Access Agilent 2015年4月号

Agilent A-Line クイックコネクトフィッティングによる リークのないLCカラム接続

Marc Fuehrer
アジレントプロダクトマネージャ

ピークテーリング、ピークの広がり、ピークの割れ、およびキャリーオーバーを引き起こす大きな原因の 1 つとして、LCフィッティングの接続不備があげられます。これはデッドボリュームや微小リークによって余分なカラム容量が発生するためで、HPLC および UHPLC の性能や再現性の低下にもつながります。従来のフィッティングにはフェラル位置の調節機能がなく、さらに、取り付けに工具を必要としていました。また、一度フェラルが固定されてしまうと、別のブランドのカラムには適合しません。フィッティングを締め過ぎると、フェラルがカラム内に貼りついてしまうこともあります。

フィンガータイト式のフィッティングが数社から提供されていますが、その多くはポリマー製のフェラルのため、高圧下では十分なグリップ強度を維持できません。チューブのずれやデッドボリュームを避けるために、リークが生じていないか何度も確認し、フィッティングを締めなおさなければなりません。アジレントは、このような問題を解消するために、カラムフィッティングの設計を一新しました。A-Line クイックコネクトフィッティングは、レバー操作のスプリング式メカニズムを採用することでゼロデッドボリュームを実現し、簡単操作で確実な接続を可能にします。数百回の着脱を繰り返しても、その性能は最大 130MPa(1,300 bar) まで保たれます。

堅牢で再利用可能なフィッティング

A-Line フィッティングの性能を、Agilent ZORBAX RRHD Eclipse Plus C18 カラムを取り付けた Agilent 1290 Infinity バイナリ LC システムで評価しました。まず、カラム注入口側の Agilent A-Line クイックコネクトフィッティングの着脱を 200 回繰り返しました。図 1 のクロマトグラムは、着脱前後の性能を比較したものです。クロマトグラムの比較基準として、新たに取り付けたステンレス製の Swagelok フィッティングもテストしました。ナフタレンのテーリングファクターとウラシルおよびフェノールの理論段数は常に実験許容範囲内にあり、200 回の着脱後もフィッティングの接続にデッドボリュームやリークが生じていないことがわかります (図 2)。

着脱を 200 回繰り返した後も、Agilent A-Line クイックコネクトフィッティングを使用したクロマトグラムに目に見える変化は生じていません。この結果は、新たに取り付けた Swagelok フィッティングの結果とぴったり一致しています。

図 1. 着脱を 200 回繰り返した後も、Agilent A-Line クイックコネクトフィッティングを使用したクロマトグラムに目に見える変化は生じていません。この結果は、新たに取り付けた Swagelok フィッティングの結果とぴったり一致しています。(図を拡大)

着脱を 200 回繰り返した後も、Agilent A-Line クイックコネクトフィッティングを使用したクロマトグラムに目に見える変化は生じていません。この結果は、新たに取り付けた Swagelok フィッティングの結果とぴったり一致しています。

図 1. 着脱を 200 回繰り返した後も、Agilent A-Line クイックコネクトフィッティングを使用した
クロマトグラムに目に見える変化は生じていません。この結果は、新たに取り付けたSwagelok
フィッティングの結果とぴったり一致しています。

Agilent A-Line クイックコネクトフィッティングの着脱を 200 回繰り返した後もリークが起こらず、優れた信頼性と堅牢性を発揮

図 2. Agilent A-Line クイックコネクトフィッティングの着脱を 200 回繰り返した後もリークが起こらず、優れた信頼性と堅牢性を発揮
(図を拡大)

Agilent A-Line クイックコネクトフィッティングの着脱を 200 回繰り返した後もリークが起こらず、優れた信頼性と堅牢性を発揮

図 2. Agilent A-Line クイックコネクトフィッティングの着脱を 200 回繰り返した後も
リークが起こらず、優れた信頼性と堅牢性を発揮

他社のフィンガータイト式 UHPLC フィッティングでは、30 回の着脱でピークテーリングの増大とピーク高の低下が生じ、ピーク形状が歪んでいます。

図 3. 他社のフィンガータイト式 UHPLC フィッティングでは、30 回の着脱でピークテーリングの増大とピーク高の低下が生じ、ピーク形状が歪んでいます。(図を拡大)

他社のフィンガータイト式 UHPLC フィッティングでは、30 回の着脱でピークテーリングの増大とピーク高の低下が生じ、ピーク形状が歪んでいます。

図 3. 他社のフィンガータイト式 UHPLC フィッティングでは、30 回の着脱でピークテーリングの増大と
ピーク高の低下が生じ、ピーク形状が歪んでいます。

他社のポリマー製フェラル付きフィンガータイト式 UHPLC フィッティングでも同じ実験を実施しました。わずか 30 回の着脱で、ポリマー製フェラルがキャピラリに貼りついて調節できなくなり、これがデッドボリュームにつながっています。デッドボリュームの影響は、図 3 に示すクロマトグラムの比較に現れています。ピークテーリングが増大してピーク高が低下し、ピーク形状が歪んでいるのがわかります。

今回の分析の詳細については、アジレント資料 5991-5525EN をご覧ください。

超高圧環境にも対応できるフィッティング、garner scientific awardを受賞

この記事では、Agilent A-Line クイックコネクトフィッティングについて紹介しました。また、その優れた操作性、堅牢性、および UHPLC 性能を、200 回の着脱後も変わらないテーリングファクター、理論段数、ピーク高という点から説明しました。利点はこれだけではありません。独自のスプリング式設計がゼロデッドボリューム接続を実現し、同じキャピラリ、フィッティングを違うメーカーのカラムで使用することも可能です。先日、この高度なフィッティングの利点が Analytical Scientist Innovation Award (TASIA) で認められました。TASIA は、変革技術、画期的なソフトウェア、これまでの基準を打破する機器によってもたらされる革新にスポットを当てる賞です。Agilent A-Line クイックコネクトフィッティングは、超高圧環境で使用されるフィッティングの接続を簡略化する、きわめて革新的なアプローチが高く評価されました。

Agilent A-Line 製品により、作業時間を削減し、効率を改善

Agilent A-Line 製品が、より正確なクロマトグラフィーをより簡単に、日々の作業をより効率的にします。確実なカラム接続を実現する Agilent A-Line フィッティングや、LC 機器の構成および移動を簡単にする Agilent A-Line フレックスベンチ、溶媒を安全に保管する Agilent A-Line セーフティキャップまで、Agilent A-Line 製品があれば、より効率的なLC分析が可能です。