Rohs 指令、車室内 VOC に対応した分析例 / おもちゃにおけるフタル酸測定

特集 1: 臭素系難燃剤の分析
 
加熱脱着 GC/MS による高分子材料中 PBDEs の分析
(アプリケーションノート Publication No. MS-200711-002、PDF)
 

2006年 7月1日に RoHS 指令が施行され、有機物では臭素系難燃剤の一種であるポリ臭化
ジフェニルエーテル(PBDEs)およびポリ臭化ビフェニル(PBBs)が規制対象となっています。
PBDEs および PBBs の分析は、溶媒溶解分別法あるいはソックスレー抽出法の後、
GC/MS 測定を行なう方法が一般的ですが、精製など煩雑な操作を伴うため簡便な分析法の
開発が望まれます。
GC/MS に加熱脱着、熱分解などを組み合わせた事例をご紹介します。

関連アプリケーション
MS-200711-002 加熱脱着GC/MS による高分子材料中PBDEs の分析
GCMS-200803NK-003 パイロライザ GC/MS による高分子材料中 臭素系難燃剤の分析
5989-5603JAJP GC-ICP-MS によるポリ臭素化ジフェニルエーテル (PBDEs) の分析
5989-3574JAJP RoHS/ELV 指令のための ICP-MS による重金属の測定

試料導入装置との組み合わせによる化成品・工業材料分析の試み

(2007年 GC/MSDセミナー資料、PDF、1.52MB)

 
特集 2: 玩具におけるフタル酸エステル分析
 

平成22年9月6日付で、おもちゃにおけるフタル酸測定の通知がなされました。

平成22年9月6日 「おもちゃにおけるフタル酸エステルの試験法について」

平成23年8月12日 「おもちゃにおけるフタル酸エステルの試験法の一部改正について」

測定対象
乳幼児が接触することによりその健康を損なうおそれがあるものとして厚生労働大臣の指定するおもちゃ

測定対象成分(フタル酸エステル6種類)

  • フタル酸ビス(2 - エチルヘキシル)
  • フタル酸ジイソノニル
  • フタル酸ジ - n - ブチル
  • フタル酸ベンジルブチル
  • フタル酸ジイソデシル
  • フタル酸ジ - n - オクチル
    ※従来の2物質から拡大されました。

分析方法
ガスクロマトグラフ・質量分析計 (GC/MS)
又は水素炎イオン化検出器付きガスクロマトグラフ (GC-FID)

同 6成分の分析例を含むアプリケーションノートはこちら
GCMS-200808NK-001 加熱脱着 GC/MS による高分子材料中グリーン調達関連物質の分析

フタル酸エステル類の標準品(各50ng)の SIM/Scan 同時取り込みによるクロマトグラム
 
特集 3: 車室内の空気質の分析
 

シックハウス症候群や化学物質過敏症など健康に関する問題が指摘されています。
自動車車室内においても空気質の問題への意識が高まっており、自動車メーカー
各社を中心に車室内の環境に配慮したクルマづくりが進められています。
また日本や中国をはじめとして、世界全体で様々な車室内空気質の規制が実施さ
れています。
そのため内装部品や材料から放散される揮発性および半揮発性有機化合物
(VOC およびSVOC)成分をモニタリングして制御することが必要となっています。

関連アプリケーションノートはこちら
5994-0197JAJP ISO 12219-3 に準拠した自動車用トリムの放散化学物質スクリーニングのための高速マイクロチャンバ試験
5994-0198JAJP 車室内空気環境 (VIAQ) に関連する標準メソッドの開発および準拠の方法
5994-1463EN Determination of Volatile Organic Compounds in the Cabins of Vehicles by Agilent 8890 GC/5977B MSD and Thermal Desorption Sampler
リーフレット 自動車車室内の空気質の分析