ライフサイエンス、診断、応用化学市場のグローバルリーダーとして、イノベーションを促進してきたアジレントは、20 周年を迎えました。アジレントはお客様とともに、医薬品の品質とその利用、クリーンな空気、食品と水、がん診断、ラボの経済性とワークフローなどの改善に取り組んでいます。

アジレントストーリー

ガレージガレージ

アジレントの歴史は、カリフォルニア州シリコンバレーの中心に位置するパロアルトの目立たないガレージから始まります。1939 年にこの場所で、Bill Hewlett と David Packard が後に Hewlett-Packard(HP)となる会社を設立します。2 人は、電子計測機器製品群の製造を開始し、技術革新の長い伝統へと踏み出します。このガレージは「シリコンバレー発祥の地」となり、カリフォルニア州歴史的建造物に指定され、米国の国家歴史登録財に登録されています。

ヒューレット・パッカードとしての年月

HP のオーディオ発振器HP のオーディオ発振器

HP の最初の製品はオーディオ発振器でした。Walt Disney Studio がこのオーディオ発振器を 8 台購入し、ステレオ音声による初の大規模映画「ファンタジア」を上映する劇場の音響システムの試験と確認を行いました。1965 年、HP は F&M Scientific Corporation を買収します。アジレントがライフサイエンス機器分野へ参入したのはこのときです。F&M はガスクロマトグラフを製造しており、HP は分析・医療業界における重要な企業となりました。これが、現在のアジレントの基幹事業のベースとなります。1976 年には、初のベンチトップ質量分析計(MS)を発売しました。

アジレントの誕生

1999 年、アジレントがニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場1999 年、アジレントがニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場

シリコンバレーの歴史上最大の新規株式公開(IPO)。1999 年に HP は、電子計測、化学分析、ヘルスケアソリューション、半導体製品グループを、アジレント・テクノロジーとして分社化することを発表しました。測定、化学分析、半導体部品、医療事業にフォーカスすることになる多様な技術を有する企業です。最終的な IPO 価格は、当時のシリコンバレー史上最高額となりました。それに続く時代においてアジレントは、企業の買収、売却、再編を通じて大きな変革を経ていきます。この期間に買収した企業に Varian, Inc. があります。この買収によりアジレントは、バイオアナリティカル・メジャメント事業での足場を築き、分光分析、サービス、消耗品の提供において強力な存在感を示すようになりました。

充実した変革と多様化の時代

2012 年、アジレントはがん診断技術企業の Dako を買収し、がん診断の分野に参入しました。Dako は、正確な診断を下し、がん患者に最も効果的な治療を決定するために、病理医を支援する製品を扱う企業です。

2014 年には、以前の電子計測事業を Keysight Technologies として分社化を完了し、アジレントは Standard and Poor's によりヘルスケア企業に分類されました。

2015 年、医薬品分野において、メタボロミクスおよび疾病研究を対象としたアジレントの先端的な分離・質量分析ソリューションを補完するべく、細胞代謝測定ツールの業界リーダー、Seahorse Bioscience の買収を通じて細胞分析市場に参入しました。

この年にアジレントが立ち上げた CrossLab は、革新的なラボサービス、ソフトウェア、消耗品の提供を通じて、経済的成果、運用上の成果、科学的成果を後押しするグループであり、ブランドです。2016 年には、クラウドベースのラボ管理ソリューションで市場をリードする iLab Solutions が、Agilent CrossLab のポートフォリオに加わりました。

2018 年から 2019 年にかけて Luxcel、ACEA、BioTek も買収し、細胞分析ソリューション製品の拡充をさらに進めました。アジレントは記録的な数の注目企業を次々と買収し、2018 年には最新ラマン分光技術を手がける Cobalt Light Systems を、さらには Advanced Analytical Technologies, Inc. を傘下に収め、ゲノミクス、メタボロミクス、プロテオミクスにおいてさらなる発展を遂げました。

2018 年、幅広い標準物質を取り揃える ULTRA Scientific と、バイオ医薬品向け試薬を製造する ProZyme が CrossLab に加わり、包括的なワークフローソリューションを提供しています。

今後もイノベーションを中心に

アジレントは現在、顧客体験を変革する独自のソリューションの提供を通じて、次世代ラボの促進にこれまで以上に力を注いでいます。デジタル、スマート、コネクテッドな未来のラボを想定し、拡張現実、人工知能、データ解析、ロボティクスの統合に取り組んでいます。

クロマトグラフィーとハイエンド質量分析市場におけるコアの強みに加え、細胞分析、次世代シーケンシング、バイオ医薬品、インフォマティクスなどの急成長市場へのさらなる注力により、アジレントのイノベーションは、世界にこれまでにない功績と発見をもたらし続けるでしょう。

より持続可能な世界の形成を支援

Bloom エナジーサーバーによるクリーンな電力Bloom エナジーサーバーによるクリーンな電力

アジレントでは持続可能性が事業全体に組み込まれており、その取り組みが評価されています。アジレントは Barron's 誌の 2020 年の「100 Most Sustainable Companies」(最も持続可能な企業 100 社)で 1 位に選ばれました。また、持続可能性投資に焦点を当てた投資会社 RobecoSAM のダウジョーンズサステナビリティインデックスで、ライフサイエンスツールおよびサービスの業界リーダーとされています。

アジレント従業員のパワーと情熱

アジレントの情熱に火をつけ、取り組みを促進するのは、従業員です。アジレントの従業員には、リーダー、ビジョンを持つ者、パートナー、イノベーター、環境保護家、問題の解決者、与え手、科学者、傾聴者がいます。

お客様に信頼ある答えを提供するべく、全員が企業に深く関わり、全体として取り組んでいます。ラボ科学者の適切な発見の支援であれ、ラボの機器の予防メンテナンスの提供であれ、その仕事が生活を改善するものだと認識していることから、アジレントの従業員は高い士気を維持しているのです。

アジレントの強みは従業員

アジレントの強みは従業員

アジレントは職場における多様性と包摂性に取り組んでおり、World's Best Employer(世界最高の雇用主)、Great Place to Work(働きがいのある会社)をはじめとする多数の賞と表彰を受けたほか、Best Employers for Diversity(最も多様性を認める雇用主)に選ばれています。

世界中の職場の従業員一人一人の貢献に対する敬意もアジレントの文化の 1 つです。「生活の質の向上」がアジレントの使命であり、その実現は、従業員を支援し、彼らの日々の素晴らしい仕事ぶりを認めることから始まります。

すべての人のより良い未来の実現に尽力

アジレントは、従業員やお客様に触発され、生活の質を向上させるという共通の決意を原動力としています。だからこそ過去 20 年にわたり、あらゆる人に、あらゆる場所で、日常的に変化をもたらすクラス最高の製品とサービスを生み出してきたのです。アジレントは今後も、既存事業による成長と、ターゲットを絞った買収を通じて事業と市場シェアを拡大していきます。生活の質を向上させるために、信頼ある答えと知見を提供するという目的を見失うことはありません。すべての人にとってより良い未来を、ともに実現していきます。


リソース:

  • 持続可能性に関するアジレントの国際的な成果については、アジレントの受賞歴ページをご覧ください。