日本食品科学工学会 第59回大会 出展情報

 

会 期 :

2012年8月29日(水)~31日(金)

    <時間>
     29日(水) 13:00~17:00
     30日(木)  9:00~17:00 ※ アジレント・テクノロジー ランチョンセミナー開催
     31日(金)  9:00~13:00

会 場 :

藤女子大学 北16条キャンパス藤学園講堂・新館

〒001-0016 北海道札幌市北区北16条西2丁目

学会HP : http://www.jsfst.or.jp/taikai/2012/59taikai.html

 

食品の香り分析の最新ノウハウと解析テクニック 
~品質管理、異臭対応から、食品開発にも役立つ香りトータルソリューションのご紹介~
アジレント・テクノロジー株式会社 関口 桂

 食品の香りは、通常数百程度の数多くの成分から構成され、さらに極低濃度で香りに寄与する成分もあるため、非常に複雑です。そのため、高分離、高感度を有する分析機器が必要で、キャピラリGC、GC/MS 法が用いられています。閾値の低い化合物の検出のため、最近、スタティックヘッドスペース法および固相マイクロ抽出 (SPME) 法の高感度化を目的とし、1回のインジェクションを複数回行い注入口で濃縮後、カラムへ導入する手法 (Heated Injection Technology, HIT) が開発されました。また、ダイナミックヘッドスペース法を自動化した装置 (GERSTEL DHS) も発売されています。近年注目されているスターバー抽出 (SBSE) 法は、液々分配の原理を応用した手法で溶媒抽出法に似たクロマトグラムを得ることが可能で、ヘッドスペース法より高沸点成分の抽出に適しています。

  におい嗅ぎ装置は、複雑なクロマトグラムの中から香り成分を特定するのに有用です。しかしながら、微量成分の同定はオーバーラップするピークがある場合は困難なことがあります。その場合は、ハートカットにより極性の異なるカラムへ導入しオーバーラップする成分と分離することで、同定が容易になります。1次元/2次元の切替が可能な 1D/2D GC/MS システムは、1台の GC/MS で通常の 1D 分析とハートカッティング 2D 分析を可能にします。未知物質の同定には、MS ライブラリが使用されますが、異性体成分はその検索だけでは同定が難しい場合があり、またライブラリに登録がないと同定ができません。"AromaOffice (アロマオフィス) " は、国内外の主要な雑誌に掲載された香気成分に関する化合物情報や文献情報を収録したデータベースで、GC/MS ChemStation" と連携することにより、同定作業を飛躍的に効率化させることができます。

 多変量解析は、食品の香気分析の一つの解析手法として、銘柄や産地判定などの識別、品質管理などにも適用されています。ウィスキーの香りを SBSE で測定し、主成分分析により銘柄の違いを視覚化した結果を右図に示しました。異臭分析は、一般に正常品とのクロマトグラムを比較して、その成分を特定しますが、微小ピークの場合はそれが困難です。その場合、クロマトグラムをデコンボリューションし、統計解析により有意差のあるピークを抽出することが有効です。Mass Profiler Professional はこれらの解析をウィザード形式で簡単に行えます。
本セミナーでは、アジレントの 「香り分析のトータルソリューション」 をご紹介します。


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