ウイルス性呼吸器疾患の調査

アジレントの細胞解析部門は最近、オーストラリアの優れた科学技術機関に xCELLigence Research Grant を授与しました。この感染症研究室の主任研究員は、SARS-COV-2 などの呼吸器系ウイルスの治療薬について、ハイスループットスクリーニングの研究を行うため、xCELLigence リアルタイム細胞解析(RTCA)技術を導入する予定です。

助成対象となったこの研究室は、正常および疾患のあるヒト気管支上皮(HBE)細胞を用いて、気道上皮細胞モデルを開発しました。また xCELLigence RTCA SP システムを使った、電気インピーダンスの非侵襲的なモニタリングを行い、細胞の増殖・生存能力を継続的に調査する予定です。また、インフルエンザなどの呼吸器系ウイルスによって細胞を刺激し、ウィルス感染よって生じる変化を機器が検知できるか調べる予定です。

ウイルス性呼吸器疾患の調査


これらの実験から得られる情報によって、SARS-CoV-2 感染の評価と治療薬の試験に xCELLigence システムを利用できるかどうかがわかります。最終的には、このシステムを利用して、ウイルスのハイスループットスクリーニングやさまざまな組織細胞の共培養を行い、ウイルス感染の結果や医薬品モニタリングを目指しています。

xCELLigence 技術によって、ウイルスの細胞変性効果を迅速かつリアルタイムにモニタリングし、危険な病原体の治療薬試験における問題を解消できます。これは現在、他の機器では実現できていません。また全自動システムによって作業量を軽減し、手作業による感染性物質の処理を最小限にするなど、感染症研究者にとって有用な機能はまだまだあります。

xCELLigence RTCA 技術では、同時検出のリアルタイムなライブバイオセンサのインピーダンスの測定を行い、細胞の健康状態、付着性、形態、増殖、溶解について、総合的に把握できます。xCELLigence RTCA eSight はアジレントの細胞解析ポートフォリオに最近追加された製品の 1 つです。インピーダンス測定とライブセルイメージングの組み合わせによって、マルチパラメータの豊富なデータを得ることができます。