Access Agilent 2015年7月号

局所用クリーム、軟膏、およびジェルの溶出試験が 容易に実行可能で、データの一貫性と信頼性も向上

Dan Spisak
アジレント製品マネージャ、溶出試験部門

米国薬局方 (USP) の規格書に記載された溶出試験によって、半固形製剤が、高品質で、バッチ間での再現性があり、使用期間全体で信頼できる性能を提供することが保証されます。溶出試験用の装置は、正確で再現性のあるデータを提供する必要があり、また、使用しやすくなければなりません。Agilent エンハンサーセル は、このようなニーズを満たすコスト効率の高い製品です。

半固形製剤で必須の性能評価は、2013 年の 8 月に、USP の総則章 <1724> の USP 36 に対する第一追補で正式に制定されました。錠剤などの従来の医薬品と同様に、半固形製剤の製品の品質と性能の試験では、「同一性、強度、品質、純度、適合性、および性能」を保証する必要があります [1]。この USP の総則章では、3 種類の装置について記述されています。

  • 垂直拡散セル (フランツセルと呼ばれる場合もある)
  • 液浸セル (エンハンサーセルとも呼ばれる)
  • USP Apparatus 4 のセル

この装置を使用して、クリーム、軟膏、ジェル、およびローションなどの半固形製剤からの薬物放出を評価することができます。一般に、研究開発の期間や品質管理、および承認後の変更の際に試験を実施します。

Agilent Poroshell HPH-C18 および ZORBAX Eclipse Plus C18 でアミノ酸と内部標準の分離を使用して、メソッド変換が容易であることを示す

図 1. Agilent Enhancer Cell Assembly には 3 つのサイズがあり、放出する表面積を変えることができます。

データの再現性の向上を実現

3 種類のセルはそれぞれ、半固形の剤形の品質および性能の検査に活用できるソリューションです。ただし、液浸セル (エンハンサーセル) は、他の製品と比べて明確な利点があり、提供するデータの一貫性と信頼性が高くなることが分かっています [234]。Agilent Enhancer Cell Assembly (図 1) は、容量を調整可能なポリテトラフルオロエチレン (PTFE) セルと、皮膚または人工膜を保持するスクリューキャップで構成されています。再現性の高い結果を得ることが非常に重要であるため、表面積を制御する必要があります。これは、開口部が 4.0、2.0、または 0.5 cm2 である「ワッシャー」を使用することによって制御できます。

セル本体内部のリザーバの容積の制御が可能になっています。深さが可変である場合、半固形物、溶液、懸濁化剤、または乳濁液をテストすることができます。

膜によって、溶出試験液がサンプルから分離されます。膜は、薬物輸送に対する影響を最小限にする必要があります。そのため、非常に多孔質で、最小限の薄さでなければならず、また、医薬品有効成分 (API) と結合してはなりません。ご使用の製品に適した膜は、これらの特徴に基づいて選択されます。

時間とコストを節約可能な使用しやすい装置

データの完全性が最重要事項である一方で、Agilent Enhancer Cell の最大の利点は、その使いやすさです。USP 2 (パドル) 用に構成された任意の溶出試験装置で使用可能で、これらはほとんどのラボで使用されているため、専用の機器を用意する費用を節約できます [5]。この装置は一般的に使用されている装置ですので操作方法について時間を短縮化し、データをオンラインでより高速に提供できる機能を備えています [6]。さらに、200 mL から従来の 1 リットルまでの容量のベッセルで、エンハンサーセルを使用できます。容量に関わらず、サンプリングおよび分析の設定は容易に自動化が可能です。

Agilent エンハンサーセル は PTFE から成るため、不活性であり、セル内の製剤と相互作用しません。ガラス製拡散セルで多く見られるような、破損を伴う問題を回避します。フランツセルとは異なり、製剤を含むエンハンサーセルのドナーコンパートメントは、ベッセル内部で温度制御されます。

このデバイスの準備、ロード、およびテストをどれだけ容易に実行できるかについては、Agilent エンハンサーセル ビデオでご確認ください。Agilent エンハンサーセルおよびアジレントの溶出試験製品についての詳細は、ビデオ、アプリケーションノート、および関連リンクを掲載しています新しいオンライン溶出試験ソースブック(PDF、英語)を参照してください。または、アジレントおよび販売店まで直接お問い合わせください。

References

  1. U.S. Pharmacopoeia 36 / NF 31, 1st Supplement, <1724> Semisolid Drug Products, 2012.
  2. P.P. Sanghvi, C.C. Collins, Drug Development Ind. Pharm. 19 (1993) 1573–1585.
  3. J.L. Zatz, H. Fares, Pharmaceutical Technology. 19 (1) (1995) 52–55.
  4. M. J. Lucero, Carbohydrate Polymers. 2013 Jan 30; 92(1): 149–56.
  5. P.R. Rege et al. J. Pharmaceutical and Biomedical Analysis. 17 (1998) 1225–1233.
  6. M. Rapedius, J. Blanchard. Pharmaceutical Research, vol. 18 (10), October 2001.