PLRP-S カラムの詳細

ミクロポーラスとマクロポーラスの違い
一般的なポリマ系HPLCカラムの充てん剤は、架橋化率を変えてポアサイズを調整する『ミクロポーラス』型のポリマを使用しています。 一方PLRP-Sカラムの充てん剤は、架橋化率の高い小さくて頑丈なポリマを球状に凝集させた『マクロポーラス』型のポリマを採用しています。 このマクロポーラス型のポリマは、ミクロポーラス型のポリマに比べて非常に頑丈で耐圧力も高く、 有機溶媒による膨潤も少なく、物理的にも化学的にも高い安定性を誇ります。

またマクロポーラス型ポリマのポアサイズの調整は、 架橋化率の高い小さなポリマの大きさを変えることで行われます。

狭い粒度分布
アジレントの製造するHPLC充てん剤用ポリマは粒度分布が狭く、 目詰まりの原因となる微粒子が含まれていません。よって、常に安定した状態で、 常にハイパフォーマンスを達成するポリマ系HPLCカラムを供給し続けています。

粒度分布を示す顕微鏡写真

【寿命の長さを示すデータ】
サンプル:オリゴヌクレオチド
カラム:PLRP-S 100Å 3μm, 50×4.6mm
         シリカ-メチルシロキサンハイブリッドC18カラム 125Å, 50×4.6mm
         シリカ系C18カラムA 1000Å 3μm, 50×3.0mm
         シリカ系C18カラムB 180Å 5μm, 50×4.6mm
移動相A:100 mM TEAA水溶液
移動相B:100 mM TEAA含有アセトニトリル:水 = 25:75
グラジエント:0% B to 100 % B in 10 min
流速:1.0 mL/minもしくは0.45 mL/min
温度:80℃(PLRP-S)
       60℃(その他)
検出器:UV、254 nm

図1. 測定回数と分離度から見た各カラムの寿命

図2. 各カラムの空隙の形成と分離能の推移の比較