Access Agilent 2011年8月号

新しい Agilent iFunnel Q-TOF が実現する超微量アプリケーションの比類ない感度

Ken Imatani
アジレントプロダクトマネージャ

超微量分析の優れたスピードと感度を 1 台で実現できる機器を待ち望んでいた方に、ついにそのときが来ました。先ごろコロラド州デンバーで開催された 2011 年米国質量分析学会 (ASMS) 会議で、アジレントは新しい Agilent 6550 iFunnel Q-TOF を発表しました。この機器は、MS および MS/MS 分析において、業界最高の感度を実現するものです。高分解能の質量分析測定機能と 50 スペクトル/秒の取り込みスピードも兼ね備えています。

Agilent 6550 iFunnel Q-TOF は、高分解能 LC/MS 機器における最高水準の検出下限と、高速取り込みスピードを兼ね備えています。こうした機能は、複雑なマトリックスに含まれる化合物の微量分析に欠かせません。この機器の比類のない感度は、以下のような劇的な効果を発揮します。

  • 微量分析の Q-TOF 定量機能が向上

  • 複雑なサンプルのタンパク質および代謝物のカバレッジが拡大

  • 薬剤代謝研究における同時定性/定量研究の向上

  • 複雑な食品マトリックスに含まれる農薬の 10 ppb 検出レベルにおける網羅的な検出が実現

イオンサンプリングに革命を起こし、効率を向上させる iFunnel 技術

アジレント独自の iFunnel 技術は、Agilent Jet Stream サンプル導入の優れた ESI イオン生成およびフォーカシング機能に、独自のヘキサボアサンプリングキャピラリとデュアルステージイオンファンネルアセンブリを組み合わせたものです。この革新的な技術により、感度が 10 倍も向上します。また、完全な直交型エレクトロスプレーと、加熱オフアクシスファネル構造の組み合わせにより、業界最高水準の堅牢性を実現し、中性分子の導入を防ぎ、効率を最適化します。

広いダイナミックレンジで優れた分解能と質量精度を維持する新しい ICBS

Agilent 6550 iFunnel Q-TOF のあらゆる面は、優れた感度を実現し、ハイエンド Agilent Q-TOF により得られる高品質のデータを維持し、長い使用期間全体をつうじて堅牢な性能を提供できるように設計されています。6550 の Ion Beam Compression and Shaping (IBCS:イオンビーム圧縮形成) 技術は、イオンビームを最大 10 倍に圧縮および冷却し、広いダイナミックレンジにおいて40,000の分解能とサブ ppm レベルの質量精度を実現します。

図 1. 複雑なマトリックス中に含まれる低 pg/mL 濃度のブスピロンにおいて、正確で直線性の高い定量結果が得られています (図を拡大)。

図 2. 代謝物ブスピロン N-オキシドの優れた品質および質量精度の MS/MS スペクトル。プレカーサイオンとフラグメントイオンの両方でサブ ppmの質量精度が得られ、信頼性の高い代謝物同定が実現します (図を拡大)。

単一の機器で重要な定性/定量タスクを完了

Agilent 6550 iFunnel Q-TOF の優れた感度は、高分解能/精密質量 LC/MS システムで従来可能だったレベルをはるかに下回る濃度の親薬物や代謝物の精密な定量を実現します。6550 iFunnel Q-TOF は、代謝物安定性およびプロファイリングの定量測定機能と、代謝物同定に必要な定性機能を、1 台の機器で実現します。高速で精密質量 MS/MS を取り込める機能により、代謝物同定の信頼性がさらに高まります。

メタボロームマップのカバレッジ拡大により、網羅的な検出を実現

新しい Agilent 6550 iFunnel Q-TOF を使えば、複雑なメタボロームサンプルをこれまで以上に深く研究することが可能です。5 桁のスペクトル内ダイナミックレンジにより、他の代謝物が大量に存在する場合でも、微量化合物を確実に検出できます。比類のない感度により、微量代謝物の検出性能が向上し、システム代謝学やシステム生物学の知見が大きく広がります。

10 ppb レベルのターゲットおよび非ターゲット農薬を確実にスクリーニング

Agilent Q-TOF LC/MS システムの質量測定および同位体比の比類のない精度は、食品安全性試験におけるターゲット農薬およびノンターゲット農薬の検出と定性に最適です。6550 iFunnel Q-TOF の比類のない感度により、変化しつづける規制に対応し、新たに出現する有害物質を確実に同定することができます。

果実や野菜における残留農薬の国際的な限界レベルは 10 ppb ですが、スペイン・アルメニアの European Reference Laboratory の最新の研究によれば、これまでの Q-TOF では、分析対象農薬の 15 % で、20~100 ppb の検出下限しか得られていないことが明らかになっています。感度が劇的に向上した新しい Agilent 6550 iFunnel Q-TOF を使えば、レスポンスの小さい農薬を含む 10 ppb 未満のほとんどの農薬において、検出下限が大幅に向上します。

定性および定量分析の確実な選択肢

新しい 6550 iFunnel QTOF を使えば、低フェムトグラム域の感度と、優れた分解能および質量精度が実現します。こうした機能を備えた 6550 iFunnel Q-TOF は、製薬、代謝物同定、創薬プロテオミクス、メタボロミクス、食品安全、法医学、毒物学、環境スクリーニングなどのアプリケーションに最適です。定性分析と定量分析の両方で優れたスピードと感度を体験したいなら、Agilent 6550 iFunnel Q-TOF LC/MS システムの比類のない感度と堅牢な性能に関する詳細をご覧ください。