Access Agilent 2015年8月号

LC 効率を高めて、自由時間の拡大を

Helmut Schulenberg-Schell
アジレント液体クロマトグラフィー

分析ラボは絶えず、データの品質を高めながら、コストを削減してサンプルスループットを向上するよう求められています。

10 年前に導入された UHPLC カラム技術により、液体クロマトグラフィー (LC) はより堅牢な結果を短時間で提供できるようになりました。それでもなお多くのラボが、最新手法へとスムーズに移行し、大きな中断なしで日常業務を継続するために多くの課題に直面しているのが現状です。科学者、ルーチンオペレータ、ラボマネージャは、ラボの効率化手段に関してそれぞれ異なる観点を持っています。

ラボコストの削減は、加工製品の総コストの低下につながります (スループットが高い場合)。

図 1. ラボコストの削減は、加工製品の総コストの低下につながります (スループットが高い場合)。(図を拡大)

ラボコストの削減は、加工製品の総コストの低下につながります (スループットが高い場合)。

図 1. ラボコストの削減は、加工製品の総コストの低下につながります
(スループットが高い場合)。

アジレントは、オンデマンドウェビナーシリーズにおいて、6 名の専門家がこの効率化の問題に対処した方法についての当時を紹介しています。 (図 1)。この記事では、ウェビナーの内容を簡単に説明します。

分析効率 - 2 つのアッセイを 1 つに

ラボの科学者たちはしばしば、分離性能と検出性能の向上を求められます。機器とケミストリにおける最近の進歩により、性能向上のためにユーザーは非常に多くの選択肢を選べる一方、どの選択肢が最適化を判断するのが困難になってしまいました。分析効率の向上はもはや、1 つのパラメータ、例えば LC カラムの粒子サイズを変更するような単純なものではなくなりました。分析効率を本当に上げるには、求められる検出下限で化合物を同定し、定量するための「システム的観点」が必要です。

ウェビナーでは、UHPLC 装置の設定を非常に注意深く調べることで、LC ピークキャパシティと分離能を向上する方法について、Dwight Stoll 教授が語っています。この分野の専門家である Stoll 教授は、二次元液体クロマトグラフィー (2D-LC) について、また最近の機器がこれらのシステムを使用した日常的なルーチン作業でどのようにミスを防止するかについて意見を述べています。

ウェビナーの第 2 部では、アジレントの Udo Huber 博士が、最高の感度と直線性によって、濃度が大きく異なる化合物を 1 回の分析で検出できることを明らかにしています。90 倍のダイナミックレンジを持つ蒸発光散乱検出器 (ELSD) を利用して、1 回のアッセイで不純物と主成分が分析されています。

装置効率 - 自動 LC メソッドの開発

現在の製造業界における動的なビジネス状況に対応するには、製造プロセスの継続的改善が欠かせません。同時に、顧客満足度を維持するための一貫した製品品質も必要になります。自動メソッドを迅速に開発することで、製造プロセス内の予期せぬ変更にもタイムリーに対応できるようになります。

2 つのウェビナーで、メソッド開発時間の短縮についての知見が紹介されています。Dow Chemical の Matthias Pursch 博士は迅速なメソッド開発例を提示して、自動化の利点を示しています。アジレント(ドイツ)に務める Anneke Mühlebach 博士は、日常的なユーザーが時間を節約する方法と、メソッド開発環境で結果を得るまでの時間を大幅に短縮する方法について説明しています。

ラボ効率 - サンプルあたりのコストを 30% 以上軽減

ラボの効率を評価するには、支払った費用と発生した作業量を含む総合的な視野が必要です。ほとんどの分析ラボで、最大の支出は人件費であり、2 番目は機器の購入費用です。残念ながら、人件費と機器価格はすべてのラボリソースの中で最も融通のきかない項目です。このため、効率的なラボのマネージャは、作業員と機器がどちらも高い生産性を発揮するように、作業員と機器のバランスをうまく取る必要があります。これについての実用的なヒントが、2 つのウェビナーで提供されています。

1 つ目のウェビナーでは、OpAns, LLC の CEO である Ken Lewis 博士が、自身が管理するダーラム (ノースカロライナ) の契約研究ラボで使われている知見とソリューションを紹介しています。博士の作業負担は重要であり、ビジネスを勝ち取るには分析時間の短縮が不可欠です。最近の LC ソリューションにより作業員の生産性が高まり、機器の使用率も向上しています。以下はその例です。

  • 新しいオートサンプラ機能によるアウトプットの拡大
  • 総合的なシステム統合による生産性の向上
  • ユーザー利用感の向上
Agilent 1290 Infinity ソリューションを使用した HPLC 装置の交換 (1 対 1) により、サンプルあたりのコストを 32% 軽減 (Kreiss 博士 /Klinkner & Partner によるモデル調査)。

図 2. Agilent 1290 Infinity ソリューションを使用した HPLC 装置の交換 (1 対 1) により、サンプルあたりのコストを 32% 軽減 (Kreiss 博士 /Klinkner & Partner によるモデル調査)。(図を拡大)

Agilent 1290 Infinity ソリューションを使用した HPLC 装置の交換 (1 対 1) により、サンプルあたりのコストを 32% 軽減 (Kreiss 博士 /Klinkner & Partner によるモデル調査)。

図 2. Agilent 1290 Infinity ソリューションを使用した HPLC 装置の交換 (1 対 1) により、
サンプルあたりのコストを 32% 軽減 (Kreiss 博士 /Klinkner & Partner によるモデル調査)。

最後のウェビナーでは、アジレントの Helmut Schulenberg-Schell 博士が、アジレントの段階的アップグレード戦略により、各種のデータシステムと機器世代間で完全な互換性が実現することを示しています。Schulenberg-Schell 博士は、機器の使用を効率化して、サンプルあたりのコストを 30% 以上軽減した例を挙げています (図 2)。

少ない投資で多くの成果を

少ない投資で迅速に優れた成果を出すため、多くのラボが困難なタスクに取り組んでいます。高品質で信頼性の高い LC データ採取を低コストで迅速に行う必要があるなら、Agilent 1290 Infinity II LC を使用した効率化についてご検討ください。詳細については、アジレントの担当者までお問い合わせください。