Access Agilent 2011年7月号

タンパク質・ペプチド分析用サブ2ミクロンLCカラムによる分析時間の短縮

Phu Duong
アジレント LC アプリケーションスペシャリスト
Linda Lloyd
アジレント プロダクトマネージャ、BioHPLC カラム

Agilent ZORBAX RRHD 300SB-C18 1.8 µm は、超高性能液体クロマトグラフィ (UHPLC) 用の新しい逆相充てん剤で、小型のインタクトプロテインや大型のペプチド消化物を分析する際に使用します。UHPLC システム用に設計されたカラムで 1.8 µm 粒子を使用すると、分析時間を大幅に短縮できます。

一般に、逆相 HPLC は、変性状態にする必要のあるトリプシン消化物の分離に使用されます。この例では、ZORBAX Rapid Resolution High Definition (RRHD) カラムを選択しました。このカラムでは、ポアサイズ 300Å 充てん剤を用いた充てんプロセスの向上により、最高 1200 bar までの安定性が実現しています。

図 1. Agilent ZORBAX RRHD 300SB-C18 1.8 µm なら、TFA 移動相と高温という条件で用いても、カラムの完全性を損なわずに、トリプシン消化 mAb の幅広いペプチドフラグメントを分離できます (図を拡大)。

図 2. ウール入りの Agilent ウルトライナートシングルテーMS 検出により Agilent ZORBAX RRHD 300SB-C18 1.8 µm カラムでトリプシン消化 mAb を分析する場合、ギ酸移動相修飾剤を使用します (図を拡大)。

高温分離での高い耐久性

ペプチドやタンパク質がカラムと堅く結合した際には、50℃ 前後の高温状態にすると、回収率が向上します。これまでは、酸性移動相で高温を用いると、カラムが損傷することがありましたが、ZORBAX RRHD 300SB-C18 1.8 µm カラムはきわめて丈夫な構造をしているため高温で使用できます。

翻訳後修飾の分析では、消化物を UV により検出しますが、ペプチドマップを用いて化学ライブラリによりタンパク質を同定する場合は、MS 検出のほうが適しています。しかし、移動相修飾剤にトリフルオロ酢酸 (TFA) を使用すると (図 1)、MS シグナルが抑制されます。こうしたことから、TFA よりギ酸のほうが感度が向上するため、MS 検出ではギ酸が多く用いられています (図 2)。

厳しい条件に適した堅牢な充てん剤

Agilent ZORBAX RRHD 300SB-C18 1.8 µm により、モノクローナル抗体のトリプシン消化物を分離すると、カラムの効率が明らかにわかります。ペプチドマップをカバーするために水性度の高い移動相が求められる場合でも、高い効率が得られます。また、逆相分析に一般に用いられる移動相には、トリフルオロ酢酸かギ酸が含まれています。こうした酸性の移動相は、多くの HPLC カラムの寿命を短くすることがあります。しかし、アジレントの StableBond 技術を採用することで、酸性条件下でも安定性を保ち、インタクトプロテインやタンパク質消化物分析に求められる堅牢で再現性の高い分離を可能にするポアサイズ 300Å の充てん剤が実現しています。

ZORBAX UHPLC カラムによる HPLC メソッドの改良の詳細については、Agilent BioHPLC カラムAgilent 1260 Infinity Bio-inert クォータナリ LC に関する Web ページをご覧ください。