HaloPlex 詳細情報

原理 - ワークフロー -

Workflowハイブリダイゼーション前に、ゲノム DNA の物理的断片化やアダプタ付きライブラリの調製を行う必要はありません。シンプルな 4段階のステップ (図 1) で実験は完了します。

I. サンプル DNA の切断
8組の制限酵素によりサンプル DNA を消化して断片化し、変性させます。

II. プローブのハイブリダイゼーション
HaloPlex プローブライブラリを加え、プローブをターゲット DNA 断片にハイブリダイズさせます。各プローブは、ターゲット断片の両端、制限酵素切断サイトからの 20数ベースにハイブリダイズするように設計されています。HaloPlex プローブとターゲット断片がハイブリダイズすることで、ターゲット断片と HaloPlex はニックのある環状構造を形成します。HaloPlex プローブにはシーケンスメソッドに固有のモチーフやバーコード配列も含まれます。

III. ターゲットの精製とライゲーション
HaloPlex プローブはビオチン化されており、ストレプトアビジン磁気ビーズによりハイブリダイズしたターゲット断片を精製することができます。環状 DNA のニックをライゲーション反応によって閉じます。この際、両側のプローブが正しくハイブリダイズした断片だけが、1本鎖環状 DNA となります。また、シーケンスメソッドに固有のモチーフやバーコード配列を含む配列も、環状化する際に取り込まれます。

IV. PCR によるターゲット断片の増幅
最後に PCR を行います。HaloPlex プローブから組み込まれた共通配列対するプライマーペアを用いて増幅を行います。増幅は共通配列から外側に向かって行われるため、ライゲーションでニックが閉じられた環状 DNA ターゲットだけが増幅されます。増幅産物にはシーケンシングに必要な配列がすべて含まれ、すぐにシーケンサにかけることができます。

原理 - ターゲット領域を複数アンプリコンでカバー -

Workflow

HaloPlex ではゲノム DNA を 8組の制限酵素で別々に断片化し、最終的にターゲットとする領域に対して複数のアンプリコンが生成されます。

PCR のみによるアンプリコンシーケンスではターゲットあたり 1つにアンプリコンのみで、変異なのか PCR エラーなのか判定が困難ですが、HaloPlex では複数アンプリコンで変異を検出できるため信頼性が向上します。HaloPlex では制限酵素サイトに変異が入ればそのフラグメントはエンリッチされませんが、他のフラグメントでカバーされるため結果を得ることが可能です。