ViraPort レトロウイルス遺伝子発現システム
掲載の製品はすべて試験研究用です。診断目的にご利用いただくことはできません。
ViraPort レトロウイルス遺伝子発現システム*は広い範囲の有糸分裂細胞において 100% 近い遺伝子導入効率を実現するシステムです。本システムでは、1細胞あたりに導入される遺伝子コピー数は感染の多重度(MOI)の操作により調節可能なので、ファンクショナルスクリーニングによる遺伝子のクローニングにおいて非常に有効な方法です。レトロウイルス・プリメイド・ライブラリーを使用して、目的の機能に関与する遺伝子のスクリーニングを行うこともできます。 本システムは、pFBクローニングベクター、VPack-GPベクター、pVPack-env発現ベクターの3種類のベクターで構成されています。
pFB と pFBNeo レトロウイルス発現ベクターはMMLVをもとに開発されたViraPort システムの基礎となっています。パッケージング配列は伸張されており、極めて高いタイターをもたらします。gag/pol と env をコードしている遺伝子はpFB ベクターとは相同領域をもたない pVPack-GP ベクターあるいは4種類の pVPack env‐発現ベクターに別々に配されているので、自律複製可能な野生型ウイルスの産生可能性が排除されています。
アジレント(旧ストラタジーン)の pVPack ベクター システムはどんなMMLV系のレトロウイルス ベクターとも併用できる、5つのベクターで構成されたシステムです。レトロウイルスベクター、pVPack-GPベクター、pVPack-envベクターの3つのベクターを一過的にトランスフェクションした場合、1 ml あたり 107 以上のタイター を持つ培養上清を産生することが可能です。
パッケージングベクターには、レトロウイルス表面の糖タンパクを発現するenvelope (env)‐発現ベクターが4種類、レトロウイルスのgag-pol遺伝子を保有する発現ベクター(pVPack-GPベクター)があります。env‐発現ベクターは形質導入したい細胞のタイプに応じて4種類から1種類を選択します。VPack ベクター システムでは、感染性のウイルスを産出するために必要となる要素を3つのベクターに分割しています。これらベクター間には相同の部位がないため、本製品を用いて野生型のレトロウイルスを偶然に産生する確立は非常に低くなっています。
pVPack ベクターシステムには4つの異なる env‐発現ベクターがあります。ベクターの選択はホスト細胞タイプによります。pVPack-Eco ベクターはマウスもしくはラットの細胞のみがターゲットになるので、最も安全なベクターとなっています。ecotropicウイルスがヒトの細胞に感染する確率は極めて低くなっています。
amphotropic ウイルスのエンベロープタンパク質は、従来、ヒトや他の哺乳類株細胞への感染用に使われてきました。最近では、amphotropic と比較して性能が良い10A1 envelope タンパク質が選ばれることが増えています。10A1 タンパク質はamphotropic ウイルスが感染できるどんな細胞へも感染させることが出来ますが、形質導入効率がamphotropic envelope タンパク質による効率よりも高くなります。ecotropic、amphotropic 、10A1 タンパク質は全て本来のMMLV派生株に由来し、比較的不安定であるので、他のウイルスシステムと比較して安全性が高いと考えられています。水疱性口内炎ウイルスGタンパク質(VSV-G)は急速に普及している envelope タンパク質です。細胞表面の受容体を認識する他の3つのMMLV‐由来の envelope タンパク質とは異なり、VSV-G は全ての細胞タイプに存在するリン脂質を認識します。よって、理論上はどんな有糸分裂細胞に対しても効率よく感染することが可能です。このベクターは取り扱いに注意が必要です。VSV-G を用いるとレトロウイルスの安定性が向上するという利点があり、超遠心によりウイルスsupernatants を2000倍、もしくはそれ以上にまで濃縮することも可能です。このような操作は、他の3つのenvelopeタンパク質を用いた際には不可能です。
ViraPort システムでは、レトロウイルス による遺伝子導入の経験が浅い場合でもレトロウイルスを用いた機能的スクリーニングという強力なツールを利用できるように、プリメイド・ライブラリーも提供しています。アジレント(旧ストラタジーン)では、大腸菌に形質転換されたプラスミド・ライブラリーと、目的細胞にすぐに感染させることができる組換えレトロウイルスを含む培養上清の2種類のフォーマットで販売しています。
Purchase of these products includes a limited license to use these products for research purposes.
A license (from Promega for research reagent products and from The Regents of the University of California for all other fields) is needed for any commercial sale of nucleic acid contained within or derived from this product.
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