Access Agilent 2009年10月号

Agilent BioCel 1200 を用いたハイスループットスクリーニングの完全自動化により労力と時間を大幅に削減

Marc Beban
Director, Integrated Systems and Software Marketing, Agilent Automation Solutions

Rigel Pharmaceuticals 社では、大規模なスクリーニングによる、"創薬に適した" 対象物の探索を行っていますが、そこには常に大きなボトルネックが生じていました。これらの機能的なゲノミクスのスクリーニングでは、数ヶ月もの長期にわたって多くの研究者が交代制で作業する必要がありました。しかし、Agilent BioCel システムを用いた自動化プラットフォームによってスループットが向上し、労働環境の全てが変わりました。結果として、研究者はより創造的な研究に専念することができるようになりました。

Rigel Pharmaceuticals 社では、機能的ゲノミクスを使用して、炎症性/自己免疫および代謝性疾患を治療するための小分子薬物を探索しています。Rigel 社の Todd Kinsella 氏のグループは、フローサイトメトリとその他の手法に基づくアッセイを使用して、遺伝子エフェクタの巨大なライブラリを作成し、それらを細胞でスクリーニングすることにより、新しい治療のターゲットを発見しています。Kinsella 氏に、Agilent BioCel 1200 システムでラボにどのように変革がもたらされたかを説明していただきます。

図 1. より高いスループットと効率をラボにもたらす BioCel システムの横に立つ Kinsella 氏。

BioCel 1200 システムがなければ、
手動作業に何か月もかかる

自動化 BioCel システムを使用する前は、Kinsella 氏のグループは現在とはまったく異なる方法で大規模な機能的スクリーニングを行っていました。他のグループからも、できるだけ多くの人員を借り出し、シフトを組みます。スクリーニングには何か月もかかり、ラボの最大の課題は、限られた時間と人員で、いかに作業を完了するかということでした。

Kinsella 氏によると、「検出のプロセスでは、分子生物学ツールや、コンセプトも重要ですが、最も必要なのは作業を実行するシステムでした。そこで Agilent BioCel を導入したのです。今まで 16人必要だった作業を 1人か 2人で行い、残りの人員は本来あるべき、より創造的な研究に専念することができるようになりました。」

BioCel システムの導入後: 最小限の労働力と非常に高いスループット

自動化 BioCel システムの導入により、ラボには実験の開始から終了まで、大規模な機能的ゲノミクススクリーニングの完璧なソリューションがもたらされました。このプラットフォームでは、DNA の前処理やトランスフェクション、ウイルス生成、および細胞に対する DNA が及ぼす影響の分析の全てが行われます。BioCel システムを導入する前は、DNA の前処理だけで、8 ~ 12 人の人員とマルチチャンネルピペットが必要でしたが、BioCel システムを使用すると、1 人のオペレータが液体ハンドラとロボットアームを操作して前処理を行うことができます。



これまでは一つのサンプルで複数のアッセイを同時にこなすことは物理的に無理でしたが、BioCel システムにより、複数のアッセイの同時進行が可能になりました。自動化システムでは、インキュベータからサンプルが出てきたときに、プレートを複製し、いくつかの異なる方法 (たとえば、フローサイトメトリ、発光アッセイ、RNA 分析など) で分析することができます。いずれかのアッセイが陽性を示した場合、細胞はインキュベータに戻され、後でアクセスすることができます。Kinsella 氏によると、「以前は、このような複数の作業をこなすには流れ作業を行っていましたが、このプラットフォームではすべての作業を同時に、効率よく、高速で実行できます。」

プラグアンドプレイシステムによる柔軟性の向上

自動化 BioCel システムはモジュール形式であり、大きなデバイスと機器をドッキングカート上で統合できます。Kinsella 氏のチームは、しばしばこの柔軟性を利用して、不要になったプレートリーダーをドッキング解除し、スループットのニーズに応じて 複数のフローサイトメトリを新たにドッキングさせます。BioCel システムで不要になったデバイスは、ラボの他の場所で使用することができるので、機器を追加するコストが節約できます。

図 2. BioCel 1200 システムの中核をなすロボットアームは、システムフレームの外側にも達することができるため、ドッキングさせたデバイスとのシステムの統合が可能になります。

一連の全ての実験 を一つのシステム上で実行

機能的ゲノミクススクリーニングには多くのステップが含まれますが、Rigel 社の自動化 BioCel システムでは、最小限の実地時間と非常に高いスループットで、前処理段階から分析段階までのすべてを一つのシステム上で行います。Kinsella 氏は次のようにまとめています。「この Agilent BioCel システムによって、我々はより短い時間で創薬に適した対象物をより多く、効率的に探索できると期待しています。」

Agilent BioCel システムの詳細については、アジレントの製品ページを参照するか、アジレントの担当者までお問い合わせください。