GC カリキュレータおよびメソッド変換ソフトウェア

気化容量カリキュレータは、特定のライナにおける所定の注入口温度と圧力で GC サンプル溶媒の膨張容積を測定します。これを算出することで、バックフラッシュの原因となるライナのオーバーロードを確実に防止できます。バックフラッシュは、再現性の低下、サンプルの損失、ゴーストピーク、キャリーオーバー、ピークの割れ、ピークテーリング、分離能の低下、システムの汚染につながります。気化容量カリキュレータにより、ライナの容量が超過するかどうかを目視ですばやく確認できます。溶媒とライナはユーザーが追加できます。気化容量カリキュレータの使いやすさをこちらの短い解説ビデオ(英語)で紹介しています。

圧力/流量カリキュレータは、既知のカラムの寸法、対象のオーブン温度、検出器の出口圧力を用いて、ターゲット流量を得るために必要な圧力や、ターゲット圧力でのシステムへの流量を計算します。このカリキュレータを使用することで、異なるカラム寸法に変更した場合の影響を確認できるほか、異なるキャリアガスを選択した場合のメソッドの挙動を評価することも、検出器の変更(例えば FID から MSD への変更)による圧力と流量の関係の変化を確認することも可能です。

メソッド変換ソフトウェアを使用すると、現在の GC メソッドを別の GC に移行する際に、相対溶出順序を維持して、ピークを同じ順序で溶出させることができます。このツールを使用することで、分析を高速化できるほか、検出器の変更(FID から MS への変更など)、キャリアガスの種類、カラム寸法、相比(膜厚)、カラム出口圧力、キャリアガス流量の変更が可能です。必要なヘッド圧、オーブン温度プログラム速度、相対分析時間を即座に算出できます。

GC ツールをダウンロード

・キャピラリ・フロー・テクノロジー(CFT)設定ウィザード

Agilent キャピラリ・フロー・テクノロジー設定ウィザードは、アジレント製と他社製のクロマトグラフィーデータシステムに統合されています。順を追って設定プロセスを案内し、有用な説明とビジュアル流路図がステップごとに用意されています。完了すると、ボタンを 1 つクリックするだけですべての設定値が CDS メソッドエディタにアップロードされるため、手入力による転記ミスを回避できます。

このウィザードには、OpenLab CDS、OpenLab ChemStation、OpenLab EZChrom、GC/MS MassHunter Acquisition 用のバージョン 4.3 以降の GC ドライバが必要です。また、8890 GC ファームウェアのバージョン 3.1 以降、または 7890B GC ファームウェアのバージョン B.02.07 以降も必要です。

アジレントのデータシステム用のドライバは、SubscribeNet でダウンロードできます。
ファームウェアはこちらからダウンロード可能です。

他社製ソフトウェアについては、ベンダーの Web サイトから適切なドライバを取得する必要があります。

・キャピラリ・フロー・テクノロジー(CFT)カリキュレータ

これらは従来のスタンドアロンスプレッドシートベースのカリキュレータです。

流路スプリッタカリキュレータは、CFT スプリッタモジュールの使用時に、分析カラムから出る流量を好ましいスプリット比にするためのフューズドシリカリストリクタの寸法を計算します。このカリキュレータを使用することで、FID、ECD、FPD、質量分析計など、動作温度やキャリアガスが異なる複数の検出器間で、カラムからの流出物を正確に分岐できます。このカリキュレータは、8890/8860 システムなどの現行の GC 機器にも、7890 や 6890 などの旧モデルにも対応しています。

Deans スイッチカリキュレータは所望のメソッドパラメータ(カラム寸法、温度、流量など)を使用して、Deans スイッチを動作させるためのリストリクタ長と圧力設定値を計算します。このソフトウェアは CFT Deans スイッチハードウェアと連携して動作します。

CFT カリキュレータをダウンロード

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