Access Agilent 2013年3月号

高感度と微量分析性能の向上を実現 エクストラクタイオン源を搭載したAgilent 5977A シリーズGC/MSD

Takeshi Serino
アジレント GC/MSD 製品マネージャ

Agilent 5977A GC/MSD.

図 1. Agilent 5977A GC/MSD.

アジレントは常に、お客様の分析結果を向上させるための方法を模索しています。アジレントの GC/MS開発チームは、感度と微量分析性能を向上のニーズにお応えする新しい Agilent 5977Aシリーズ GC/MSD ( 1) を新製品としてリリースいたしました。5977A のエクストラクタイオン源の採用により、従来の不活性イオン源の2.5~3 倍の感度が実現し、電子イオン化 (EI) 性能が新たなレベルに到達しました。また、シグナルの品質も向上しています。

  • EIスキャン感度:S/N (シグナル/ノイズ比) > 1500 : 1
    (1 pg オクタフルオロナフタレン、OFN)
  • EI SIM機器検出下限(IDL)
    10 fg 以下(100 fg OFN の8回連続注入により据付時に確認)

これにより、微量分析での優れた感度、より高いサンプル完全性と生産性が実現しています。そうした特長はいずれも、アジレントの厳密な品質基準に支えられています。


感度と信頼性を向上させる新しいエクストラクタイオン源

Agilent 5977A の新しいエクストラクタイオン源では、リペラ電圧のみを用いてイオンを四重極アナライザに「プッシュ」する手法に代わって、リペラ、イオン源本体、エグジットレンズに細かく最適化した電圧をかける、より効率的な「プッシュ-プル」プロセスが導入されています。このプロセスにより、四重極アナライザに移動するイオンの数が最大化されます。イオンの数が多くなれば、精度が向上し、統計的な IDL およびメソッド検出下限 (MDL) が引き下げられます。さらに、精度の向上により、微量分析における SIM イオン比やライブラリ検索の整合性に関する判断の質が向上します。

5977A への移行は驚くほど簡単

イオン源部品の外見と数は、エクストラクタレンズについている新しいコネクタ以外は、標準的な MSD イオン源とほぼ同じです。メンテナンス手順は従来の MSD と変わりません。すべてのイオン源部品は、5973シリーズGC/MSDより搭載されているウルトライナート合金で製造されています。イオン源の最高温度も 350 °C で変わりありません。また、イオン源の温度プロフィールが向上しているため、高沸点化合物の GC ピーク形状が向上します。

 Agilent 5977A new Extractor EI Source.

図 2. Agilent 5977A の
新しいエクストラクタイオン源

新しいエクストラクタイオン源による
GC/MSD アプリケーション向上の詳細をご確認ください

エクストラクタイオン源 ( 2) の威力の詳細を紹介しています。半揮発性化合物 (SVOC)、揮発性化合物 (VOC)、違法薬物、食品中の残留農薬を扱ったアジレントの最新 GC/MSD アプリケーションノートをご覧ください。

Agilent 5977Aシリーズ GC/MSD のエクストラクタイオン源は、
数ある特長の中のほんの一部にすぎません

5977A の感度向上という価値は、数ある特長の中のほんの一部にすぎません。新しい Agilent 7890B GC に導入された省エネ機能や生産性ツール、新しい MassHunter ソフトウェアの特長、アジレントの新しい高性能ターボポンプおよびロータリポンプの詳細をご確認ください。この数々の価値が一体となって、分析を新たなレベルに引き上げます。