Access Agilent 2015年7月号

ルーチン元素分析の簡略化: ルーチン分析に適した新しい 7800 ICP-MS および SPS 4 オートサンプラをアジレントから発売

Ed McCurdy
アジレント ICP-MS 製品マーケティング

Tomo Yamada
アジレント ICP-MS 製品マネージャ

Steve Wilbur
アジレントソフトウェア製品マネージャ、ICP-MS システム

サンプルの種類、分析要件、または作業負荷が同じラボは、二つとしてありません。多くの施設が、規制に対応するメソッドまたは標準メソッドに従うことになりますが、一方で、サンプルの分析を管理するために独自の明確なアプリケーションワークフローを開発している施設も多数存在します。これらの「ルーチン」分析を担当するラボでは、性能や信頼性を重視するのと同様に、堅牢性、生産性、使いやすさに関しても、機器の選択に厳しい要求を課しています。新しい Agilent 7800 ICP-MS (図 1) では、定評のある高性能な機能に加え、メソッド最適化ツールおよびあらかじめ定義されたバッチテンプレートを提供して、設定とルーチン操作を簡素化することによって、このようなラボの需要に対応しています。

ルーチン分析向けに構成された新しい Agilent 7800 ICP-MS

図 1. ルーチン分析向けに構成された新しい Agilent 7800 ICP-MS

ルーチン分析に適した ICP-MS を使用してラボの運営を簡素化

Agilent 7800 ICP-MS は、ルーチンラボおよびハイスループットラボにおけるメソッド開発の容易さと使いやすさを実現するために最適化されています。自動最適化ツール、プリセットメソッド、により、迅速な設定、シンプルなメソッド設定、および信頼性の高いルーチン操作を実現しています。

定評のある系譜の信頼性

成功を収めた Agilent 7700x ICP-MS をベースとして新規に開発された 7800 ICP-MS では、高マトリックス導入 (HMI) 技術を使用することで、マトリックス耐性を高め、標準のヘリウム (He) セルモードを使用した信頼性の高い干渉除去と、検出器システム (ODS) による広いダイナミックレンジを実現します。 Agilent 7800 ICP-MS では、以下の操作を実行できます。

  • HMI の堅牢性とマトリックス耐性により、マトリックス減感を最小限にして、あらゆる標準的なサンプル (従来の ICP-MS システムよりも 10 倍高い、3 % までの総溶解固形分 (TDS)) を分析します。
  • ヘリウムセルモードを使用して、一般的なマトリックスベースの多原子干渉をすべて除去します。
  • ダイナミックレンジが 10 倍の検出器では、主要元素と微量元素を 1 回で測定します。また、範囲外の値による再分析が最小限で済みます。

ルーチン分析に適した ICP-MS を使用してラボの運営を高度化

性能に定評のある Agilent 7800 ICP-MS は、使いやすさの面でも最適化されています。あらかじめ定義されたテンプレート、プリセットメソッドにより、迅速な設定、シンプルなメソッド最適化、および信頼性の高いルーチン操作を実現しています。

新たに提供される SPS 4 オートサンプラおよび ISIS 3 によって生産性と使いやすさを向上

原子分光分析アプリケーション向けの新しい Agilent SPS 4 オートサンプラ

図 2. 原子分光分析アプリケーション向けの新しい Agilent SPS 4 オートサンプラ

Agilent SPS 4 オートサンプラ (図 2) は、次世代の高性能オートサンプラです。高速、高信頼性、かつ高容量のオートサンプラを必要とするハイスループットラボのニーズに対応します。SPS 4 は、ICP-MS による超微量分析に適していると同時に、FAAS、MP-AES、および ICP-OES のユーザーが要求する耐久性と堅牢性を提供します。

新しいオートサンプラは、精度と真度が向上しており、高速で、使いやすく、耐腐食性に優れています。これらすべてを、サンプル数が同程度である他のオートサンプラよりも、約 40 % 小さい設置面積 (カバーを含む) で実現しています。Agilent SPS 4 は、一体型のカバー (オプション) を取り付ければ、ラボ環境を有害なサンプル蒸気から保護しながら、サンプルへの汚染を防ぐことができます。また、柔軟なサンプルおよび標準ラック構成により、幅広いサンプル数に対応できます。例えば、4 ラックの場合、最大 360 個の 10 mL サンプルバイアルまたは 768 個のマイクロタイターウェルに対応します。

さらにサンプル数を増やしたり、分析を高速化したりする必要がある場合は、 Agilent 7900 ICP-MS と共に最近リリースされたアジレントの第 3 世代のインテグレートサンプル導入システム (ISIS 3) を、Agilent 7800 ICP-MS のオプションとして追加することができます。ISIS 3 は、高速な取り込みポンプとクローズカップルド 7 ポート切り替えバルブを備えており、高速なディスクリートサンプリングを可能にすることで、サンプルのスループットと生産性を最大にしています。

ただちに検出を実行可能: 新しい ICP-MS MassHunter 4.2 ソフトウェアにより操作を簡素化

最新バージョンの Agilent ICP-MS MassHunter 4.2 は、Agilent 7800 ICP-MS の操作を簡素化するために欠かせない製品です。新規のユーザーは、スタートアップの一部として自動化された単純な最適化ルーチンおよび性能検証テストの恩恵を受けることができます。プリセットメソッドで、多くの一般的なアプリケーション向けの分析パラメータをあらかじめ定義しています。ICP-MS MassHunter の メソッドウィザードでは、サンプルに関するいくつかの質問をもとに、完全に機能するメソッドを作成します。ハードウェア構成や装置の最適化から、サンプル採取やデータ分析まで、分析のあらゆる段階でユーザーをガイドする、きわめて直感的なユーザーインタフェースを備えているため、ICP-MS のルーチン操作がこれまでになく利用しやすくなっています (図 3)。

図 3.「バッチ (Batch)」ペインで利用できる直感的なユーザーインタフェース

Agilent ICP-MS ジャーナル

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