ニュースリリース 2011年9月6日付

PRCA11-17

アジレント・テクノロジー、GC/MS分析に比類のない分解能をもたらす

四重極飛行時間型ガスクロマトグラフ質量分析システムを発表

 

 アジレント・テクノロジー株式会社 (社長:梅島 正明、本社:東京都八王子市高倉町 9番 1号) は、「Agilent 7200 Q-TOF (四重極飛行時間型) ガスクロマトグラフ質量分析 (GC/MS) システム」 を発表します。このシステムは、生物および化学分野の幅広い GC/MS 分析において、新たな水準のクロマトグラフィおよびスペクトル分解能を実現するものです。

 今回発表の 「Agilent 7200 Q-TOF GC/MS」 は、世界でもっとも実績のあるガスクロマトグラフ 「Agilent 7890A GC」 の性能と、Q-TOF アナライザの優れたスペクトル分解能を兼ね備えています。同時に、信頼性の高い分析結果を得るための定評のある機能も備えています。

 当社のガス・フェーズ事業部バイスプレジデントのクリス・トーニー (Chris Toney) は次のように語っています。
「Agilent 7200 Q-TOF GC/MS は、複雑なサンプルの中から、より多くの定性および定量データを引き出せる設計となっています。複数のターゲット化合物の質量がきわめて近い場合や、サンプルマトリックスがきわめて複雑なケースでは、この新プラットフォームがまさに輝きを放ちます。」

 「Agilent 7200 Q-TOF GC/MS」 は、メタボロミクス、食品安全性、天然物質研究、環境分析、スポーツのドーピング検査、エネルギー研究といったさまざまなアプリケーションにおけるターゲット化合物や未知化合物の分析に適しています。

 新しい MassHunter デコンボリューション・ソフトウェアは、TOF モードにおける幅広い化合物の分析を円滑化します。特に分析が難しいサンプルでは、Q-TOF モードの高分解能プロダクトイオンスペクトルを用いて、マトリックス干渉を除去し、明確なフラグメント・パターンを得ることができます。これにより、微量レベルでも未知化合物の構造解明が可能になります。

 新設計の着脱可能なイオン源により、Q-TOF マニフォールドの真空状態を保ったまま、最適化された EI イオン源と PCI/NCI イオン源を迅速に切り替えることが可能になっているため、イオン源の交換時間を大幅に短縮できます。イオン源交換の各ステップは、MS システムにより監視されるので、エラーの心配はありません。

 石英一体型四重極アナライザとコリジョンセルは、定評のある 「Agilent 7000B トリプル四重極 GC/MS」 で使われているものと同じです。この独自の設計により、アナライザを 200 ℃ まで加熱し、低温で動作する金属四重極で生じがちな汚染を排除でき安定した分析が可能となります。

 当社の LC/TOF 製品群で定評のあるコンポーネントを用いた独自の INVAR フライトチューブは、真空断熱シェル内に密封されており、周囲温度の変化を受けないため、安定した質量精度を維持することができます。チューブの長さとデュアルステージイオンミラーにより、質量範囲全体で高い分解能を実現しています。

 7200 の高速エレクトロニクスは、最高 32 ギガビット/秒というサンプリング速度を実現します。これにより、イオン強度の低いサンプルでも分解能、質量精度、感度が向上します。低ゲインチャンネルと高ゲインチャンネルの両方で検出器シグナルを同時に処理するデュアルゲインアンプにより、ダイナミックレンジを 105 にまで拡大しています。

 複数のイオン到達時間を記録するアナログ/デジタル変換検出器 (ADC) は、従来型の単一の到達時間を変換する検出器 (TDC) とは異なり、正確な質量分析をきわめて広い質量範囲とダイナミックレンジの濃度範囲にわたって可能にします。内部リファレンスマスにより、高い質量精度を維持します。

MassHunterソフトウェア
Agilent MassHunterソフトウェアは、機器の設定から最終レポートに至るまでTOFおよびQ-TOF分析を円滑化できる設計となっています。各種のデータ解析ツールを用いれば、迅速に化合物の検出、比較、同定を行うことができます。これには、MSデータ解析を合理化し簡素化する、化合物に合わせたデータマイニングおよびナビゲーションも含まれます。次世代型デコンボリューション機能は、複雑なクロマトグラムからスペクトル情報を引き出します。
 プロファイリング実験では、Mass Profiler Professional と組み合わせることで、複数のサンプル間の重要な差異を自動的に抽出し、精密質量ライブラリ検索により化合物の同定をすることができます。

販売方針
*目標市場  : メタボロミクス、食品安全性、天然物質研究、環境分析、スポーツのドーピング検査、エネルギー研究といった
          さまざまなアプリケーションにおけるターゲット化合物や未知化合物の分析など
*販売開始日 : 2011年 9月 6日


 

アジレント・テクノロジーについて

アジレント・テクノロジー (NYSE:A) は、コミュニケーション、エレクトロニクス、ライフサイエンス、化学分析市場における世界のプレミア・メジャメント・カンパニーであり、またテクノロジー・リーダーでもあります。18,500名の従業員を擁し、100カ国以上でビジネスを展開しています。アジレントは、2010年度、54億ドルの売上高を達成しました。アジレント・テクノロジーの情報は、以下のウェブサイトでご覧ください。
http://www.agilent.co.jp

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