Access Agilent 2017年1月号

ヒント: UHPLC 機器を最大限に活用するために

Stephen Luke, LC カラムプロダクトマネージャ

超高性能液体クロマトグラフィー (UHPLC) を使用する主な目的は 2 つあり、1 つは、短いカラムを使用する高速分離、もう 1 つは、長いカラムを使用する高分離能分離です。この記事では、UHPLC 機器を最大限に活用するためのヒントおよび例について説明します。

図 1. Agilent InfinityLab Poroshell カラム (1a) を使用した超高速分離により、生産性が向上。高分離能分離により、真度が向上しています (1b)。

図 1. Agilent InfinityLab Poroshell カラム (1a) を使用した超高速分離により、生産性が向上。高分離能分離により、真度が向上しています (1b)。

UHPLC を採用する理由

高速分離により、スループットが向上し、1 サンプルあたりのコストが減少します (図 1a)。分離能が向上すると、分析結果の真度と精度が向上しますが (図 1b)、このことは必要になるやり直し作業量の減少にもつながります。

UHPLC 分析 を成功させるための要件

UHPLC 分析 を成功させるための主な要件は、クロマトグラフィー効率が高いことですが、効率に対するこの要求は重要なものです。

特に、内径 (id) の小さいカラムを使用している場合は、定義上、高効率のピークはピークの幅が狭く、ピーク量は低くなります。高効率のピークを保持するために必要なことは、サンプリングスピードが十分に高速な検出器を使用して、機器による分散量を最低限にすることです。ヒント: 低容量 (短くて、小さい内径) のキャピラリ、ゼロデッドボリュームのコネクタ、および低容量のフローセルを使用すると、分散量を最低限にできます。

例: LC カラムに直径の小さい (< 2 µm) 粒子を導入すると、効率は高くなりますが、圧力が高くなる可能性があります。つまり、カラムと機器の両方で、高圧力に耐える必要が生じます。この圧力は、1000 bar (~15,000 psi) 以上に達することがあります。圧力が高くなると、カラム内で摩擦加熱が発生します。内径が小さいカラムを使用して、半径方向の温度グラジエントの結果として生じる分離への影響を減少させます。全多孔質粒子 (TPP) よりも表面多孔質粒子 (SPP) を使用した方が、効率が高くなります。一般的に、1.9 µm の SPP では、1.8 µm の TPP と比較して、効率は 120% になります。

図 2. 1000 bar 条件下での SPP UHPLC カラムの寿命試験。

図 2. 1000 bar 条件下での SPP UHPLC カラムの寿命試験。

図 3. Agilent InfinityLab Poroshell 120 カラムにより、日々のラボ作業において、高い価値と効率が実現されます。

図 3. Agilent InfinityLab Poroshell 120 カラムにより、日々のラボ作業において、高い価値と効率が実現されます。

UHPLC で重要になるカラム寿命

UHPLC 機器から最適な値を得るには、適切なカラムを選択することが重要になります。カラムが、高圧下で高効率を維持できなくなった場合は、その都度交換する必要があります。

ヒント: 最新の Agilent InfinityLab Poroshell 120 の 1.9 µm カラムによる革新的な粒子導入技術により、UHPLC 条件下で長寿命を実現します。

図 2 のプロットは、SPP を含む 4 個の UHPLC カラムの効率が、1000 bar の UHPLC 条件下で実施された注入回数に応じて、どのように変化するかを示しています。

広範な試験により、その他の SPP カラムと比較して、カラム寿命が長くなることが示されており、同じ量の作業に対して、必要なカラム数が最大 10 分の1 になります。さらに、カラム寿命が長くなると、カラムに障害が発生した結果として必要になる、中断ややり直しにかかるコストが低減されます。長期間の評価により、これらの要因がお客様のラボにとって、重要な経済的価値を示すことがわかります (図 3)。

短期間での簡単なメソッド開発

Agilent InfinityLab Poroshell 120 の 1.9 µm カラムはさまざまな充填財の種類を持ち、幅広い選択肢により、メソッド開発を短期間で簡単に実施できます。使用できる充填剤の 1 つとして HPH-C18 があり、移動相の pH 条件下での寿命を延長します。

粒子の完全な拡張性を備えたファミリ

1.9 µm 粒子が導入される、InfinityLab Poroshell 120 カラムは、現在、さまざまな粒子径をもつファミリで使用できます。この幅広い選択肢の中から、お客様の分離ニーズ、ご使用の LC 機器に最適な粒子径をお選びください。

粒子 目的 使用可能最大圧力
1.9 µm UHPLC 機器で最高レベルの性能を実現 1300 bar
2.7 µm 一般的な HPLC 機器で信頼性の高い UHPLC 性能を実現 600 bar
4 µm 一般的な HPLC 機器で高速高分離分析を実現 600 bar

Agilent InfinityLab LC ファミリによる、次なる次元のレベルの効率と信頼性の実現

Agilent InfinityLab ポートフォリオの LC 機器、カラム、および消耗品は、組み合わせて使用することで最大限の性能を発揮するように設計されています。Agilent InfinityLab は、アプリケーション分野を問わず、液体クロマトグラフィーのワークフローの効率を最大にするように統合されたソリューションです。Agilent InfinityLab および最新の Agilent InfinityLab Poroshell 120 の 1.9 µm カラムについて詳しくは、リソースページをご覧ください。ここでは、情報カタログと無償の情報キットが入手可能です。