バックフラッシュによりガスクロマトグラフィーを改善

8890 および 7890 GC システム用のキャピラリ・フロー・テクノロジー(CFT)モジュールとIntuvo 9000 GC 用の CFT ベースのフローチップにより、バックフラッシュを高速かつ柔軟に実行できます。これはガスクロマトグラフィーを使用する科学者にとって、サイクル時間の短縮、メンテナンス頻度の低減、再キャリブレーションの低減、キャリーオーバーやゴーストピークの解消、カラムの長寿命化、分析データの改善など、多くのメリットがある有効な手法です。さらに、ラボの生産性向上や運用コストの削減というメリットもあります。


仕組み

バックフラッシュでは、補助 EPC(AUX EPC)、ニューマティクスコントロールモジュール(PCM)、またはニューマティクス切り替えデバイス(PSD)を使用して、セカンドソースのガスを供給する必要があります。このモジュールの圧力設定は、カラムを流れるキャリアガスの圧力より少し高めです。バックフラッシュ中は注入口圧力が低下し、AUX EPC/PCM/PSD の前でフローが注入口方向に逆流して、不要な成分がスプリットベントから排出されます。追加の圧力モジュール後のフローは、引き続き 1 次カラムまたは 2 次カラムと検出器に向かって流れます。



対応している注入口

S/SL、MMI、PTV など、GC バックフラッシュに対応している注入口には、交換可能なスプリットベントトラップが付いています。このようなトラップは、注入口を通過するあらゆる物質、例えばバックフラッシュされた高沸点化合物などを処理できるように設計されています。カラムに入ったすべてのサンプル化合物は注入口を 1 回通過しているので、2 回通過しても問題はありません。



GC バックフラッシュの基礎

このビデオでは、パージ付き Ultimate ユニオン、2 ウェイおよび 3 ウェイスプリッタ、Deans スイッチ、フローモジュレータキャピラリ・フロー・テクノロジーモジュールを使用して、8890 GC や 7890 GC にプレカラム、ミッドカラム、またはポストカラムバックフラッシュを導入する方法を説明します。Intuvo GC 用のフローチップもミッドカラムまたはポストカラムバックフラッシュを使用できます。このように柔軟性が高いため、各アプリケーション要件に最適な構成を選択できます。




GC バックフラッシュのアプリケーション

PSD を用いた Agilent 8890 GC システムによるバックフラッシュ

ニューマティクス切り替えデバイス(PSD)と呼ばれる電子圧力制御(EPC)モジュールを使用すると 8890 GC で Deans スイッチとバックフラッシュが可能であることを実証しています。

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測定困難なマトリックスにおける PAH の GC/MS 分析の最適化

Agilent 8890 GC および 5977 シリーズ MSD、JetClean、ミッドカラムバックフラッシュを用いて、土壌中の多環芳香族炭化水素(PAH)を分析します。

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トリプル四重極 GC/MS/MS を用いた食品中の残留農薬の高速分析

Intuvo 9000 GC とミッドカラムバックフラッシュチップおよび 7010B GC/MS を用いた果物と野菜の多成分残留農薬分析の高速メソッドの評価とバリデーション。

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ASTM D3630 による精製ガソリン中のベンゼンとトルエンの測定

8890 GC でキャピラリ・フロー・テクノロジーのパージ付き 2 ウェイスプリッタと水素キャリアガスによるミッドカラムバックフラッシュを使用して分析を実行しました。

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大麻中のテルペンの分析

8890 GC および 5977C MSD と HydroInert イオン源により、水素キャリアガスを用いて大麻中の 40 種類のテルペンを分析できます。

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廃水流出物中の有毒化学物質の同定

ターゲットメソッドとノンターゲットメソッドを組み合わせ、GC/Q-TOF MS とミッドカラムバックフラッシュを用いて廃水流出物中の汚染物質を同定しました。

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