Access Agilent 2015年7月号

Agilent 1260 Infinity GPC/SEC システムを使用した 高速かつ容易なポリマー特性解析

Graham Cleaver
アジレントビジネス開発マネージャ、ELSD/GPC/RID

アジレントは、幅広いゲル浸透クロマトグラフィーおよびサイズ排除クロマトグラフィー (GPC/SEC) アプリケーションに適合するさまざまな機器、カラム、標準、およびソフトウェアを 取り揃え、ポリマー分析に最適なソリューションを 提供しています。Agilent 1260 Infinity GPC/SECシステムはAgilent 1260 シリーズのモジュールから構成され、Agilent 1260 HPLCシステムにGPC機能を追加しただけで、分子量アナライザとして利用可能です。

Agilent 1260 Infinity シリーズに関連する性能の特徴および利点はすべて、GPC/SEC でも同様に重要です。独自の専用ソフトウェアによってワークフローが簡素化されてスムーズになることで、高品質 GPC の実行がより素早く簡単になります。すべての 1260 モジュールからの制御、データ収集、およびデータ処理において、非常に信頼性が高く再現性の 良い結果が得られます。これにより、計算されたデータの信頼性が飛躍的に向上します。システムの稼働時間が長ければ、所有コストは低くなります。多忙なラボでは、サンプルのスループットや効率の向上のために、信頼性の高いシステムが不可欠です。

20 日間にわたる 1 日当たり 10 回の連続実行を重ねて表示すると、日々のリテンションタイムの精度が並外れていることが分かります。

図 1. 20 日間にわたる 1 日当たり 10 回の連続実行を重ねて表示すると、日々のリテンションタイムの精度が並外れていることが分かります。(図を拡大)

20 日間にわたる 1 日当たり 10 回の連続実行を重ねて表示すると、日々のリテンションタイムの精度が並外れていることが分かります。

図 1. 20 日間にわたる 1 日当たり 10 回の連続実行を重ねて表示すると、
日々のリテンションタイムの精度が並外れていることが分かります。

高い精度、再現性、および柔軟性

どの Agilent 1260 HPLC システムも GPC アプリケーションに使用できます。大部分のポリマーには UV 吸収がないため、 Agilent 1260 Infinity 示差屈折率検出器 (RID) は最適な検出器です。優れたベースライン安定性により正確で再現性の高い分子量を得ることが可能です。 GPC はほとんどの場合、イソクラティック分離メカニズムですが、1260 の汎用性により、同じシステムで HPLC アプリケーションを実行することもできます。

Agilent 1260 Infinity カラムコンパートメントは 30 cm の GPC カラムを 3 本まで収容可能で、高精度の温度制御を実現します。一部の溶媒では、溶離液の粘度を下げるために高温にする必要があるため (DME、m-クレゾール、DMSO など)、最大 80°C の温度で動作できることが重要になります。不適切な温度制御によりリテンションタイムが変化してしまうと 、分子量に何千ダルトンもの 誤差が生じる原因にもなります。 流量の変動は、温度変化と同じく 、リテンションタイムと再現性に影響します (図 1)。高性能な Agilent 1260 Infinity アイソクラティックポンプは、一貫した信頼できる分子量を提供するために不可欠です。

分解の影響を示す樹脂サンプルの分析結果。分岐の同定により、成型時のポリマーの加工状態および性能が示されます。

図 2. 分解の影響を示す樹脂サンプルの分析結果。分岐の同定により、成型時のポリマーの加工状態および性能が示されます。
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分解の影響を示す樹脂サンプルの分析結果。分岐の同定により、成型時のポリマーの加工状態および性能が示されます。

図 2. 分解の影響を示す樹脂サンプルの分析結果。分岐の同定により、成型時のポリマーの加工状態および性能が示されます。

高度な検出技法によって性能を大幅に向上

 Agilent 1260 Infinity マルチ検出器 GPC/SEC システムは、ハイエンドの複数検出器プラットフォームです。標準試料の化学的性質に関わらず正確な分子量データが提供される一方で、溶液内のポリマーの挙動に関する知見が得られます。光散乱検出器により、カラムのキャリブレーションを行わなくても絶対分子量が得られ、時間を節約しながら精度を上げることができます。粘度測定を追加することで、溶液内の分子の挙動を評価する際の重要な要因である水和の分子サイズや半径を評価できる、完全なソリューションになります。一般的な例 (図 2) として、樹脂があります。樹脂は、損傷に対する強靱性と耐性が高く求められる多くの用途で使用されます。成型部品の製造においては分解の影響をモニタリングすることが重要です。クロマトグラムでは 、特殊検出器により 、RI では 検出されない、少量の非常に高分子 材料の存在を確認できることを示しています。ポリマーの加工状態と性能の予測においては、分岐の同定が重要です。

Agilent GPC/SEC ソフトウェアを使用したトリプル検出分析。

図 3. Agilent GPC/SEC ソフトウェアを使用したトリプル検出分析。(図を拡大)

Agilent GPC/SEC ソフトウェアを使用したトリプル検出分析。

図 3. Agilent GPC/SEC ソフトウェアを使用したトリプル検出分析。

特別に設計された GPC ソフトウェアを使用して分析時間を短縮

アジレントで特別に設計した GPC/SEC ソフトウェアにより、迅速で完全な機器制御、データ採取、および分析を実行できます。デザインとレイアウトは、使い勝手の良さを最も重視したものになっています。ベースラインと積分領域はそれぞれ 1 回のクリックで指定されるため、迅速かつ簡単に分析を実行できます。包括的なサンプルレポートはカスタム設計が可能で、1 回のクリックで生成できます。検証担当者は、サンプルの生データ、分布図、および分岐データのすべてを、簡単に重ね表示して比較することができます。

キャリブレーションとサンプル用のテンプレートを生成して保管することができ、標準操作手順書が作成しやすくなっています。すべてのプロットは、さまざまな標準イメージフォーマットでエクスポートすることができ、生データは Microsoft Excel にエクスポートするか、ASCII フォーマットで提供することができます。

Agilent 1260 Infinity GPC – 選りすぐりのシステム

Agilent 1260 Infinity GPC/SEC ソリューションでは、すべてのポリマー分析で必要な機器、カラム、標準、およびソフトウェアが用意されています。そしてこれらが 1 つのベンダーから提供されることに意味があります。どのような用途であっても、アジレントは、お客様の必要とするアプリケーション、サービス、およびサポートを提供します。さらに重要な特徴として、コスト効率の高い Agilent 1200 Infinity シリーズにより、システムの稼働時間が最大化し、信頼性の高い結果がもたらされます。また、このソリューションは、アジレントの新しいモジュールを追加することでシステムをアップグレードできる柔軟性を備えているため、将来も安心してお使いいただけます。GPC/SEC、 LC、および HPLC/UHPLC ソリューションの幅広いラインナップをご確認ください。