Voice of Customer お客様の声 : 株式会社アサヒテクノリサーチ様

 

 分析の専門家集団として、常に技術力向上を目指し、広島・山口地区を中心に活動しております。最新技術を取り入れた様々な分野の分析・測定・調査を行い、信頼のおけるサービスを提供し、地域社会の発展とより良い環境づくりに日々貢献してまいりました。

 計量証明事業所では幅広い対象や多種類の項目を分析するため、一般的に紙レポートによるデータの伝達や表計算ソフトへの結果の転記とその確認を行なっています。これが原因で、非効率な業務が発生するケースもあることが知られています。計算ミスや転記ミス等が避けられず、分析結果の信頼度に問題を生じる可能性があり、煩雑な確認作業が必要となります。その結果、生産性の向上を妨げる一因となっています。

<生産性の向上を妨げている点>

  • サンプル受付時から結果の紐付け作業があいまい
  • 紙レポートの結果を表計算ソフトへ転記する際の計算ミスや転記ミス
  • 表計算ソフトに入力された結果の確認作業
  • 計算ソフトで算出した結果を報告書への転記する際のミス

 弊社では、データ処理における手作業の削減による効率化に取り組むため約10年前に分析依頼の受付、および報告書作成を目的としたデータベースシステム(名称:分析データ管理システム)を導入しました。

 この分析データ管理システムを更に活用するため、システムからサンプル情報を取り出し、Agilent ICP-MS 等でシークエンス作成に利用し、その後、分析計から得たデータを取り込み、結果を生成するシステムを追加作成しました。Agilent Technologies 社製の分析機器ソフトウェアであるAgilent ChemStation をはじめとした分析機器ワークステーションに搭載されている標準のレポート機能と MS-Excel の活用により開発いたしました。

<改善点>

  • サンプル受付時にバーコード付試験指図票(受付票)を出力
  • ChemStation 等でのシークエンス作成時に分析データ管理システムからのサンプル情報を活用
  • MS-Excel による分析結果データシートの作成(分析装置レポート読み込みから JIS 試験法毎に
    MS-Excel マクロ(VBA)を用いて計算結果をワンクリック操作で生成)
  • MS-Excel の分析結果データシートに分析データ管理システムの必要データの読み込み(トレンド、基準値比較等の解析の実施)
  • MS-Excel の分析結果データシートの結果を分析データ管理システムに自動転送
  • pH、ICP、ICP-MS、GC等の機器分析に適応

<システム導入の効果>

  • サンプル受付からその結果の紐付けが確実に行うことができる
  • 過去にさかのぼって結果のトレンド検索を行うことが容易になり、異常値判定が容易になった
  • 分析機器から得られた結果を自動で MS-Excel に取り込むことで、計算ミスや転記ミスを防ぐことができる
  • 結果の転記による計算ミスや転記ミスの確認作業の削減

 結果処理については、一般に良く知られた市販の MS-Excel マクロをベースに開発を行いました。このシステムの開発には、大部分を弊社の技術者が行なっており、専門家に依頼する部分が僅かであったため、開発コストを最小限に抑えることができました。さらに、ユーザー自身で開発したため、操作性も十分考慮することができました。

 結果として、最も大変なデータの演算処理時に発生していた転記ミスの削減に成功し、データの確認作業時間も大幅に削減することができました。また、演算処理を半自動化にしたことにより、日々の分析業務の効率化、結果の信頼性も向上しています。

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