TRS100 - 製薬分野における定量分析

ラマン分光分析

TRS100 - 製薬分野における定量分析

TRS100により、錠剤とカプセルの全量分析や、薬剤の品質管理試験における多形分析を短時間で容易に実施することができます。アジレントの透過型ラマン分光 (TRS) 技術は、他の分光分析メソッドよりも導入しやすく、QC アプリケーションでのメソッドの開発や展開も簡単です。TRS100 システムでは、含量均一性試験 (CU)、アッセイ、同定試験にかかる時間を 1 バッチあたり数分まで短縮できるため、コストを大幅に削減し、QC ワークフローをスピードアップできます。

TRS100 システムのトレイには、コーティング錠やカプセルを最大 300 個、ガラスバイアルや粉末サンプルは数十個、載せることができます。サンプル前処理や消耗品は必要ありません。そのため、熟練した分析スタッフでなくても扱えます。透過型ラマンを用いた CU 試験法は、ICH やレギュレータプロトコルを使用する規制当局の承認を受けています。 

分析は固体のままで: TRS100 では、錠剤を粉砕せずに、その結晶多形含有量を定量測定できます。定量下限 (LOQ) は 0.1~1 % w/w。これは XRPD をはるかに上回っています。また、非結晶 API/錠剤分析では、残留結晶化度の測定に使用できます。




<ラマン製品のお問い合せ>

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特長

  • 数百個の錠剤やカプセルを数分で分析
  • 厚みのあるカプセルやコーティング錠でもそのまま処理可能
  • サンプル前処理や湿式化学分析、熟練したテストスタッフが不要
  • 1 回の測定で API と賦形剤を定量化
  • 定量下限 (LOQ) は 0.1 % w/w
  • 錠剤中の結晶多形をそのままの状態で定量化
  • 効率的なキャリブレーションモデル - 構築や保守が容易
  • 規制当局に認められたメソッド
  • 錠剤やカプセル、液体、粉末に対応したさまざまなサンプルトレイやアクセサリ(英語サイトへ)

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仕様

  • 仕様 概要
    寸法 幅: 1124 mm
    高さ: 521 mm
    奥行き: 575 mm
    規制 21 CFR Part 11 準拠
    USP および EP の関連ガイダンスに適合
    レーザー クラス 1 レーザー
    830 nm
    電源 90~264 VAC、50~60 Hz
    ソフトウェア Windows 7 Pro または Windows 10 は必須
    Agilent ContentQC 分析および管理ソフトウェア付属
    Eigenvector Solo 多変量解析エンジンを統合

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機能および原理

  • 含量均一性試験

    ●錠剤/カプセルの全量分析
    ●厚みのあるサンプルをそのまま処理
    ●サンプル前処理や湿式化学分析、熟練したテストスタッフが不要
    ●LOQ 0.1~1 % w/w
    ●規制当局に認められたメソッド

    透過型ラマン分光 (TRS) は、高スループットの含量均一性分析に最適です。TRS 測定にかかる時間は 1 サンプルあたりわずか数秒で、応答の正確さ、精度、直線性は良好です。TRS 技術の特徴として、ほとんどの API、賦形剤、潤滑油に対する特異性と感度が優れており、水や湿気、粒子密度、表面コーティングによる干渉は受けにくいという点があります。スペクトル特性は鮮明ではっきりとしていて、解釈しやすく、個々の製剤成分に割り当てられます。

  • 結晶多形

    ●医薬品有効成分 (API) の大半は、明瞭な多形形態を持つ結晶物質です。この形態は製造や処理で変化する可能性があるため、製剤担当者は、結晶 API を用いてバイオアベイラビリティの向上を目指すようになっています。TRS100 は、低エネルギー結晶振動モード (フォノンモード領域) を直接測定して、製剤サンプルには手を加えずに、その中の結晶多形含有量を数秒のうちに高い精度で定量化できます。

    ●多形定量分析で最もよく使われる手法が XRPD です。この手法では、感度の下限が約 5 % w/w で、錠剤を粉末にし、試料を作る必要があります。TRS100 は、製剤化された非結晶 API 錠剤を壊さずに、検出下限 (LOD) 0.1~1 % w/w で残留結晶多形を検出できます。この LOD は ssNMR と同等ですが、サンプル前処理が必要ないため、分析に必要な手間も時間も大幅に削減されます。

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