Access Agilent 2012年1月号

ヒント: 不活性な GC 流路が持つこれまでにない重要性

Ken Lynam
アジレントアプリケーションケミスト

使用可能なサンプルの量が減り、活性度が上がり、複雑になるに従って、流路の活性により生じる干渉への対応は容易ではなくなります。流路が不活性でなければ、ピークのテーリングや信号の損失が発生することがあります。重要なサンプル成分が失われ、その成分が存在しないものと考えられることもあります。さらに、疑わしい分析の繰り返しや確認によってリソースが無駄に使用された結果、生産性が低下し、収益性が損われることもあります。さらに悪いことに、信頼性の低い結果は、環境の安全性や食品の品質にとってきわめて有害であり、薬物乱用分析の結果が不正確になることもあります。

厳しさを増す規制遵守義務により求められる低い検出下限を達成し、活性化合物を自信を持って定量するためには、できる限り活性の低い流路が必要です。

信頼性の高い分析結果を確実に得るには、GC 流路全体を不活性にする必要があります。

図 1. 信頼性の高い分析結果を確実に得るには、GC 流路全体を不活性にする必要があります (図を拡大)。

信頼性の高い分析結果を確実に得るには、GC 流路全体を不活性にする必要があります。

図 1. 信頼性の高い分析結果を確実に得るには、GC 流路全体を不活性にする必要があります。

問題となる場所

注入口ライナからイオン源まで、流路のすべての段階が原因となり結果の信頼性が低下することがあります (図 1)。

解決策

成分の存在量が微量の場合でも、サンプルから失われる成分を確実になくすことができるように、アジレントは、GC 流路を不活性にするための 5 つのヒントを提案しています。

1. 注入口のメンテナンスを実施する

予防的メンテナンスにより機器の最高の性能と生産性を確保することができます。漏れを排除し、ダウンタイムを最小限に抑えるために、シリンジニードル、セプタム、フェラル、インレットシールなど、摩耗した、または汚れた GC 消耗品を検査し、交換します。認定済みのバイアル、キャップ、セプタム、フェラル、およびゴールド注入口シールを使用して、GC 分析の不活性度を強化します。

2. 注入時のサンプルの損失を防ぐ

注入口ライナはサンプル流路において重要な部分であり、活性や対象化合物の損失の原因となることがあります。ライナの設計と内部の状態がカラムへの成分の移動に影響を与えるため、使用する注入の手法に適した、不活性処理の信頼性が高いライナを常に使用し、必要に応じてライナを変更・交換する必要があります。これらの手順によりサンプルの移動量が最大になり、サンプルの損失が最小限に抑えられます。

3. 活性の低いカラムを使用する

不活度の高いカラムは成分の損失と劣化を最小限に抑えます。不活性なカラムは、特に微量の活性の高い対象化合物の定量を正確に実行します。カラムの一貫した不活性度を確保するには、カラムの不活性処理を詳しく評価する厳密な試験混合物を使用してテストされたカラムを選択します。カラムを取り付ける場合は、高品質フェラルから始め、拡大鏡を使用して、カラムの端の欠けやバリを調べます。カラムが注入口と検出器に推奨する深さで挿入されていることを確認します。

4. 検出器を忘れない

正確な定量と高い感度を確保するには、検出器の表面を含む流路全体の不活性度を高める必要があります。これは、質量分析装置に特にあてはまります。不活性のイオン源を使用することで、活性成分が金属表面に触れることを防止できます。最適な不活性イオン源は、時間の経過とともに摩耗により剥がれる不活性コーティングではなく、全体が不活性の原料で構成されているものです。

5. ガスの純度を高める

ガスフィルタは、酸素や汚染物質を含まない、クリーンで高品質のガス供給に役立ちます。これらのフィルタを使用して、カラムの損傷、感度の低下、ダウンタイムといったリスクを軽減します。

GC 業界トップの測定機器メーカーとして、アジレントは、サンプルに接触する重要なコンポーネントを確実に不活性にできるという強みを持っています。したがって、お客様は、今日の分析に求められる ppt の検出レベルを達成することができます。

アジレントのウルトライナートソリューションの詳細については、アジレントの Web サイトをご覧ください。