Access Agilent 2014年5月号

ガスクロマトグラフィー接続を確実にするためのコツと新製品

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Ken Lynam
アジレント GC アプリケーション

ガスクロマトグラフィー (GC) システムの接続には、いくつかのチェックポイントがあります。それぞれの接続ポイントがリークの原因となり、クロマトグラフィー性能を低下させる可能性があります。そのため、点検では GC 接続の検査が重要で、見落とすことはできません。接続部にリークが存在すると、以下の現象の原因となります。

  • ベースラインのノイズ
  • 高価な高品質ガスのロス
  • カラムや検出器の寿命の短縮
  • システム感度の低下
  • システム生産性の低下

アジレントでは、重要な GC 接続をわかりやすく示した便利なウォールチャートを公開しています。このウォールチャートで紹介している 5 つのヒントとコツは、一般的な接続の問題を回避するのに役立ちます。ここでは、それをごく簡単に紹介します。

1.適切なフェラルとナットの選択

フレキシブルメタルフェラル

図 1. フレキシブルメタルフェラル

アプリケーションに適した フェラルとナット を使うことが重要です。質量選択検出器 (MSD) や、酸素の影響を受けやすい電子捕捉型検出器 (ECD) などの検出器を使用している場合は、グラファイト/ポリイミドフェラルと、新製品のセルフタイトカラムナットの使用を推奨します。流路不活性が最も必要なアプリケーションでは、UltiMetal Plus フレキシブルメタルフェラルを使用してください。このフェラルは、Agilent キャピラリ・フロー・テクノロジー (CFT) 装置でリークのないカラム接続を実現します。接続の際のカラム破損、フィッティングの接続の不具合や破損といった問題を回避すると同時に、これまでにない使いやすさと不活性を実現します (図 1)。

セルフタイトカラムナット

図 2. セルフタイトカラムナット

2.強く締めれば良いわけではなく、締めすぎは厳禁

フィッティングの締めすぎは、オペレーターが犯しがちなミスです。カラムを注入口に設置する場合、フィッティングを締めすぎると、やわらかいフェラルがフィッティング内に押し出され、流路を汚染したり活性部位をつくったりするおそれがあります。カラムナットに力をかけすぎると、機器のフィッティングが破損し、特にMSインタフェースでは、費用のかかる修理につながる可能性もあります。新しい  Agilent セルフタイトカラムナット は、指で締める簡単な操作だけで、リークのない信頼性の高いカラム接続を実現します (図 2)。

セプタムナットを締めすぎると、セプタムの芯抜けにつながり、リークだけでなくライナの汚染が生じるおそれもあります。これは分析に悪影響を与えます。Agilent スプリット/スプリットレス注入口を使用している場合は、セプタムリテイナーナットとともに回転する C-リングが止まる位置から半回転分のみ、セプタムリテイナーナットを締めてください。

3.適切かつ一貫した高さでのカラムの設置

固定用ツールを用いて、カラムに設置するメタルまたはグラファイトフェラルを測定および固定すれば、カラム設置の際に適切なカラムの長さを保つことができます。これは正確で再現性の高い分析結果を得るためには不可欠です。グラファイト/ポリイミドフェラルは固定後もスライドするため、注入口セプタムを用いて、カラムナットの適切な位置の目印をつけることをおすすめします。また、拡大鏡を使ってカラムの両端を目視で必ず検査し、流路に干渉するまくれや端のぎざぎざがないのを確認することも重要です。

 ガスクリーンフィルタ

図 3. ガスクリーンフィルタ

4.クリーンに保つ

 Agilent ガスクリーンフィルタシステム を使って、分析に影響を与える可能性のある酸素や水、その他の汚染物質をキャリアガスから除去してください。カラムを設置する際には、消耗品に触れるのを最小限に抑えたり、グローブを装着するなど、流路部品に油分や汚染物質が付着するのを防いでください。また、流路のすべての接続でリークディテクタを用いて、システム全体でリークが生じていないことを確認してください。キャリアガスラインおよび GC システム配管に UltiMetal Plus ステンレスチューブおよびフィッティングを使えば、最適なクリーンさを確保できます (図 3)。

5.MSインタフェースでのリークの低減と防止

Agilent セルフタイトカラムナットは、独自のステンレス製 GC カラムナットで、高価なアップグレードやアダプタを使わなくてもタイトな接続が実現します。カラムナット内部にスプリングが内蔵されていることにより、85 % ベスペル/15 % グラファイトショートフェラルが常にカラム接続部に密着され、リークのないシールを実現します。このナットは、質量分析計 (MS) や ECD といった酸素の影響を受けやすい検出器に最適です。また、注入口接続では、カラムブリードやカラム寿命の短縮につながるリークを防止できます。しっかりしたカラム接続によりカラムナットの増し締めが不要になるため、バックグラウンドノイズの減少、信頼性の高い結果、および時間短縮が実現します。これにより、分析サイクルを何度繰り返しても、確実な接続が保たれます。

優れた GC 分析を生む優れた接続

GC 接続の「ホットスポット」に注意し、分析結果が悪化する前に問題を解決しましょう。また、GC 接続を向上するための アニメーションビデオ もご覧ください。