Access Agilent 2016年7月号

InfinityLab Poroshell 120 カラムによる LC ワークフロー効率の最大化

Stephen Luke、アジレント LC カラムプロダクトマネージャ

Agilent InfinityLab は、アプリケーション分野を問わず、液体クロマトグラフィーワークフローを最大限に効率化します。InfinityLab ファミリの LC 機器、カラム、および消耗品は、シームレスな連携により最大限の効率および性能を引き出すよう最適化されています。この InfinityLab ファミリに、卓越した分析効率、機器効率、ラボ効率を実現する Agilent Poroshell 120 カラムが新たに加わりました。

優れた性能がシャープなピークを実現

InfinityLab Poroshell 120 カラムは、硬質シリカのコアと多孔質の外殻からなる表面多孔質粒子 (SPP: superficially porous particles) を固定相としています。SPP により、同じ粒径の従来型全多孔質粒子 (TPP: totally porous particles) と比べて分析効率が大幅に向上します。この優れた分析効率は、多孔性の外殻を持つ SPP ならではの拡散によってもたらされます。これにより、分析対象物の拡散経路が大幅に短くなり、よりシャープなピークが得られます。また、粒子サイズ分布が狭いことも、効率の向上に貢献しています。

SPP カラムでは、TPP の UHPLC カラムよりも背圧が低くなります。例えば、2.7 µm の InfinityLab Poroshell 120 カラムの場合、2 µm 以下の TPP カラムの 約 90 % の効率が得られますが、背圧は 約 50 % 程度 です。Agilent InfinityLab Poroshell 120 カラムの圧力上限は 600 bar のため、HPLC および UHPLC 機器での使用に最適です。また、圧力上限 600 bar の Agilent 1260 Infinity II LC と組み合わせることで、最大限の性能を発揮します。

図 1. Agilent ZORBAX Eclipse Plus C18 4.6 x 250 mm、5 µm カラムと Agilent InfinityLab Poroshell 120 EC-C18 4.6 x 100 mm、2.7 µm カラムによるサルファ剤 10 種の分析結果。ギ酸/アセトニトリルグラジエントを用いた分析時間が 30 分から 8 分に短縮されています。

図 1. Agilent ZORBAX Eclipse Plus C18 4.6 x 250 mm、5 µm カラムと
Agilent InfinityLab Poroshell 120 EC-C18 4.6 x 100 mm、2.7 µm カラムによるサルファ剤 10 種の分析結果。
ギ酸/アセトニトリルグラジエントを用いた分析時間が 30 分から 8 分に短縮されています。

優れたクロマトグラフィー効率がスループットを向上

高速高分解能分離が可能な InfinityLab Poroshell 120 カラムにより、生産性が格段に高まり、より多くのサンプルをより短い時間で分析することができます。図 1 は、10 種類のサルファ剤を ZORBAX Eclipse Plus C18 5 µm カラムと Poroshell 120 EC-C18 2.7 µm カラムで分析した結果です。この比較から、InfinityLab Poroshell 120 カラムでは分析効率が格段に高まっているのがわかります。2 種類のカラムの分離品質はほぼ同等ですが、Agilent InfinityLab Poroshell 120 カラムでは約 1/4 の時間で分析が完了しています。

幅広い選択性により複雑な混合物もすばやく簡単に分析

選択性は、HPLC 分離の分離能を最適化するうえで最も大きな役割を果たします。Agilent InfinityLab Poroshell 120 カラムは、幅広い選択性を備えた 12 種類のカラム充填剤から選択できます。例えば、Poroshell 120 PFP カラムはペンタフルオロフェニルリガンドを備え、従来の逆相カラムとは異なる選択性を提供します。PFP 固定相は、極性保持メカニズムによる分離を目的としたもので、構造、置換基、極性部への立体アクセスのわずかな違いをもとに化合物を分離できます。これにより得られる位置異性体、ハロゲン化合物、極性化合物の選択性は、複雑な混合物や低分子医薬品の分析に役立ちます。このように、分離する化合物に応じて最適な固定相を選択できるため、最大限の分析効率を実現できます。

図 2. カラム ID 付きの InfinityLab Poroshell 120 カラム

図 2. カラム ID 付きの InfinityLab Poroshell 120 カラム

図 3. 2.5 年の間に生産された 5 つの異なるロットの InfinityLab Poroshell 120 EC-C18、3.0 x 100 mm、2.7 µm カラムによる飲料添加物の分離

図 3. 2.5 年の間に生産された 5 つの異なるロットの InfinityLab Poroshell 120 EC-C18、3.0 x 100 mm、2.7 µm カラムによる飲料添加物の分離

最大限の分析効率を実現

すべての InfinityLab Poroshell 120 カラムは、取り外し不可のカラム ID タグ付きです (図 2)。この ID タグには、固定相および寸法の情報がプログラムされているため、トレーサビリが重要となるラボ環境で役立ちます。また、最終注入日、注入回数、最高使用温度など、カラムの使用情報も記録されます。これらの情報をもとに、カラムおよび LC 機器を最大限に活用することができます。

Agilent InfinityLab Poroshell 120 LC カラムは、業界最高レベルの ZORBAX カラムファミリと同じ施設で、アジレントが設計および製造しています。Poroshell 120 SPP は、シングルステップのコアセルベーションプロセスによって生産されているため、優れたカラム間再現性が実現されます。図 3 は、2.5 年の間に生産された 5 つの異なるロットの InfinityLab Poroshell 120 EC-C18 カラムを用いて飲料添加物を分離した結果です。一貫したクロマトグラムから、優れたカラム間再現性を備えていることがはっきりわかります。この一貫性に優れた性能により、信頼性の高い結果が得られるだけでなく、コストを削減し、カラムのばらつきによる混乱を防ぐこともできます。

InfinityLab がラボ効率を高める原動力になる

Agilent InfinityLab Poroshell 120 カラムは、ワンランク上のラボ効率を実現します。表面多孔質粒子と幅広い充填剤により、ほとんどのアプリケーションにおいて、必要とされる分析効率と選択性を実現できます。また、カラム ID により、LC 機器に最適なカラムについての重要な情報を把握できるため、最大限の性能を引き出すことができます。さらに、Agilent InfinityLab Poroshell 120 カラムの一貫した品質と性能により、ラボの効率を最高レベルに保ち、スループットを高めると同時に高品質のデータを生み出すことができます。

Agilent InfinityLab の詳細については、アジレントのカタログをご覧ください。また、このビデオでは、InfinityLab Poroshell 120 カラムの一貫性がいかに確保されているかをご覧いただけます。