Access Agilent 2014年4月号

アジレントの自動化ソリューションによる 「フィンガープリント」パターンのクロマトグラムマッチング

By Jennifer McCulley
Agilent GC Software Product Manager

and Eric Phillips
Agilent GC and Workflow Automation Marketing Manager

100 % 水性サンプルにおけるろ過回収率の評価結果、信頼指数 95 %、n = 6。HPLC 注入に先立ち飲料サンプルを直接ろ過しました。相対回収率 (%) = ろ過したサンプルと遠心分離したサンプルの標準化したピーク面積比。

図 1.サンプル中の化合物だけでなく、バイアル内のサンプルが何かを理解する必要もあります。

ガスクロマトグラフ (GC) や液体クロマトグラフ (LC) の分析担当者なら、不純物の測定や化合物の種類よび含有量についての分析依頼を受けることがあるでしょう。サンプルに含まれている物質だけでなく、サンプルの種類も知る必要があるケースもあります (図 1)。そうした依頼に対応するにはいくつかの方法があります。もっとも一般的なケースは、GC や LC でサンプルを分析し、得られたクロマトグラムを参照クロマトグラムと
比較するというものです。そうした分析では、主観性が問題となることがあります。
しかし、クロマトグラムのパターンを客観的にマッチングさせ、サンプルが何かを正確に提示し、迅速にフィンガープリント分析を実施できるソフトウェアパッケージを使えば、そうした問題を解消することができます。

2 つのデータファイルの比較。上は実サンプル、下は参照です。丸の大きさはピークの強度を示し、色は各ピークのマッチングの程度を示しています。

図 2. 2つのデータファイルの比較。上は実サンプル、下は参照です。丸の大きさはピークの強度を示し、色は各ピークのマッチングの程度を示しています。(図を拡大)

2 つのデータファイルの比較。上は実サンプル、下は参照です。丸の大きさはピークの強度を示し、色は各ピークのマッチングの程度を示しています。
 

図 2. 2つのデータファイルの比較。上は実サンプル、下は参照です。丸の大きさはピークの強度を示し、色は各ピークのマッチングの程度を示しています。

サンプルの「フィンガープリント」分析を簡単に

アジレントでは、上述のような分析の難問を解消する完璧なソリューションを提供しています。OpenLAB CDS MatchCompare は、Agilent OpenLAB CDS ソフトウェアのプラグインアプリケーションです。サンプルのクロマトグラムの比較という時間のかかるタスクを自動化できるため、香料や芳香剤分析に最適です。また、ピークを個別に積分すれば、その他のアプリケーションにも使えます。このソフトウェアは、2 つのクロマトグラムで類似するピークを速やかに特定し、その面積を比較照合するものです。

OpenLAB CDS MatchCompare は、参照とサンプルのクロマトグラムのピークを比較し、クロマトグラムのピークをマッチングします。リテンションタイムが数分の範囲で変化している場合にも対応可能です。マッチしたピークや不純物は、画面とレポートの両方で色別表示されます (図 2)。Agilent OpenLAB CDS MatchCompare のピークマッチングを使えば、エラーがなくなり、データ検証が迅速化します。さらに、このソリューションには以下のような利点があります。

  • 2 つの複合サンプル間でのピークのマッチングとその特定。
  • ピーク面積の比較により、成分均一性をモニタリング。
  • 適合性レポート作成の自動化により、時間を節約。
  • 参照サンプルの再注入の排除。
  • ピーク歪み、スケーリング、カラムのエイジング、実験条件の変更を自動的に処理。

より高速で正確な自動分析

例として、ある食品会社の香料分析ラボのワークフローをご紹介しましょう。このラボでは、持ちこまれたサンプルを分析し、新規の成分が既存の香料の品質基準を満たしているかどうかを確認しています。化学汚染物質基準試験や天然香料と人工香料との比較同定試験など、一連の試験を実施することになります。新規成分の組成を確認し、過去のサンプルと比較するために、サンプルをガスクロマトグラフまたは液体クロマトグラフで分析し、クロマトグラムを生成します。このクロマトグラムをプリントアウトし、ラボで開発したライブラリの複数のクロマトグラムと比較します。Agilent OpenLAB CDS MatchCompare を使えば、この分析が自動化され、新規サンプルのクロマトグラムと参照クロマトグラムとの相対マッチング結果がオペレータに提供されます。これにより、分析がスピードアップするだけでなく、確率分析結果として客観的な比較結果が得られます。

このラボでは、OpenLAB CDS を使って各化合物を定量し、サンプルの真の性質を特定することで、大きな利点が得られています。

アジレントのクロマトグラフィー分析ソリューション

香料および芳香剤分析に最適な Agilent OpenLAB CDS MatchCompare は、未知サンプルを既知の参照と客観的に比較するためのソリューションです。ラボの技術者が自信を持って結果を比較することができます。時間短縮と生産性の向上も実現します。このソフトウェアの主要機能の詳細については、OpenLAB CDS MatchCompare のWebページをご覧ください。また、Agilent ガスクロマトグラフシステム 7890B シリーズ GC についてもご確認ください。

アジレントの OpenLAB 製品群は、情報の作成、捕捉、共有を簡略化し、生産性と安全性を高め、ラボ管理を効率化するオープンシステムアーキテクチャをラボ管理者に提供するためのものです。