マイクロクロマトグラフィ技術

マイクロクロマトグラフィ技術

タンパク質分析には、おもに 2 つの目的があります。

  1. サンプル中に存在する特定のタンパク質を精密かつ正確に定量すること (HPLC または免疫測定を使用)
  2. ターゲットタンパク質の全体構造、特定の構造的特徴、活性といった特徴を測定すること (LC/MS および NMR を使用)

タンパク質分析のスループットに関する要件は、分析によりさまざまに異なります。多くのアプリケーションでは、一度に数百から数千のサンプルバッチを分析するのが普通です。従来の液体クロマトグラフィシステムは、一度に 1 つのサンプルを連続して分析するように設計されていますが、スループットを高め、平行処理をおこなうことが求められています。

Agilent Bravo Automated Liquid Handling Platform with 96AM liquid handling head

タンパク質精製用の Agilent Bravo は、精密なリキッドハンドリングおよび、BioSystem Development の AssayMAP マイクロクロマトグラフィ技術を兼ね備えています。このシステムは、タンパク質分析における定量的でハイスループットなサンプル前処理の技術要件をすべて満たしています。

AssayMAP システムは、マイクロクロマトグラフィカートリッジ、特別な関連ラボウェア、カートリッジと連結するように設計されたリキッドハンドリング装置で構成されており、96 チャンネルのマイクロプレートフォーマットで流速を精密に制御できます。カートリッジは Agilent Bravo の 96AM リキッドハンドリングヘッドに最適化されています。精密なフロー制御による完璧なクロマトグラフィ分離を実現しながら、クラス最高の自動リキッドハンドリングの利点を残らず活用することができます。

5 μL のマイクロクロマトグラフィカートリッジには、樹脂ベッドが付属しています。カートリッジでは、ポリマー、アガロース、シリカベース材料など、粒子サイズが約 20~100 μm のあらゆる樹脂を、一般的なあらゆるクロマトグラフィモードで使用できるほか、固定化酵素にも対応しています。

下のイメージは、5 ステップの MAb タイターアッセイを示しています。

Protein antibody purification and binding

AssayMAP カートリッジは、特別な形状のラックで提供されます。このラックは、8×12 アレイの 96 ユニットを収納でき、ほとんどの標準的な 96 ウェルマイクロプレートの上に取り付けられます。ウェル入口のすぐ下にあるアウトレットチップにより、カートリッジが正確に中央にそろうように配置されます。カートリッジは96 カートリッジのすべてを使用する場合でも、それより少ない数の場合でも、Agilent Bravo リキッドハンドラーにより、容易にピックアップすることができます。