Access Agilent 2012年4月号

モノクローナル抗体の分離を効率化する新しい ZORBAX RRHD 300Å カラム

Phu T Duong、James Martosella
アジレント LC アプリケーションケミスト

Linda Lloyd
アジレントプロダクトマネージャ、バイオカラム

Agilent ZORBAX Rapid Resolution High Definition (RRHD) カラムは、優れた分離能と高い回収率を実現すると同時に、1200 bar までの圧力での安定性も備えています。たとえば、C3 および C8 相は、大型の抗体の分離と回収率を向上します。C18 相は、タンパク質分解物や小分子タンパク質由来のペプチド断片で効果を発揮します。インタクトタンパク質やタンパク質断片分析用に、異なる選択性をもつ独自のジフェニル相も用意しています。

モノクローナル抗体 (MAb) 分析における Agilent ZORBAX RRHD 300Å カラムの性能を検証するために、Agilent ZORBAX Rapid Resolution High Definition (RRHD) 300SB-C3、300SB-C8、300SB-C18、300-Diphenylカラムを用いたインタクト還元型・トリプシン消化モノクローナル (IgG1) 抗体の高速逆相分析を開発しました。

2 種類の由来をもつインタクト  IgG1 とアイソフォームの Agilent ZORBAX RRHD 300-Diphenyl 2.1 x 50 mm、1.8 µm カラムによる高速分離

図 1. 2 種類の由来をもつインタクト IgG1 とアイソフォームの Agilent ZORBAX RRHD 300-Diphenyl 2.1 x 50 mm、1.8 µm カラムによる高速分離 (図を拡大)。

2 種類の由来をもつインタクト  IgG1 とアイソフォームの Agilent ZORBAX RRHD 300-Diphenyl 2.1 x 50 mm、1.8 µm カラムによる高速分離

条件

カラム

Agilent ZORBAX RRHD 300-Diphenyl 2.1 x 100 mm、
1.8 µm (Agilent p/n 858750-944)

サンプル

モノクローナル抗体、
1.0 mg/mL、BioCreative IgG1 および Agilent 標準 IgG1

サンプル注入量

2 µL

移動相 A

0.1 % TFA を含む水

移動相 B

80 % n-プロピルアルコール、10 % ACN、9.9 % 水、0.1 % TFA

グラジエント

上図

下図

%B

時間 (分)

%B

時間 (分)

15

0

10

0

25

2.5

25

2.5

35

4.5

35

4.5

35

4.9

90

4.56

90

5.0

90

4.56

90

5.5

10

6.0

15

6.0

 

 

流速

 

温度

 

検出

UV、280 nm

図 1. 2 種類の由来をもつインタクト IgG1 とアイソフォームの
Agilent ZORBAX RRHD 300-Diphenyl 2.1 x 50 mm、1.8 µm カラムによる高速分離

Agilent ZORBAX RRHD 300SB-C3 2.1 x 100 mm、1.8 µm カラムによる還元型モノクローナル抗体の 4.5 分未満での超高速分離

図 2. Agilent ZORBAX RRHD 300SB-C3 2.1 x 100 mm、1.8 µm カラムによる還元型モノクローナル抗体の 4.5 分未満での超高速分離
(図を拡大)。

Agilent ZORBAX RRHD 300SB-C3 2.1 x 100 mm、1.8 µm カラムによる還元型モノクローナル抗体の 4.5 分未満での超高速分離

条件

カラム

Agilent ZORBAX RRHD 300SB-C3 2.1 x 100 mm、
1.8 µm (Agilent p/n 858750-909)

サンプル

還元型モノクローナル抗体 (IgG1) (1.0 mg/mL)、BioCreative IgG1

サンプル注入量

2 µL

移動相 A

0.1 % TFA を含む水

移動相 B

80 % n-プロピルアルコール、10 % ACN、9.9 % 水、0.1 % TFA

グラジエント

0 分 1 % B、2 分 20 % B、5 分 50 % B

流速

0.5 mL/min

温度

74 °C

検出

UV、280 nm

図 2. Agilent ZORBAX RRHD 300SB-C3 2.1 x 100 mm、1.8 µm カラムによる還元型モノクローナル抗体の 4.5 分未満での超高速分離

ZORBAX RRHD 300SB-C18 を用いたトリプシン消化 IgG1 の分離。図 A: ギ酸を用いた分離、図 B: TFA を用いた分離

図 3. ZORBAX RRHD 300SB-C18 を用いたトリプシン消化 IgG1 の分離。図 A: ギ酸を用いた分離、図 B: TFA を用いた分離
(図を拡大)。

ZORBAX RRHD 300SB-C18 を用いたトリプシン消化 IgG1 の分離。図 A: ギ酸を用いた分離、図 B: TFA を用いた分離

図 2. ZORBAX RRHD 300SB-C18 を用いたトリプシン消化 IgG1 の分離。図 A: ギ酸を用いた分離、図 B: TFA を用いた分離

StableBond 相と堅牢なサブ 2 µm RRHD カラム技術により、各 MAb 構造の高分離能が得られ、ハイスループットの特徴分析における各カラムの有効性が実証されました。異なる細胞株で発現した MAb を検証し、高分離能分離に合わせてそれぞれを最適化しました。ZORBAX RRHD 300Å カラムについても、連続分析シーケンスにおいて耐久的な安定性と再現性を評価したところ、優れた動作耐久性と堅牢な分離性能が実証されました。

高速および高分離能での MAb プロファイリングを実現する ZORBAX RRHD 300-Diphenyl

図 1 は、発現経路の異なる 2 種類のモノクローナル抗体について最適化した、ZORBAX RRHD 300-Diphenyl カラムによる IgG1 の高速分離を示しています。インタクトショルダーピークの分離能が高まるように、各分離を最適化しました。IgG1 が高速で溶出し、高い分離能が得られることに加えて、繰り返しのハイスループットスクリーニングや特徴分析のプロトコルにおいて、分析間のプロファイリングを高速で実施できる分離メソッドを開発しました。

還元型 MAb の超高速高分離能分離を実現する ZORBAX RRHD 300SB-C3、1.8 ミクロンカラム

この例では、ZORBAX RRHD 300SB-C3 相と、この相のために最適化したグラジエント条件を用いて、還元型モノクローナル抗体の超高速高分離能分離を実現しました。分離は 4.5 分未満で完了しました (図 2)。また、90 % n-プロパノールによるカラム洗浄手順により、残留 IgG1 を十分に溶出し、高速での平衡化を可能にしました。注入間の総時間は 9 分未満でした。

ZORBAX 300SB-C18 によるトリプシン消化 MAb の高温分離により、効率と分離能を向上

ZORBAX RRHD 300SB-C18 を高温で使用すれば、カラムの完全性を損なわずに、結合力の強いペプチドとタンパク質を効率的に分析することができます。また、高温分析では、分離能と分析効率が向上します (図 3)。

効率、分離能、生産性を向上する ZORBAX RRHD 300Å カラムは、タンパク質分析に最適なパッケージです。

新しい ZORBAX RRHD 300Å 1.8 μm カラムは、インタクトたんぱく質やペプチド消化物の逆相分離において UHPLC 性能を実現します。Agilent 1290 Infinity LC などの UHPLC 機器と組み合わせれば、分析時間を短縮しながら、より高度な特徴分析をおこなうことができます。これらのカラムにより実現するタンパク質分析の UHPLC 性能の詳細をご確認ください。