Agilent Information Pipeline GC, GC/MS(HPI)編 : エネルギーおよび化学業界の最新情報

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ヘリウム消費量削減 – 代替キャリアガスか、自動ヘリウム節約機能か

2012 年、ヘリウムの枯渇の噂が現実のものとなり、各企業がガス費用の増加、供給の中断や不安定化を経験しました。
ヘリウムは GC および GC/MS アプリケーションのキャリアガスとして用いられてきたため、その不足により、クロマト
グラフィをおこなう科学者たちに、2 つの選択肢が突きつけられました ―― メソッドを修正して別のキャリアガスを
使うか、それとも高価で貴重なヘリウムをより効率的に使うか、どちらかを選ばざるをえなくなったのです。

選択肢 1 – 代替キャリアガスの使用

GC で代替キャリアガスに切り替える場合、カラムやオーブンプログラムなどのその他のメソッド条件をできるだけ変更
せずに、キャリアガスのみを変更することが目標となります。そのためには、カラム流量やホールドアップ時間を調節し、ピーク溶出順序やリテン
ションタイムを厳密に維持することが求められます。クロマトグラフィ性能を維持すれば、時間積分イベントやピーク同定テーブルに加えられる
変更を最小限に抑え、メソッドの再バリデーションを円滑化することができます。

理論上、代替キャリアガスとしては、水素と窒素が考えられます。水素の場合、クロマトグラフィ効率を高め、分析時間を短縮することが可能ですが、安全性に関する懸念がそうした利点を上回るケースもあります。また、低速分析の場合、2 つの代替キャリアガスで最高のクロマトグラフィ効率が
得られます。窒素の場合、キャリアガスを容易に切り替えられますが、目下の分析で最大の利益が得られる代替ガスを判断するまでに、時間がかかる
ことがあります。そのためアジレントでは、OpenLAB CDS メソッド変換ツールを提供しています。このツールは、ヘリウムメソッドを代替キャリア
ガスのメソッドに修正するプロセスをガイドするものです。

選択肢 2 – ヘリウムの節約

場合によっては、代替キャリアガスに切り替えられないこともあります。どうしてもヘリウムを使う必要がある場合、現在供給されている量のヘリウム
をできるだけ長く使用し、分析コストを削減し、ビジネスの継続性を確保することが重要となります。ヘリウムを節約する 1 つの方法は、ヘリウムと
窒素を適時切り替え、機器が分析をおこなっているときのみヘリウムを流し、機器がアイドル状態のときには窒素を流すことです。

アジレントは、システムがアイドル状態になっている際にキャリアガスの切り替えを自動化するキャリアガス切替スイッチを発表しました。新しい
7890B GC システムで用いられる OpenLAB CDS ソフトウェアでコントロールでき、革新的なスリープ/ウェイクメソッド機能により、キャリアガス
の切り替えをシームレスに統合することが可能です。

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