Access Agilent 2012年3月号

最適なバイオカラムの選択がこれまで以上に簡単になりました

Linda Lloyd
アジレントバイオカラムプロダクトマネージャ

Ed Elgart
アジレントバイオカラムプログラムマネージャ

生体分子は複雑な構造をしていますが、適切な HPLC カラムやシステム、消耗品を使えば、分析を単純化することが可能です。そこで、アジレントでは、各種生体分子の分離に適したアジレント製バイオカラムをこれまで以上に簡単に選択し、そのカラムを最大限に活用するために、新しい Agilent バイオカラムセレクションガイド を作成しました。(英語です)

この全 150 ページのガイドは無料で入手でき、以下の内容を網羅しています。

  • カラムの選択方法
  • メソッド開発ガイド
  • 溶媒の選択
  • 移動相の修正
  • 最適化
  • 数多くの分離例

すべての生体分子の分析を成功に導きます

Agilentバイオカラムセレクションガイドでは、以下の分析や分離を成功させるのに必要な関連情報が見つかります。

  • タンパク質 – サイズ排除クロマトグラフィによるサイズベースの分離、イオン交換クロマトグラフィによる電荷ベースの分離、逆相クロマトグラフィによる疎水性ベースの分離

  • ペプチド – 疎水性、親水性、塩基性、酸性など、さまざまな特性およびサイズのペプチドの分析や精製に適したバイオカラム、HPLC および UHPLC によるペプチドマッピングに適したカラム

  • DNA/RNA オリゴヌクレオチド – DNA および RNA オリゴヌクレオチドに適した逆相およびイオン交換オプション、小型の合成オリゴから大型のプラスミドまでのあらゆるサイズのオリゴヌクレオチドに対応する粒子ポアサイズ

  • アミノ酸 – 24 種類のアミノ酸の高速分析において高効率ソリューションを実現する ZORBAX Eclipse アミノ酸 HPLC カラム

  • 広域分布ポリマー – 脂質、多糖、ドラッグデリバリー化合物の分析に適したポリマーカラムおよび標準物質

生体分子の分離例を検索

このセレクションガイドには多くの分離例が記載されているため、カラムがどのような働きをするかを正確に知ることができます。ここで紹介しているのは、そのごく一部です。

Agilent ZORBAX RRHD 300SB-C18 カラムを用いたインスリンの高分離能酸化研究

図 1. Agilent ZORBAX RRHD 300SB-C18 カラムを用いたインスリンの高分離能酸化研究
(図を拡大)。

Agilent ZORBAX RRHD 300SB-C18 カラムを用いたインスリンの高分離能酸化研究

 

カラム

Agilent ZORBAX RRHD 300SB-C18 2.1 x 50 mm、1.8 µm (p/n 857750-902)

サンプル

インスリン、インスリン鎖 A および鎖 B、酸化、BSA、1 mg/mL

移動相

A: 0.1 % TFA
B: 0.01 % TFA + 80 % ACN

流速

1.0 mL/min

グラジエント

33~50 % B、0~4 分

検出器

Agilent 1290 Infinity LC、ダイオードアレイ検出器搭載、 280 nm

 

図 1. Agilent ZORBAX RRHD 300SB-C18 カラムを用いたインスリンの高分離能酸化研究

Agilent Poroshell 300 を用いた 8 種類のポリペプチドおよびタンパク質の高速分離

図 2. Agilent Poroshell 300 を用いた 8 種類のポリペプチドおよびタンパク質の高速分離
(図を拡大)。

Agilent Poroshell 300 を用いた 8 種類のポリペプチドおよびタンパク質の高速分離

 

カラム

Agilent Poroshell 300SB-C18 2.1 x 75 mm、5 µm (p/n 660750-902)

サンプル

タンパク質とペプチド

移動相

A: 0.1 % TFA を含む H2O
B: 0.07 % TFA を含む ACN

流速

3.0 mL/min

グラジエント

1 分で 5~100 % B

温度

70 °C

圧力

260 bar

検出器

215 nm

  • 1. アンギオテンシン II
  • 2. ニューロテンシン
  • 3. RNase
  • 4. インスリン
  • 5. リゾチーム
  • 6. ミオグロビン
  • 7. 炭酸脱水酵素
  • 8. オボアルブミン

 


図 2. Agilent Poroshell 300 を用いた 8 種類のポリペプチドおよびタンパク質の高速分離

Agilent BioMAb NP5 カラムを用いた酸性および塩基性荷電バリアントの高分離能分離

図 3. Agilent BioMAb NP5 カラムを用いた酸性および塩基性荷電バリアントの高分離能分離
(図を拡大)。

Agilent BioMAb NP5 カラムを用いた酸性および塩基性荷電バリアントの高分離能分離

 

カラム

Agilent Bio MAb、4.6 x 250 mm、5 µm、PEEK (p/n 5190-2407)

サンプル

5 µL、5 mg/mL、MAb

移動相

A: 10 mM リン酸ナトリウム、pH 7.5
B: A + 100 mM NaCl、pH 7.5

流速

0.8 mL/min

グラジエント

60 分で 15~95 % B

図 3. Agilent BioMAb NP5 カラムを用いた酸性および塩基性荷電バリアントの高分離能分離

逆相

Agilent ZORBAX 300StableBond カラムは、タンパク質やペプチドの再現性の高い分離をおこなうのに最適な選択肢です。タンパク質やペプチドなどの大型の分子を効率的に分離するためには、それらの分子を結合相に完全に送ることのできるワイドポアの 300Å カラムが必要です。また、300StableBond カラムは、タンパク質およびペプチド分離で一般的に使用される TFA 含有移動相などの低 pH 条件において、比類のない耐久性を備えています。

図 1 は、インスリンの高分離酸化研究の結果を示しています。酸化インスリン鎖がインスリンから 2 分未満で分離していることがわかります。

タンパク質とペプチド

タンパク質やペプチドの高速分離に興味があるなら、Agilent Poroshell 300 カラムが最適な選択肢です。Poroshell 300 の表面多孔性粒子なら、高流速のメソッドでもシャープで効率的なピークを維持することができます (図 2)。Poroshell カラムでは、シリカの硬質コアを 0.25 µm の多孔性シリカの薄層で覆った表面多孔性粒子が使われています。これにより、分析対象物の拡散距離が短くなり、Agilent 1260 Infinity バイオイナートクォータナリ LC システムなどの 400/600 bar の HPLC システムを用いて、500~1,000 kDA までのペプチドやタンパク質の高速 HPLC 分離をおこなうことが可能になっています。

イオン交換

モノクローナル抗体の綿密な分析には、酸性および塩基性のアイソフォームの同定とモニタリングが伴います。Agilent Bio MAb HPLC カラムは、電荷ベースのモノクローナル抗体の高分離分離に特化した独自の樹脂を備えています。また、水性溶液バッファ、アセトニトリル/アセトン/メタノールおよび水の混合液に対応しています。一般的に用いられるバッファは、リン酸、tris、MES、酢酸です。Bio MAb カラムは 1.7、3、5、10 µm の粒子サイズで展開しているため、小型の粒子で高い分離能が得られます。図 3 は、BioMAb NP5 カラムを用いたモノクローナル抗体の荷電アイソフォーム分析の結果を示しています。

カラム選択にお役にたつツールです。

Agilent バイオカラムセレクションガイド は、製薬やバイオテクノロジー、CRO/CMO、学術といった分野でターゲットタンパク質の同定や不純物プロファイリングのための HPLC メソッドを開発している製薬バイオケミストや化学者には欠かせない資料です。

HPLC によるターゲットタンパク質の同定や、GPC/SEC によるポリマー賦形剤や薬剤送達高分子の開発に携わる製薬業界の生物学者、生化学者、化学者にとっても、このガイドは役立ちます。