高選択性 GC/TQ システムや高分解能 Q-TOF システムによる複雑なダイオキシンとフランの微量分析への対応

ポリ塩化ジベンゾ-p-ダイオキシン(PCDD)、ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)、ダイオキシン様ポリ塩化ビフェニル(DL-PCB)は、発達障害、免疫システムの損傷、癌に関係する毒性の高い残留性有機汚染物質(POP)です。これらの化合物は、対策をとらない限り、工業における製錬工程や廃棄物焼却工程から環境中に放出され、食物連鎖を通じてヒトに蓄積されます。PCB を含む工業廃油の不適正な処理によって、ダイオキシンが環境中に放出される場合もあります。

環境サンプル中の PCDD/PCDF の測定は複雑なため、高感度で選択性の高い機器が必要となります。現在、正確で詳細な PCDD/PCDF 測定を行う際は、US EPA メソッド 1613B で示されているガスクロマトグラフィーと高分解能質量分析を組み合わせる手法(GC/HRMS)が広く使用されています。土壌に関する規制では ppt 濃度での分析が必要です。

元のメソッド 1613B の記載では 10,000 以上の質量分解能が求められています。これは磁場セクター型機器や四重極飛行時間型(Q-TOF)機器などの GC/HRMS 機器でのみ対応可能です。しかし、磁場セクター型 MS 機器はメンテナンスコストが高く、専門的な操作スキルも必要です。Agilent トリプル四重極 GC/MS(GC/TQ)技術は、HRMS と同様の特異性や感度といった機能を多数備え、代替となります。HRMS 機器のように高額なコストや複雑なスキルも不要です。GC/TQ メソッド(SGS AXYS メソッド 16130)は、代替試験プロトコルとして、US EPA Office of Water から承認されています。同じように、Agilent GC/TQ は、US EPA メソッド 8290 に基づくダイオキシンとフランのスクリーニングの性能基準もすべて満たすことが可能です。

実験の目標として、ターゲットワークフロー以外に分析範囲を拡大し、ダイオキシン様の新規化合物や未知化合物のサスペクト分析やノンターゲット分析を含める必要がある場合、Agilent GC/四重極飛行時間型(Q-TOF)システムの柔軟性、感度、高分解能を活用できます。ダイオキシンとフラン試験向けの汎用性に優れた高分解能精密質量ソリューションが実現できます。

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Agilent トリプル四重極 GC/MS を用いた EPA 1613B の代替試験プロトコル

Agilent GC/TQ テクノロジは、規制対象であるダイオキシンとフランの分析で必要な HRMS と同様の特異性や感度といった性能を多数備え、かつ、HRMS 機器のように高額なコストや複雑なスキルは不要であるうえ、汎用性と堅牢性を兼ね備えています。US EPA メソッド 1316B に基づく HRMS の代替として GC/TQ テクノロジを使用することでラボコストを大幅に抑制しつつ、運用効率も向上できます。このアプリケーションでは、SGS AXYS Analytical Services Ltd. と共同開発した GC/TQ メソッド(SGS AXYS メソッド 16130)の評価を示します。



GC/Q-TOF を用いたダイオキシン様化合物のターゲット/サスペクト/ノンターゲット分析

Agilent 7250 GC/Q-TOF の感度と高分解能を活用してダイオキシンおよびダイオキシン様化合物のターゲット/サスペクト/ノンターゲット分析を実現する方法について紹介します。このウェビナーでは、スウェーデンの University of Umea の Peter Haglund 博士(環境・分析化学)が、ダイオキシンおよびダイオキシン様 PCB の微量分析に関するベストプラクティスのヒントやコツ、広範囲のサスペクト化合物スクリーニングを使用して存在するダイオキシン様化合物の概要を把握する方法、環境サンプル中のすべての未知ダイオキシン様化合物を同定するためのワークフローについて説明します。



GC/Q-TOF による環境マトリックス中のダイオキシンのルーチン分析とスクリーニング

GC/Q-TOF は汎用性の高いツールであり、環境サンプルに適用して規制対象化合物のルーチン定量化と、新たな汚染物質のノンターゲット同定を行うことが可能です。このウェビナーでは、Biochemie LAB のオペレーショナルマネージャである Roberto Riccio 氏が、EPA メソッド 1613 やダイオキシン、フラン、PCB 分析に関するその他の規制メソッドの性能要件を上回る GC/Q-TOF メソッドの検証について説明します。GC/Q-TOF のワークフローと汚染物質のターゲット/ノンターゲット分析アプローチを組み合わせることにより、生産性が向上します。




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高分解能 GC/Q-TOF によるダイオキシン、フラン、PCB 分析

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Agilent 7010 トリプル四重極 GC/MS を使用して、2,3,7,8-置換 PCDD/PCDF コンジナーの信頼性の高い微量分析を実現する方法について紹介します。

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