食道癌マイクロダイセクション細胞における DNA マイクロアレイを用いた遺伝子発現解析

Pub.No. 5989-1088EN

Gene Expression Profiling of Esophageal Cancers Using Laser Capture Microdissected Samples (食道癌マイクロダイセクション細胞における DNA マイクロアレイを用いた遺伝子発現解析)

食道癌は世界で 6番目に癌死の高いものである。しかしその原因や経路については良く知られていない。本文献では食道癌マイクロダイセクション細胞をもとに、マイクロアレイ (Agilent) により遺伝子プロファイルを行った例を示す。
4種の異なるステージの食道癌生検試料 (トルイジンブルー染色) から採取した細胞より抽出した total RNA をもとに、標識 cRNA を調製しマイクロアレイで解析を行った。正常細胞と癌細胞の total RNA は反応前にそれぞれバイオアナライザ RNA 6000 Pico キットを用いて品質を確認した。total RNA 50 ng から増幅・標識 (Cy3 ・ Cy5) cRNA を調製し、それらについてもバイオアナライザで確認し増幅・標識が良好であることを確認した。食道癌細胞と正常細胞を比較したマイクロアレイ (human 1 A, G4110B) の結果、変化のあった 3,463 遺伝子のうち、発現促進されているものが 1,598 遺伝子、発現抑制されているものが 1,865 遺伝子であった。これらの結果は他の方法で cRNA の増幅反応を行っても再現性が確認された (相関係数 0.95 - 0.99)。発現抑制 ・ 促進されている遺伝子の多くがケラチン合成もしくはケラチノサイト分化に関与していた。特に大きく抑制されている遺伝子の中にケラチン合成関与遺伝子が含まれ、このことは食道扁平細胞癌とケラチン合成の変化が大きく関連していることを示唆する。

分野 ゲノミクス
キーワード 癌、LCM、Cy標識cRNA分析例、total RNA 分析例(食道癌細胞)、マイクロアレイ 
掲載年月 2004/11
ページ数 10ページ (PDFファイルサイズ 322kB)

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2100 バイオアナライザ

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分析結果の一例

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Bioanalyzer profiling of total RNA input and cRNA targets.