Access Agilent 2015年10月号

既存機器の交換計画によるラボデータの改善と ダウンタイムおよび修理の最小化

Wayne Collins
アジレントグローバル業種マネージャ

ラボマネージャにとって最大の心配事は何でしょうか。圧倒的に、さっきまで問題なく動いていた機器が突然クラッシュするような機器の故障ではないでしょうか。それでは、このような状況に陥っても、要求される正確なデータをタイムリーに提供することができますか。

突然の機器の故障は、さまざまな影響をおよぼします。

  • バックアップ機器に切り替える必要がある
  • それまで分析に費やしてきたスタッフの時間が無駄になる
  • 試験がスケジュールどおりに進まなくなり、通常業務が中断される
  • 重要な試験のバックアップ能力が制限される
  • 修理に多大な費用または時間がかかるか、修理が不可能
  • 新しい交換部品を入手できない – 使用している機器より古い製造中止部品で修理しなければならない可能性がある
  • 動作停止した機器の更新に、予算やスケジュールの組み直しなども含めて 6~18 か月かかることがある
  • ラボデータをタイムリーに得られないことで、プロセスが仕様外になる – 製造環境が莫大なコストを被る
  • 不満を持った顧客が他社と取引を始める可能性がある

このシナリオは悲観的なものですが、機器の突発的な故障が、ラボで起きる最悪の事態であるとは限りません。

測定精度を確保して多忙なラボの評判を守る

突然の故障より、密かに進行する故障の方が大きなダメージを受ける可能性もあります。このような故障では、誰も気付くことなく低品質のデータを提出してしまう場合があります。長い時間をかけて機器の性能が低下する場合、QC 手順で引っかかるか顧客から苦情が入ってようやく、ラボで問題に気付く可能性もあります。

製造工場では、一般に、製品仕様内に収める必要のあるプロセス変動はラボの測定誤差に左右されます。仕様内の生産物を作り出すプロセスの能力は、能力指数 (Cpk) という統計的尺度で表されます。能力指数は、製品の品質を仕様内に維持する能力の指標です。測定精度が低下すると、プロセス変動に与えるラボの影響力が大きくなり、ひいては製品の品質を大きく左右することになります。また、仕様外の製品は、1 時間あたり数千ドルものコストにつながることもあります。精度の低い旧式の機器では、プロセス変動に与えるラボの影響力が大幅に大きくなるということです。

図 1. この図は、最新式の高精度の機器を使用すると、ラボデータが改善され、これによって工場が製品のばらつきを抑え、より大きな収益を生むことができることを示しています。

民間ラボでは、サンプルとの付き合いが長く、より多くの情報を持っている顧客が最初に低品質の結果に気付く可能性があります。機器の性能低下は、最終的にはラボの評判を傷付けることになります。いったん失った信用は、回復に莫大なコストがかかり、また簡単には取り戻せません。

機器の性能低下がラボの生存能力に重大な影響を与える

すべてを良い状態で終わらせたいところですが、果たして、少なくとも次の資本サイクルまで機器が持ちこたえると確信を持って言えるでしょうか。その機器なしでラボを運営できる期間はどのくらいでしょうか。また、その間にどの程度のリスクを負う覚悟がありますか。性能の低い旧式の機器に頼っていると、さまざまな結果が生まれます。

  • 業務が混乱するリスク
  • 測定品質の低下
  • 生産性の喪失
  • 安全/環境に関する事故
  • 運用コストの上昇
  • 顧客の営業損失
  • ラボに対する顧客の不満
  • ソフトウェア頼みのワークフロー

機器を交換することによる財務的影響を重視するのは当然のことですが、表 1 に示すような、旧式の技術を更新することにより得られる競争上の優位性は見逃しがちです。

利点

新しい機器

分析の高速化

運用コストの削減

性能の向上

労力の削減

消耗品等の低価格化

運営の効率化

高い正確性

使い勝手の良さ;最新モデルは直感的に操作可能

信頼性の向上

より多様なアクセサリオプション

メンテナンス頻度の減少

安全性の改善

環境への影響を低減

ラボイメージの向上

新製品導入に合わせたスタッフモラルの向上

社内外の顧客サービスの改善

コンプライアンスの改善

表 1. 機器の更新により得られる利点

旧式化を防ぐための計画

旧式化に確実に対処するには、まず 3 年間の資本計画を立て、その一部 (通常は 20~30 %) を交換用の資金として確保しておきます。次に、保有している機器を慎重に評価し、旧式化の程度、機器の重大度、および新たな機器のビジネス価値にもとづいて、交換スケジュールを立てます。この 3 年計画は状況に合わせて毎年更新し、維持します。

アジレントは、資本計画ワークシート、旧式化評価機能、技術/ビジネス/収益など、ラボを最大限の生産性で運営するための効果的な資本計画を立て、それを維持するうえで役立つツールを用意しています。

アジレントソリューションによる困難な技術的問題の解決と結果の改善

多忙なラボは複雑な課題に直面しています。その解決には、真のビジネスパートナー、すなわち重要な見識を与え、困難な技術的問題の解決を手助けし、状況を劇的に改善して目に見える成果を実現してくれるパートナーの支援が必要です。アジレントには、組織の科学的目標とビジネス目標に重点を置いた、機器のライフサイクルサービスおよびサポートプログラムの完全なポートフォリオがあります。

ご使用のアジレント機器に合った Agilent CrossLab サービスプランをお選びいただくことで、旧式化に対処するための計画を確信を持って立てることができます。また、機器の価値を 10 年以上保証するアジレントのバリュープロミスの利点もご利用いただけます。Agilent CrossLab サービスプランでは、対象機器の修理または交換が保証されます。技術ポートフォリオに含まれるその他の機器については、サービスのエキスパートで構成されるアジレントのグローバルネットワークによるマルチベンダーサービスサポートをご利用いただくことで、ダウンタイムを最小限に抑えることができます。Agilent CrossLab サービスによるラボ運営の最適化の詳細については、アジレントの担当者までお問い合わせください。
 

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