Access Agilent 2013年7月号

GC/MS 用のガスおよび検出器ソリューションにより、 完全な不活性フローパスを実現

Paul Tripp
アジレントプロダクトマネージャ、GC/MS関連消耗品

注入から検出に至るまでの GC フローパスの不活性の確保は、これまで以上に重要になっています。とりわけ、食品、環境、法医学などのサンプルでは、サンプルの活性や複雑性が高まると同時に、規制当局により検出下限が引き下げられています。そのため、フローパス活性に起因する目的成分の吸着というリスクは下げる必要があります。分析のやり直しや疑わしい結果を確認するための再分析は、貴重なリソースを無駄にするだけでなく、生産性や収益性も損ないます。サンプルが不安定だったり、量が少なかったりする場合は、再分析のためのサンプルが残されておらず、やり直しがきかないケースもあります。

さいわい、Agilent イナートフローパスソリューション (IFP) のおかげで、不活性 GC フローパスの実現がこれまでになく簡単になりました。IFP ソリューションは、サンプルに接触するあらゆるコンポーネントをカバーしています。そのため、不要な夾雑物が加わったり、必要な目的成分が失われたりすることなく、サンプル本来の分析結果を確実に得ることができます。

 フィルタ交換後の GC/MS の高速安定化 (質量分析計により N2 質量を測定)

図 1. フィルタ交換後の GC/MS の高速安定化 (質量分析計により N2 質量を測定)
(図を拡大)

 フィルタ交換後の GC/MS の高速安定化 (質量分析計により N2 質量を測定)
 

図 1.フィルタ交換後の GC/MS の高速安定化 (質量分析計により N2 質量を測定)

キャリアガスはフローパス不活性の重要な要素ですが、ときに見すごされることもあります。Agilent ガスクリーンフィルタシステムは、クリーンなガスを供給し、カラムの損傷や感度の低下を軽減し、機器のダウンタイムを短縮します。GC/MS フローパスの終点にあるのが、重要な構成要素である MSD イオン源です。ここでも、不活性は必要不可欠です。そのため、アジレントの MSD イオン源には、独自の UltiMetal Plus 不活性処理が施されています。

交換が簡単なフィルタにより、ガスの使用量を削減

GC/MS ガスクリーンフィルタは透明で、きわめて丈夫な壁の厚いポリカーボネート容器に、それぞれの吸収剤が充てんされています (図 1)。これにより、ガス消費量の削減と設定時間の短縮が可能になります。GC/MSカートリッジでは、キャリアガス用として、酸素、水分、炭化水素を除去するフィルタの組み合わせが用いられています。

すべての GC アプリケーションで、Agilent ガスクリーンフィルタを活用することができます。GC を FID や MS と連結する場合でも、炎光光度、熱伝導度、電子捕捉、窒素リン、熱電子などのGC検出器と連結する場合でも、高純度なガス、ガス消費量の削減、安定化時間の短縮といった利点が得られます。

新しい取り付けブラケットにより、交換が簡単に

最近導入されたガスクリーンフィルタのもう 1 つの改良点が、取り付けブラケットです。このブラケットは、Agilent 7890 GC の背面に直接取り付けることで、ガスクリーンフィルタを設置することができます。この新しいブラケットを使えば、フィルタが分析中に見える場所に設置されるため、いつでも見て確認することができます。これにより、インジケータの色が変わるフィルタの交換時期を簡単に知ることができます。また、このブラケットでは、フィルタへのアクセスが容易になっているため、交換も簡単です。

電子衝突(EI)イオンソース

図 2. 電子衝突(EI)イオンソース

比類のない感度を実現する不活性 MSDイオン源

MSD イオン源 (図 2) も、アジレント独自の不活性化処理が実施されています。精密な設計、材料選択、UltiMetal Plus による表面の化学的不活性化、厳密な試験により、分析対象物が質量分析計に到達した際の比類のない感度を実現しています。この真に不活性な MS イオン源が、高沸点化合物による汚染を防ぎ、長期的なチューニングおよび較正性能を確保します。

フローパス全体で真の不活性化を実現する
Agilent イナートフローパスソリューション

新しい取り付けブラケットを備えたガスクリーンフィルタと、UltiMetal Plus 処理が施された MSD イオン源は、不活性フローパスを実現するアジレントの不活性コンポーネントの一部にすぎません。Agilent 不活性フローパスソリューションの詳細を確認し、ぜひともラボに導入してみてください。