真空紫外検出器

GC 検出器

真空紫外検出器

LUMA マルチチャネル真空紫外(VUV)GC 検出器は、微量濃度のアプリケーションに必要な感度、および幅広い化合物の分析に適した柔軟性と操作の簡便性を備えており、ラボの既存のワークフローで問題なく使用できます。

LUMA は、電磁スペクトルの真空紫外領域で検出される短波の高エネルギー光を利用します。一般的なキャリアガスを除くすべての化合物はこの領域で吸収されるため、VUV GC 検出器には汎用性があります。この検出器は感度と選択性が高く、ダイナミックレンジが広いため、化合物が微量濃度でも高濃度でも分析できます。データ取り込みが高速なため、高い精度や性能を維持しながら、信頼性の高い結果を迅速に取得できます。

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特長

  • 真空紫外線により、有機化合物と一部の無機化合物を高い感度と選択性で検出(12 以上のチャネルで 118~1050 nm)
  • 多様な物質を検出可能(他の検出器では特定しにくい場合がある検出困難な化合物を含む)
  • 一般的な干渉を効果的に無視することで複雑なマトリックスに対応し、明確で解釈可能な結果を提供
  • ppb 単位まで検出できるため、微量分析に最適
  • 高濃度から微量濃度までの広いダイナミック濃度範囲にわたり、分析対象物を正確に定量
  • 高速データ取り込み(1~100 Hz)による高速 GC により、分離能や精度を低下させずに分析時間を短縮
  • 使いやすさを重視した設計であるため、長時間のトレーニングや専門知識をあまり必要としない
  • さまざまなラボ環境の厳しい使用条件に耐えられる設計で、長期的な信頼性と性能を確保
  • 8890 GCおよび 7890 GC システムとの統合が容易で、高度な VUV 検出機能でこれらのシステムの性能向上を実現
  • 他の検出器と比べて消耗品やメンテナンスが少なくて済むため、環境に優しいラボの実践と取り組みに最適

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機能および原理

  • 真空紫外線

    LUMA は、電磁スペクトルの真空紫外(VUV)範囲まで拡張可能な高エネルギー光源を利用しています。この光は、光を収束して方向を変える光源光学系と組み合わされて、加熱されたフローセルを通過して、GC カラムから溶出される分析対象物と相互作用します。
  • 光の分散

    フローセル内の分析対象物に吸収されなかった VUV 光は、プリズムを通過して分散されます。分散により、プリズムを出た光は波長に依存した角度で出射します。
  • フォトダイオードアレイ

    プリズムからの分散光はフォトダイオードアレイ(PDA)に入射して、118~1050 nm の範囲にあるエネルギーが等しい 12 の波長帯に集光されます。PDA は、光をリアルタイムで電子シグナルに変換します。これらのシグナルは、12 の個別のクロマトグラムとして、クロマトグラフィーデータシステムに送られます。

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アプリケーション

  • アセトニトリル中の水分

    製造工程で使用される多くの有機溶媒では、たとえ低濃度であっても水が存在する場合、収率に影響を与える可能性があります。GC は一般的に溶媒の分析に使用されますが、含水率の測定には適していません。LUMA VUV GC 検出器は、アセトニトリル中の水分濃度(250 ppb~パーセントレベル)の測定に使用できます。また、すべての吸収帯を使用して、サンプル中の水分(0.5~5 %)を測定すると同時に、他の溶媒の濃度を 500 ppm まで測定することができるため、ルーチン試験用のカールフィッシャー滴定に取って代わる可能性があります。
  • ニトロソアミン

    医薬品製剤には複雑な性質があり、これらの製品中のニトロソアミンが低濃度であるため、医薬品中のニトロソアミンの測定には、いくつかの課題が存在します。LUMA VUV GC 検出器は、15 ppb NDMA の算出検出限界と優れた直線性および再現性により、分析要件に対応します。この検出器は、12 の独立した波長帯を使用してデータを採取するため、従来は複数の分析技法で実施されていた数種類の不純物の分析を、1 回の分析で実施することができます。
  • グリコール分析

    エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールを摂取または吸収する可能性があるため、一般消費財や医薬品中のこれらの物質の存在と濃度に関する懸念が生じます。VUV GC 検出器は、50 ppb~1.8 ppm の 7 回の繰り返し分析において、3 種類のグリコールすべてに対して、優れた直線性、感度、再現性を実現していることが実証されています。また、ユニークな識別子として機能する独自の低分解能スペクトルを生成する能力は、化合物の同定とピーク純度の評価に対して、この検出器が適用できることを示しています。

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