NGS FFPE QC キット - 原理など

原理

Agilent NGS FFPE QC キットでは、42 bp のアンプリコンA と、123 bp のアンプリコンB の増幅を比較することで分解度の評価を行います。分解していないリファレンス DNA ではどちらのアンプリコンもほぼ同様に増幅されるため  Cq は 0 に近い値となりますが、分解している DNA では長いアンプリコンB の方が増幅しにくくなるため、Cq 値が大きくなります。

 

Agilent NGS FFPE QC Kit の結果に基づいた条件変更で、
SureSelect XT Low input プロトコルのパフォーマンスを改善

Agilent NGS FFPE QC キットのプロトコルは DNA の品質チェックを行うだけではなく、得られた情報を最大限に活用するために、SureSelect XT Low input プロトコルの条件変更を推奨しています。算出された Sample Quality Score に基づいて、キャプチャ前の PCR サイクル数とシーケンス量の指標を提供します。ハイブリダイゼーションに十分な量のライブラリを確保し、シーケンスの Depth を増やすことで変異解析に必要なカバレッジを取得します。詳細な指標はマニュアルに記載しています。

品質の低い DNA サンプルでは従来の SureSelect XT Low Input プロトコルの条件ではハイブリダイゼーションに必要な量のライブラリを得ることが難しいケースもありますが(左上図水色棒グラフ)、Agilent NGS FFPE QC Kit による Sample Quality Scoreが高いものについてはキャプチャ前の PCR サイクル数を変更することで、必要量(750 ng)を得ることができました。プロトコル変更によりカバレッジも改善されています。

 

がん研究に、サンプル QC からデータ解析まで一貫したソリューション

Agilent NGS FFPE QC キットによるサンプルの品質確認、QC 結果で最適化可能な SureSelect XTLow Input プロトコル、がん研究にあわせたキャプチャライブラリ、無償のデータ解析ソフトウェア SureCall という、がん研究のために一貫したソリューションをご提供します。