キュベットなしの最高に柔軟なサンプリングを実現

光ファイバーアクセサリを取り付けることで、ベンチトップ UV-Vis や蛍光分光光度計を汎用リモート測定システムとして使用できます。不可能だと思われた測定を可能にするさまざまなアクセサリが用意されています。例えば、グローブボックス内など、サンプルにアクセスするのが困難な場合や、サンプルが高感度であったり、有害であったり、単に大きすぎて従来の機器に設置できない場合のための、in situ リアクションモニタリングもその 1 つです。

ここでは、UV-Vis および蛍光におけるリモート光ファイバー測定システムの使用について説明します。これらの重要な技術の基本事項の詳細については、UV-Vis蛍光の基本のガイドを参照してください。

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リモート光ファイバー分光分析とは

リモート光ファイバー分光分析は、光ファイバーカップラ、ケーブル、アクセサリを使用して分光光度計から離れた場所でサンプルを分析する、洗練された技術です。この技術により、標準的な UV-Vis や蛍光分析機器では対応できない実験の可能性の幅が広がります。

リモート測定の最も重要な特徴は、光ファイバーディッププローブを使用することです。それによりサンプルをキュベットに移す必要がなく、in situ での測定が可能になります。プローブはさまざまな方法で使用でき、正確な分光データを得るための非侵襲性の有効な手段となります。



光ファイバープローブの仕組み

光ファイバープローブは、分光光度計に取り付けられているカップラに接続されます。液体を分析するためには、特定のサンプルや溶媒に対応したプローブとチップを選択します。ステンレス、石英、トーロン製のオプションがあります。プローブチップには再使用可能タイプや使い捨てタイプの両方があり、複数の光路長も用意されています。また、低容量測定のためのマイクロプローブもあります。固体の分析を対象に、反射/透過プローブがあります。光ファイバー反射プローブ(リモート DRA)は表面の分析に最適です。

光ファイバーサンプリングには、エントリレベルでは希少な、高性能の分光光度計が必要です。しかしながら、Agilent Cary 60 UV-Vis および Cary Eclipse 蛍光分析機器は、十分な分光学的性能と、光ファイバーサンプリングのための光力学的範囲を備えています。集束度の高いビームにより、非常に効率的にファイバーにカップリングできます。どちらにとっても、もう 1 つの主要要件となっているのが周囲光耐性です。周囲光耐性により、場所に関わらず、昼間の屋外でも、測定を行うことができます。



光ファイバープローブを使用することのメリット

光ファイバープローブにより、液体サンプルをキュベットに移す必要がなくなるため、サンプルのロスやユーザーによるエラーが低減されます。プローブにより生産ラインで測定を実施でき、大幅な効率化を実現します。冷蔵庫から取り出したサンプルをそのまま測定できるので、結露の問題が生じません。あるいは、光ファイバーケーブルをグローブボックス内に供給することで(プローブ内部、機器外部)、空気に敏感なサンプルを簡単に測定できます。

光ファイバープローブは、大量から、光ファイバーマイクロプローブを使用してマイクロリットル量まで、幅広いサンプル量に対応できます。フローセルの取り込み時間が短縮されるとともに、チューブのリーク、分解、気泡などの一般的な問題を防止し、結果の信頼性を向上させます。プローブはまた、従来のキュベットよりも簡単かつすばやく洗浄できます。ブログ記事「Leave those cuvettes behind!」(キュベットがもはや不要に)をご覧ください。キュベットと比べて光ファイバープローブをいかにすばやく簡単に使用できるかを紹介しています。



光ファイバーアクセサリのアプリケーション

リモート光ファイバーアクセサリは、例えば無菌状態を維持する必要がある場合や、サンプルが機器に大きすぎる場合など、さまざまな状況のための機能を提供します。その他には、高い温度や圧力がある場合、放射線や危険物質によりサンプルを直接取り扱うことができない場合、グローブボックス内で測定を行わなければならない場合、または処理槽での反応をモニタリングする場合などにも対応します。光ファイバーマイクロプローブを使用すると、4 µL 未満の貴重な生物学サンプルや化学サンプルを測定することができます。

液体の他にも、リモート光ファイバー拡散反射アクセサリにより、動かすことができない大きな絵画などのサンプル中の固体を分析できます。光ファイバーを組み合わせた、自動サングラス試験アクセサリもあります。



光ファイバープローブに対する機器互換性

多数の Cary UV-Vis、UV-Vis-NIR、蛍光分析機器は光ファイバーアクセサリと互換性があります。




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