Agilent ICP-MS – 開発の歴史

Agilent Technologies (前身は Hewlett Packard) と横河電機は、1963年に最初の合弁事業を立ち上げました。当時からの強い協力関係は、やがて 1992年に横河アナリティカルシステムズ設立、世界市場への ICP-MS の発売へと続きます。当時、横河アナリティカルシステムズの PMS シリーズ ICP-MS は既に日本で知られていました。その横河アナリティカルシステムズの研究開発力と、世界の分析業界における Hewlett Packard のリーダーシップとが融合して、1994年、世界市場への HP 4500 の発表へと結実しました。HP 4500 は初のベンチトップ型 ICP-MS として 5年間に 750台以上生産し、当時最も成功した ICP-MS になりました。

その後、Agilent 7500 シリーズが 4年間に 1000台以上出荷し、その記録を更新しました。Agilent 7700 シリーズは、世界でもっとも成功を収めた 7500 シリーズのすべての機能を向上させた後継機です。7700 は現在世界で最も多く使われている ICP-MS です。その後、日本のAgilent が独自で開発を進めた世界初のトリプル四重極型 ICP-MS を発売して、Agilent の ICP-MS の製品群がふえました。新たな ICP-MS の世界を拓く革新的な技術と性能を備えた ICP-MS です。その後も開発は継続され、7700 の性能を一桁向上した最高性能を備えたシングル四重極 ICP-MS, 7900 ICP-MS、およびルーチン分析に最適な 7800 ICP-MS などを発売しています。


4500 ICP-MS

7500 ICP-MS
Agilent 7700x ICP-MS
7700 ICP-MS
8800 シリーズトリプル四重極 ICP-MS
8800 シリーズ トリプル四重極 ICP-MS

沿革

1987年 Yokogawa PMS 100 - 最初のコンピュータ制御によるICP-MS
1988年 Yokogawa PMS 200 - 第2世代ICP-MS
1990年 Yokogawa PMS 2000 - 軸ずらしのオメガレンズにより超低バックグラウンド達成
1994年 HP 4500 シリーズ発表 -世界初のベンチトップシステム
1998年 HP 4500 シリーズ通産500台出荷
1999年 HP 4500 シリーズ 100、シリーズ 200、シリーズ 300 の各モデル発表
通算、750台の出荷
2000年 Agilent 7500 シリーズ 7500a、7500i、7500s を発表
2001年 Agilent 7500c 出荷開始 -コリジョンセル搭載の ICP-MS
通算 1000台 (HP 4500 + 7500)出荷
2003年 Agilent 7500cs 発表 -半導体関連サンプル分析用のコリジョンセル搭載モデル
2004年 Agilent 7500ce発表 -高マトリックスサンプル分析のための高感度コリジョンセ搭載モデル
2005年 第3セルガスラインオプション
2006年 通算 2000台出荷
2007年 Agilent 7500cx 発表
2008年 ICP-MS MassHunter ソフトウェアリリース
2009年 Agilent 7700 シリーズ ICP-MS 発表
2012年 世界初 Agilent 8800 トリプル四重極 ICP-MS 発表
2014年 Agilent 7900 ICP-MS 発表
2015年 Agilent 7800 ICP-MS 発表
2016年 Agilent 8900 トリプル四重極 ICP-MS 発表

技術開発の歴史

  • 1987年 : 世界初のコンピュータ制御によるICP-MS(PMS 100)
           当時、それまでのICP-MSは、イオンレンズ電圧、ガス流量など、全てマニュアル調節によるものでした。

  • 1990年 : 軸ずらし型イオンレンズを初めて採用(PMS2000)

  • 1992年 : ShieldTorchの開発-アルゴン起因の干渉を除去し、K, Ca, Feのppt分析を実現

  • 1994年 : 世界初のベンチトップ型 ICP-MS (HP 4500)
         それまでの ICP-MS は筐体が大きなフロアスタンド型でした。現在ではベンチトップタイプのモデルがいくつかありますが、
         この分野での Agilent の長い経験は、排熱熱や装置内の空気の流れの制御及びメンテナンスの容易さなどを実現するための
         システムデザインに生かされ続けています。 
  • 1994年 : 高精度ステッピングモータによる、トーチボックスの x, y, z 制御方式の採用。
         3軸すべてにおいて自動チューニングを提供。

  • 1998年 : ICP-MS用クロマト解析ソフトウェア発表

  • 2000年 : 9桁ダイナミックレンジの同時検知器

  • 2001年 : オクタポールリアクションシステム発表

  • 2001年 : ICP-MS 専用にデザインされたオートサンプラーをラインアップ
         リンス液ポート、カバー付き回転式トレー、多重リンスにより、超微量分析に対応したサンプリングを実現

  • 2002年 : 7500用に設計したデジタル駆動式高周波発生装置
         小型の RF ジェネレーターは放熱も少なく、効率的に動作します

  • 2002年 : LAN 通信による ICP-MS の制御

  • 2002年 : 初の GC-ICP-MS のための GC インターフェース

  • 2003年 : オクタポールリアクションシステムの高感度化に成功

  • 2004年 : オクタポールリアクションシステムを環境分析用さらに最適化

  • 2005年 : 第 3 セルガスラインオプション – NH3, Xe ガスに対応

  • 2007年 : 7500cx - 初のコリジョンモードのみの ICP-MS

  • 2008年 : ICP-MS MassHunter ソフトウェアリリース

  • 2009年 : Agilent 7700 シリーズ ICP-MS 発表 - ICP-MS の進化形。すべての機能を向上させ、それらを市販の ICP-MS の中で
         最もコンパクトなメインフレームで実現

  • 2012年 : Agilent 8800 シリーズトリプル四重極 ICP-MS 発表 - 世界初の MS/MS 機能を備えより高い分析性能実現

  • 2014年  :  Agilent 7900 ICP-MS 発表 - 7700 シリーズの一桁上の性能を誇る最高性能のシングル四重極 ICP-MS。

  • 2015年  :  Agilent 7800 ICP-MS 発表 - ルーチン分析に最適なシングル四重極 ICP-MS

  • 2016年 : Agilent 8900トリプル四重極 ICP-MS 発表。
         ナノ粒子測定への対応強化、感度向上、硫黄やケイ素などを低濃度まで測定を実現。