現在の世界では、グローバルコミュニティが深刻なサステナビリティ(持続可能性)の課題に直面しています。こうした課題は、私たちの社会、経済、環境に関するもので、すべての人々、企業、国に大きな影響を及ぼしています。このような課題と向き合うには、持続可能な開発が重要です。企業は、より持続可能な未来の構築を支援し、地球を守り、最終的には私たちを守るうえで、大きく際立った役割を果たすことができます。

「持続可能性(サステナビリティ)」や「持続可能な開発」とはどのような意味なのでしょうか?

持続可能性の 3 つの柱

  1. 環境の持続可能性:天然資源の消費と補充のペースが公平
  2. 経済の持続可能性:コミュニティが必要なリソースにアクセスでき、ニーズの充足が可能
  3. 社会の持続可能性:すべての人の人権が尊重され、生活に最低限必要なものを入手可能

このような考え方が、「持続可能な開発」というフレーズにまとめられます。広義では、将来の世代が自らのニーズを充足できなくなる事態を防ぎつつ、現在のニーズを充足することを指します。持続可能な開発は、人間の福祉、環境、生態、そして世界経済の保全を目的とする国際的な企業努力でなければなりません。

持続可能な開発目標2015 年、国連は 17 の持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)を定めました

世界規模での持続可能な開発の重要性

持続可能性の課題は、将来の世代の生活に影響を与えます。このような課題に対処するには、持続可能な開発が重要です。たとえば、誰もが安全で清潔な飲料水を入手できなければなりません。水は命に不可欠な資源です。他の主要な例として、温室効果ガスの排出削減による気候変動への取り組みや、世界の貧困をなくす取り組みがあります。

組織が切り開く持続可能な未来への道筋

SDGs を達成するには、政府・民間組織などの多くの機関、さらにはコミュニティ内の個々人の間で、協力的なパートナーシップを築くことが必要です。組織にとって、より長期にわたる持続可能なビジネス目標を採用することが、持続可能性を配慮した運用手順や先進的なイノベーションを優先するうえでの基礎となります。

企業は、持続可能性への取り組みを決定し、拡大するために、次のような主要ビジネスファクターを選んで評価することができます。

  • 自社の利益となる社会への「適切な」貢献とは何か
  • 企業とそのステークホルダーに影響を与える可能性のある機会、リスク、将来の動向
  • 自社の既存の能力はどのようなものか、新しい目標が持続可能な未来に向けてどのように加速するか

より持続可能な地球の未来の形成におけるアジレントの役割

アジレントの 2019 年製薬ラボのリーダー調査アジレントの持続可能性に関する取り組みは、国連が示した SDGs の多くに関連しています。
アジレントの 2019 年製薬ラボのリーダー調査アジレントのマサチューセッツ州レキシントンサイトのカーポートソーラーシステム

アジレントの画期的な取り組みによって、私たちははるかに持続可能な未来に向かって前進しています。アジレントの取り組みは、国連が示した SDGs の多くに関連しています。詳細については、最新の企業の社会的責任報告書をご覧ください。

アジレントが産業、イノベーション、インフラストラクチャ(UN SDG #9)さらには、気候変動対策(UN SDG #13)にどのように貢献しているかを実際に示す重要な例として、マサチューセッツ州レキシントンに新しく設置された SunPower 社の太陽光発電システムを挙げることができます。このカーポートソーラーシステムは、サイトで消費される電力の 38 % を供給しています。また、積雪による負荷を軽減し、雨水管理を改善できるように特別に設計されています。

同様に、シンガポールではエネルギー削減ソーラープロジェクトを導入しています。6767 枚のソーラーパネルからなる 2.5 MW のシステムは、アジレントのシンガポールサイトの電力の 21 % を供給します。

ラボにおける持続可能なイノベーション

アジレントは SDGs の達成に注力するだけでなく、持続可能なイノベーションを通じてお客様をサポートすることにも情熱を傾けています。最近の世界製薬ラボリーダー調査では、大手製薬企業のラボマネージャの 87 % が、ラボ運用の観点において持続可能性の目標が重要であると回答しています。さらに製薬ラボの 68 % が、持続可能性の目標を達成するためにさらなる努力が必要であると報告しています。

ラボでの持続可能なイノベーションをサポートするために、アジレントは先日、科学研究の持続可能性の向上を目指す非営利組織 My Green Lab のトップレベルのスポンサーになりました。現在、アジレントは My Green Lab と協力し、同組織の ACT ラベル(Acountability = 説明責任、Consistency = 整合性、Transparency = 透明性)の取得に向けて、自社の機器の独立監査を受けています。ACT ラベルは、製品とそのパッケージの製造、使用、廃棄による環境への影響に関する情報を提供し、購入者が情報に基づいて持続可能な選択をでるようにするものです。

革新的な研究開発とアジレントの最新製品の製造における持続可能性

  • Intuvo 9000 GC:消費電力が従来の GC の半分以下
  • IDP スクロールポンプ:オイルフリーで静音性に優れたコンパクトな高性能真空ポンプ
  • 4210 MP-AES:可燃性ガスや酸化性ガスではなく空気を利用して動作

アジレントの使命は生活の質を向上させることであり、持続可能性はこの使命を果たすうえで重要な要素です。当社は、事業における持続可能性の改善に向けて一貫して努力するとともに、革新的な製品と技術を通じて、複雑な課題に持続可能な方法で取り組んでいます。


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