Access Agilent 2010年4月号

Agilent Poroshell 120 LC カラム - HPLC または UHPLC の効率と生産性の向上のための新しい技術

Maureen Joseph、Agilent LCカラムプロダクトマネージャ
Anne Mack、Agilent アプリケーションケミスト

高速高分解能の HPLC メソッドを使用すると HPLC の生産性を向上できるため、近年幅広く利用されるようになってきました。サブ 2 μm の小さい粒子径の HPLC カラムは、高速で高分離を実現するための最適なツールです。これらのカラムはその小さい粒子径のために、従来のHPLCカラムより高い背圧となりますが、カラム長さを短くするか、溶媒構成などで工夫をすれば、400 bar/6000 psi の一般的な HPLC でも使用できます。しかし今回、一般的な HPLC で高速高分離を実現するための別の選択肢として、Agilent Poroshell 120 カラムという、小さい表面多孔質粒子のカラムが登場しました。

Poroshell 120 カラムの粒子は 1.7 μm のコアと 0.5 μm の多孔質外殻を持つ 2.7 μm 粒子であり、サブ 2-μm (1.7 ~ 1.9 μm) の全多孔質粒子とほぼ同等のカラム効率を実現できます。このカラムは一般的な HPLC の圧力範囲内を維持出来るため、一般的な HPLC で高分解能の高速分離を実行できます。

図 1. Poroshell 120 カラムは、一般的な圧力で 1.8 μm 粒子のカラムに近い効率を示します(画像を拡大するにはここをクリックします)。

ラボの既存 HPLC によるサンプルスループットの向上

HPLC の耐圧よりも背圧が高くなることが懸念されるため、標準 HPLC の多くのユーザーは、サブ 2-μm 粒子径のカラムを採用せずに 3.5 μm または 5 μm の全多孔質粒子の使用を続けてきました。しかし、新しい Poroshell 120 カラムは、標準 HPLC の圧力で動作しながら、3.5 μm カラムの最大 2 倍の効率を実現します。これにより、生産性が大幅に向上します。

図 1 に、6 つの化合物の 6 ~ 7 分のアイソクラティック分析で 3 種類のカラム (2.7 μm Poroshell 120 カラム、サブ-2-μm および 3.5 μm 全多孔質粒子のカラム) を比較しました。この図では、すべての分析において 3.0 x 100 mm カラムを使用することで、カラム効率と圧力を比較し、Poroshell 120 カラムが一般的な HPLC での使用に適していることを示しています。Poroshell 120 カラムは、1.8 μm 粒子のカラム効率の 90 % 以上、そして 3.5 μm 粒子カラムの 2 倍のカラム効率を実現します。Poroshell 120 カラムと Agilent ZORBAX ラピッドレゾリューション Eclipse Plus C18 カラムの背圧は 400 bar 未満ですが、1.8 μm 粒子の Agilent ZORBAX ラピッドレゾリューションハイスループット (RRHT) カラムは 400 bar を少し上回ります。

図 2. カラム流量に応じて、長い 150 mm Poroshell 120 カラムを UHPLC または一般的な HPLC で使用できます(画像を拡大するにはここをクリックします)。

背圧と分析速度のバランスをとるための流量の変更

カラムの分解能を最高にするには、通常カラム長さを長くすることで実現します。これらのカラムでは高い背圧が生成されるため、一般的な HPLC での長いサブ 2 μm カラムの使用は制限されます。しかし、2.7 μm 粒子を持つ Poroshell 120 カラムは、長い 150mm カラムであっても一般的な HPLC で使用できます。また、分析速度を上げるために、流量を上げた超高速液体クロマトグラフィ (UHPLC) 機器でこれらのカラムを使用することも可能です。図 2 の例は、このカラムがどちらの HPLC でも使用可能という高い柔軟性を示しています。Poroshell 120 カラムは 12 種類のフェノールを分離し、HPLC と UHPLC どちらの装置においても最適な分離を確保出来ます。

ここで示す 2 つの分析例は、Poroshell 120 カラムを使用して、HPLC または UHPLC の生産性を向上させる方法を明確に示しています。3.5 μm 粒子の 2 倍のカラム効率とサブ 2-μm カラムよりも低い背圧の組み合わせは、一般的な HPLC でより高い分解能を実現できることを意味します。また、UHPLC でこのカラムを使用することで、より短い時間で複雑なサンプルの分解能を最大にすることが可能です。詳細については、アジレントの製品ページをご覧ください。