困難な未知の熱分解生成物に関して構造推定法をご紹介します。

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示差熱天秤(TG-DTA)- GC/MS によるエチレン-酢酸ビニル共重合体の熱分解挙動の解析

アジレント社製 GC/MS とリガク社製示差熱天秤を接続し同時測定を可能とした (TG-DTA)-GC/MS をご紹介します。

GC-MS-201510NK-002

パイロライザ GC/MS 分析における Self-Cleaning イオン源の検証

測定中に水素を導入し継続的にクリーニングを行う新しいタイプのイオン源です。イオン源メインテナンスの頻度を大幅に低減します。

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水素キャリア GC/MS を使用した、EI スペクトル変化の確認

水素キャリアを用いることによる各種化合物のマススペクトルの変化について検討した結果をご紹介します。

GCMS-200904NK-001

パイロライザ GC/MS 分析におけるキャピラリ・フロー・テクノロジーの適用 その1

パイロライザ GC/MS 分析において、Agilent の独自技術を用いたキャピラリ・フロー・テクノロジーを適用し、MS のベントなしでのカラム交換、バックフラッシュなどの機能を使用し、大幅に生産性を向上した例をご紹介します。

MS-200705-002

パイロライザ GC/MS による水性塗料の分析

発生ガス分析(EGA)により、得られた温度プロファイルから、溶剤、添加剤成分の熱脱着最適温度および樹脂の最適熱分解温度を決定し、水性塗料中各構成成分の分析に適用した例をご紹介します。