活性官能基 (塩基性化合物など) を持つサンプルは、GC 流路上の活性点 (GC カラムが不活性な状態でない場合のカラム表面など) と相互作用して、ピークテーリングや吸着を起こしやすいため、これまでGCでの分析に難題をもたらしてきました。Agilent J&W DB-5ms ウルトライナートキャピラリ GC カラムには、このような問題を克服する特殊な表面処理が施されており、最近の実験では、クロマトグラフィによる分離が難しい塩基性化合物に優れた性能をもたらすことが明確に示されています。
表 1. メタノール中の塩基性テスト混合物質 表 2. 塩基性テスト混合物質のクロマトグラフィ条件(画像を拡大するにはここをクリックします)。 |
より優れた感度と定量を実現するための優れたピーク形状
各種 GC カラムの不活性性能を測定するために、DB-5ms ウルトライナートカラム (30 m x 0.25 mm x 0.25 μm、Agilent P/N 122-5532UI) と、GCカラムベンダー 4社から供給されている同等品 (Varian VF-5ms、Restek Rxi-5Sil MS、Phenomenex Zebron ZB-5ms、および GL Sciences InertCap 5MS/Sil) で、一連の活性塩基性化合物を分析しました (表 1)。表 2 に示すように、各ベンダーの 2 つのカラムを同一条件でテストしました。定性 (ピーク形状) と定量 (テーリングファクター) の両方のデータを使用して、カラムの不活性性能を評価しました。
図 1 に示すように、Agilent カラムは混合物質中の塩基性化合物に対して非常に優れたピーク形状を実現しました。優れたピーク形状は、優れた S/N 比とより正確で再現性の高い定量を意味します。
次の式で示されるU.S. Pharmacopeia テーリングファクター (Tf) を使用してピークテーリングも計算しました。
Tf = W5.0 /(Tw x 2)
各変数の意味は次のとおりです。
他の活性化合物に対しても不活性
すべての DB-5ms ウルトライナートカラムには、難しい活性分析対象物を分析するときに信頼性の高い結果を得るための厳格な品質管理テストが行われています。そのため、前のセクションで示した塩基性化合物に加えて、図 3 に示すようにカラムはさまざまな活性化合物に対してもよいピーク形状を示します。
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Agilent J&W DB-5ms ウルトライナートキャピラリ GC カラムは、他のベンダーの同等品カラムに比べて優れた不活性性能を実現します。この調査の詳細については、アジレントのアプリケーションノート (5990-4092JAJP) をダウンロードしてください。活性化合物の分析で、最高の感度とより正確で信頼性の高い定量が必要な場合は、これらのカラムを試すことをお勧めします。