Access Agilent 2012年10月号

溶出試験器の適格性評価のレベル向上: 280-DS MQS の導入

Dan Spisak
アジレント溶出試験製品マネージャ-

溶出試験器の適格性評価に対する考え方が変わります。
アジレントの280-DS メカニカルクオリフィケーションシステム (MQS) には、溶出試験器に必要なすべての測定を現在市販されている計測器のわずか半分以下の時間で実行することのできる特別に設計された2つのモジュールが含まれます。Agilent280-DS MQS を 21 CFR Part 11 対応ソフトウェアと組み合わせることで、分析効率を最大化し、機器のダウンタイムを短縮し、溶出試験の失敗に関する調査機能を向上させることができます。

Agilent 280-DS メカニカルクオリフィケーションシステムの 2 つのモジュールはラップトップコンピュータにUSBで容易に接続できるため、便利で高い柔軟性を提供します。

図 1. Agilent 280-DS メカニカルクオリフィケーションシステムの 2 つのモジュールはラップトップコンピュータにUSBで容易に接続できるため、便利で高い柔軟性を提供します。

ハンズフリー測定と、信頼性および再現性の高いデータ

Agilent 280-DS MQS ベッセルモジュール (VM) は、溶出試験器の各項目測定を
行います。

  • 回転速度
  • バスケットおよびシャフトのワブル
  • ベッセルのセンタリング
  • シャフトおよびベッセルの垂直度
  • バスケットおよびパドルの高さ

ベッセルモジュール(VM)は、正しい位置にセットするだけで、革新的検知技術を
用いて信頼性と再現性の高い測定を行います。

280-DS インスツルメントモジュール (IM) は、ベッセルプレートの水平度と振動を記録するだけではなく、VM、温度プローブ、および PC と接続するためのハブとしても機能します (図 1)。各パラメータの定量値が記録され、ソフトウェアインタフェースを通じてリアルタイムでPC画面上に表示されます。ベッセルモジュール(VM) および インスツルメントモジュール(IM) の利点は、測定がハンズフリーで行われ、データの視覚的な解釈が不要な点です。

Agilent 280-DS ワークステーションソフトウェアは、定量値をリアルタイムで表示する使いやすいグラフィックインタフェースを備えています。

図 2. Agilent 280-DS ワークステーションソフトウェアは、定量値をリアルタイムで表示する使いやすいグラフィックインタフェースを備えています。 (図を拡大)。

Agilent 280-DS ワークステーションソフトウェアは、定量値をリアルタイムで表示する使いやすいグラフィックインタフェースを備えています。

図 2. Agilent 280-DS ワークステーションソフトウェアは、
定量値をリアルタイムで表示する使いやすいグラフィックインタフェースを備えています。

使いやすいソフトウェアにより、インストール済みの手順を使用することも、独自の手順を作成使用することも可能

図 2 に示すように、Agilent 280-DS ワークステーションソフトウェアが、使用者に測定の各ステップをグラフィックと組み合わせ、分かりやすく解説します。メカニカルキャリブレーションの最新パラメータは予めインストールされています。カスタマイズされたメソッドを作成して、テストごとに保存し、呼び出すこともできます。システムファイルはデータベース内部にも保持され、適格性評価の対象となっている溶出試験器に関するすべての情報を保存します。このため、機器およびアクセサリの識別番号を保存できるだけではなく、測定を一定期間追跡するための特定機器の各関連テスト結果の分析も可能です。さらに、21 CFR Part 11 機能がすべての変更を記録するため、各溶出試験器と検索結果をソフトウェアの監査証跡機能を使用して追跡することができます。テストレポートへの署名は電子的に行い、さまざまなフィルタ基準に基づいて検索できるため、比較が容易です。

客観的な適格性評価の再現性を向上

溶出試験業界では、溶出試験器の定期的適格性評価をどのように実施するかについて議論が続けられています。USP はプレドニゾンを使用した性能検証テスト (PVT) を実施するよう主張していますが、FDA と ASTM はいずれも機械適格性評価 (MQ) 方式を支持し、独自の手順を公開しています。

ラボで今までどの方法を採用していたかにかかわらず、アジレント280-DS MQS は、機器が最高の状態で動作していることを確認するための必要な時間を劇的に削減することができます。実際に、この280-DS MQS を使用すると、キャリブレーションをわずか 30 分で完了することができます。規制機関は 6 か月ごとのキャリブレーションを推奨していますが、さらに頻繁にキャリブレーションを実施すると、これ以上に利点があるのは明らかです。特にわずか 30 分で検証が終わるのであれば、定期検証の頻度を上げることでどのような利点がもたらされるのでしょうか。

Agilent 280-DS MQS は機器に簡単に接続でき、わずか 30 分でキャリブレーションを完了します。

図 3. Agilent 280-DS MQS は機器に簡単に接続でき、わずか 30 分でキャリブレーションを完了します。

Agilent 280-DS MQS は機械適格性評価の為の時間を短縮し、コストを削減するだけではなく、ラボで実施される溶出試験の完全性のレベルも向上させます。光学検知技術を組み込み、結果の解釈と測定の変動をいずれも排除することで、データ推測が不要となり、個々の適格性評価の客観性、再現性が向上します。280-DS MQS では、すべての溶出適格性評価ツールを 1 つの専用ハンドキャリー可能なシステム化したため、キャリブレーションとメンテナンスを実施するための個別の計測器が不要になりました (図 3)。

その結果、溶出試験を実施するすべてのユーザーに次のような利点がもたらされます。

  • 溶出試験器の定期的な適格性評価に必要な時間が短縮され、作業が軽減される
  • 280-DS ソフトウェアのトレンド機能により、溶出試験の失敗に関する調査機能が向上する
  • PVT または MQ の測定頻度を自由に増加できるため、適格性評価試験間に蓄積されるデータが少なくなり、リスク回避をすることができる

最新の技術による適格性評価の変革

既に確立され、承認された適格性評価の手順は、溶出試験器を含むすべての分析機器のプロセスに欠かせない部分です。PVT と MQ のいずれが必要な場合でも、Agilent 280-DS MQS は、取り込んだデータの信頼性を短時間で向上させる最新の技術を提供します。それと同時に、トレンド機能を持つ機能的なレポート作成エンジンが含まれる使いやすいソフトウェアプラットフォームにより溶出試験プロセス全体が向上します。

溶出適格性評価と溶出試験に今すぐ変革をもたらすことができます。Agilent 280-DS MQS の詳細については、アジレント溶出試験の営業担当にお問い合わせください。もしくは、アジレントの Web サイトをご覧ください