Access Agilent 2013年2月号

高感度で使いやすい、アジレントの新しいELSD

Graham Cleaver
アジレントビジネス開発マネージャ

アジレントの新しい 1260 および 1290 Infinity 蒸発光散乱検出器 (ELSD) は、示差屈折率 (RI) 検出器や UV 検出器より優れた特長を持った液体クロマトグラフィ (LC) 用の一般的な検出器です。一般的なELSDの機能は、以下のとおりです。

  • グラジエント分析にも対応し、短い平衡化時間で温度が安定
  • 移動相よりも揮発性の低いすべての化合物を検出でき、RI よりも感度が向上
  • UVやLC/MS よりも均一なレスポンスが実現
  • 幅広い種類の溶媒に対応

ELSDは、医薬品、栄養食品、炭化水素、脂質、リン脂質、トリグリセリド、脂肪酸、アミノ酸、ポリマー、界面活性剤など幅広いアプリケーションで適用できます。また、UVでは検出感度が低いまたは全くない化合物でも、優れた分析結果が得られます。

Agilent 1260 Infinity ELSD により、様々な医薬品の分析において、信頼性の高い分析結果がわずか4分で得られています。

図 1. Agilent 1260 Infinity ELSD により、様々な医薬品の分析において、信頼性の高い分析結果がわずか4分で得られています。
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Agilent 1260 Infinity ELSD により、様々な医薬品の分析において、信頼性の高い分析結果がわずか4分で得られています。
 

ピーク番号

1. アデノシン一リン酸

4. カフェイン

2. DMSO

5. アセトアニリド

3. アセトアミノフェン

6. フェナセチン

図 1. Agilent 1260 Infinity ELSD により、様々な医薬品の分析において、
信頼性の高い分析結果がわずか4分で得られています。

最高の性能を有するアジレントのELSD

Agilent 1260 および 1290 Infinity ELSD はいずれも、低ナノグラム域までのあらゆる化合物に対応できる高感度、低分散、高速データ出力スピード、2 % を下回る優れた再現性を備えています。また、試料中にDMSOが含まれていたとしても、そのピークを除去することが可能です。

Agilent ELSDの独特な特長として、面倒なサンプル前処理をおこなわずに化合物ライブラリをスクリーニングできる機能があります。独自のガスフロー技術により、DMSO (サンプル保管に広く用いられる溶媒) に起因する厄介な干渉を除去することができます。これにより、 1 に示すような高速グラジエント分析が可能になり、分析の生産性を向上させることができます。

アプリケーションに適したAgilent ELSDを選択

最高性能を誇る Agilent 1260 Infinity ELSDでは、25~120 ℃ の範囲でエバポレータの温度を設定できるため、溶媒の揮発性を気にすることなく化合物を分析することが可能です。アジレントが特許を有するガスフロー技術とリアルタイムガス制御により、定量エラーが最小限に抑えられ、優れた再現性が得られます。このような技術と利点は、20 年にわたる ELSD の設計と製造の経験に基づいています。

Agilent 1290 Infinity ELSDは、青色レーザー光源と高ゲイン光電子増倍管を搭載しています。また、デジタルシグナル処理機能によりシグナルが向上し、ベースラインノイズが大幅に低減されることで、感度が高くなります。化合物によって異なりますが、検出下限が最大 10 倍向上します。

ここでは、注入口ガスの一部を使用して蒸発効率を高め、移動相溶媒をエアロゾルに変換しています。この機能を備えた 1290 ELSD は、半揮発性化合物を定量できる唯一の蒸発光散乱検出器です。

図 2. ここでは、注入口ガスの一部を使用して蒸発効率を高め、移動相溶媒をエアロゾルに変換しています。この機能を備えた 1290 ELSD は、半揮発性化合物を定量できる唯一の蒸発光散乱検出器です。(図を拡大)

ここでは、注入口ガスの一部を使用して蒸発効率を高め、移動相溶媒をエアロゾルに変換しています。この機能を備えた 1290 ELSD は、半揮発性化合物を定量できる唯一の蒸発光散乱検出器です。

図 2. ここでは、注入口ガスの一部を使用して蒸発効率を高め、
移動相溶媒をエアロゾルに変換しています。この機能を備えた 1290 ELSD は、
半揮発性化合物を定量できる唯一の蒸発光散乱検出器です。

1290 Infinity ELSD には、エバポレータチューブの周りにペルチェ冷却器が備わっています。これにより、10~80 °C の範囲で温度制御が可能になり、熱の影響を受けやすい化合物の分解を防ぐことができます。注入口ガスの一部は、ネブライザで移動相溶媒をエアロゾルに変換する際に使用されます。残りの注入口ガスは、低温での蒸発を向上するために利用されます ( 2)。特許設計の技術を備えた Agilent 1290 Infinity ELSDは、半揮発性化合物を定量できる唯一の蒸発光散乱検出器です。

他社製品よりも優れた Agilent ELSD

どの ELSD でも、グラジエントのあいだはレスポンスが均一でなくなります。特定の分析対象物のレスポンスは、移動相の組成に応じて変化します。逆相グラジエントの場合、グラジエントの最後に溶出する化合物のレスポンスは、グラジエントの最初に溶出する化合物よりも大きくなります。この溶媒グラジエントにおける化合物レスポンスの増強効果は、移動相 A および B の粘度の違いから生じるものです。

Agilent 1260 および 1290 Infinity ELSD が他の検出器よりも優れている点は、この溶媒増強効果を補正する独自機能にあります。溶媒組成が変化している間に、検出器へ入る粒子の数をリアルタイムで制御することで補正をおこないます。Agilent ELSD には、検出器の蒸発ガスフローを任意にコントロールできる内蔵型タイムテーブルが使用されています。検出器の設定には、Dimension と呼ばれるスタンドアロン型のソフトウェアパッケージが用いられます。このパッケージは、機器本体とは別のパッケージとして販売しています。

Agilent ELSD および Dimension ソフトウェアの詳細

Agilent 1260 および 1290 Infinity ELSD は多くの優れた利点が備わっています。これらの LC 検出器の詳細と、アジレントの Dimension ソフトウェアを使ってグラジエント全体で均一な ELSD レスポンスを得る方法については、Agilent LC ホームページをご覧ください。