Access Agilent 2013年4月号

経済性と使いやすさを兼ね備えた新しい Agilent Captiva 3mL シングルカートリッジ

Ed Elgart、Trisa Robarge
アジレントプロダクトマネージャ、Captivaプロダクト担当

製薬、臨床研究、食品安全性などの分野で LC/MS のメソッド開発をしている方なら、Agilent Captiva non-drip (ND) Captiva ND Lipids はサンプル前処理に大変有効な選択肢です。Captiva96ウェルプレートは、おもに血漿などの生物学サンプルから、沈殿させたタンパク質やリン脂質を除去するためのものです。

これまで、Captiva ND と Captiva ND Lipids の使用を検討したことがない方もいるかもしれません。しかし、クロスコンタミネーションの懸念があるサンプル前処理には、Captiva ND 96ウェルプレートを使えば、ノンドリップ機能により汚染を防止できるうえに、ワークフローを能率化し、機器の稼働時間と効率を維持することが可能です。

また、サンプル量の少なさや、コストなどの他の要因から、サンプル前処理の自動化を行っていない方も多くいると思います。サンプル量が少なく、Captiva96ウェルプレートの使用が適さない場合は、新製品の ND 3 mL シングルチューブを使えば、経済性が高まります。このシングルチューブカートリッジは、96ウェルプレートと同じノンドリップ機能によりクロスコンタミネーションを防止するほか、量が多いサンプルにも対応できる柔軟性も備えています。また、この新製品のシングルチューブにより、さらに多くのアプリケーションに対応することが可能になります。Captiva プレートの使用を検討する前に、Captiva タンパク質沈殿およびろ過テクニックの利点を体験することができます。

Agilent 7890B GC のエコフレンドリーな機能 (写真は Agilent 7650A オートサンプラ付き) は、電力などの資源を保護します。

図 1. デュアルデプスフィルタの拡大図粒子は 2 つのフィルタの非直線経路を移動します。第 1 のフィルタが大きな粒子を捕捉し、第 2 のフィルタが小さな粒子を捕捉します。この経路がつまりを防ぎ、高速で一貫したフローを実現します。

Agilent Captiva ND 3 mL シングルチューブでは、単一サンプル粒子の精製および有機タンパク質沈殿をおこなうことができます。脂質除去をおこなう場合にも、おこなわない場合にも対応できます。このカートリッジは、真空処理で用いられます。

つまりのない高流速 – 一度に 1 つのサンプル

Captiva ND 3 mL カートリッジのシングルチューブ/ノンドリップフィルトレーションは、アジレントの定評ある 96 ウェルプレートをベースにしたもので、便利で使いやすいサンプル精製の可能性を切り拓きます。すべての Captiva ND 製品では、流速を速め、つまりを防ぐデュアルフィルタ設計が用いられています (図 1)。

迅速な回収と簡単なスケールアップ

新しい Captiva ND 3 mL シングルチューブでは、サンプル量が 100 µL でも 500 µL でも、優れた流速と回収率が得られることが、複数の研究により実証されています (図 2)。これにより、アプリケーションの柔軟性が高まります。

Captiva ND 3 mL シングルチューブの性能は、Captiva ND 96ウェルフィルタプレートと相関しています。そのため、異なる製品間でのシームレスな移行が可能です。図 3 では、2 つのフォーマットにおける 3 種類の薬剤の回収率を比較しています。この図からも、シームレスな移行が可能であることがわかります。図からもわかるように、シングルチューブの Captiva を用いて開発したメソッドを、Captiva 96ウェルプレートにシームレスに移行し、スケールアップや自動化に対応することができます。
 

Agilent Captiva ND Lipids 3 mL シングルチューブにより、500 µL 血漿 (上) および 100 µL 血漿 (下) からリン脂質が除去され、優れた回収率とフローが得られています。

図 2. Agilent Captiva ND Lipids 3 mL シングルチューブにより、500 µL 血漿 (上) および 100 µL 血漿 (下) からリン脂質が除去され、優れた回収率とフローが得られています。(図を拡大)

Agilent Captiva ND Lipids 3 mL シングルチューブにより、500 µL 血漿 (上) および 100 µL 血漿 (下) からリン脂質が除去され、優れた回収率とフローが得られています。

図 2. Agilent Captiva ND Lipids 3 mL シングルチューブにより、500 µL 血漿 (上) および 100 µL 血漿 (下) からリン脂質が除去され、
優れた回収率とフローが得られています。

定評のある Captiva ND および ND Lipids96ウェルプレートに匹敵する、Agilent Captiva ND 3 mLシングルチューブの優れたパフォーマンス (96 ウェルプレートでは 100 µL 血漿サンプル、3 mL カートリッジでは 500 µL 血漿サンプルを使用)

図 3. 定評のある Captiva ND および ND Lipids96ウェルプレートに匹敵する、Agilent Captiva ND 3 mLシングルチューブの優れたパフォーマンス (96 ウェルプレートでは 100 µL 血漿サンプル、3 mL カートリッジでは 500 µL 血漿サンプルを使用)(図を拡大)

定評のある Captiva ND および ND Lipids96ウェルプレートに匹敵する、Agilent Captiva ND 3 mLシングルチューブの優れたパフォーマンス (96 ウェルプレートでは 100 µL 血漿サンプル、3 mL カートリッジでは 500 µL 血漿サンプルを使用)

図 3. 定評のある Captiva ND および ND Lipids96ウェルプレートに匹敵する、
Agilent Captiva ND 3 mLシングルチューブの優れたパフォーマンス
(96 ウェルプレートでは 100 µL 血漿サンプル、3 mL カートリッジでは 500 µL 血漿サンプルを使用)

Captiva ND Lipids によるサンプル処理前のアルブテロールのポストカラムインフュージョン上トレースのイオン抑制と、下トレースのリン脂質の溶出の間に相関性が見られます。

図 4. Captiva ND Lipids によるサンプル処理前のアルブテロールのポストカラムインフュージョン上トレースのイオン抑制と、下トレースのリン脂質の溶出の間に相関性が見られます。(図を拡大)

Captiva ND Lipids によるサンプル処理前のアルブテロールのポストカラムインフュージョン上トレースのイオン抑制と、下トレースのリン脂質の溶出の間に相関性が見られます。

図 4. Captiva ND Lipids によるサンプル処理前のアルブテロールの
ポストカラムインフュージョン上トレースのイオン抑制と、
下トレースのリン脂質の溶出の間に相関性が見られます。

Agilent Captiva ND Lipids で処理したあとのサンプルでは、イオン抑制が大幅に低減され、脂質はほとんど検出されていません。

図 5. Agilent Captiva ND Lipids で処理したあとのサンプルでは、イオン抑制が大幅に低減され、脂質はほとんど検出されていません。
(図を拡大)

Agilent Captiva ND Lipids で処理したあとのサンプルでは、イオン抑制が大幅に低減され、脂質はほとんど検出されていません。

図 5. Agilent Captiva ND Lipids で処理したあとのサンプルでは、
イオン抑制が大幅に低減され、脂質はほとんど検出されていません。

イオン抑制を簡単に低減

生物学サンプルの LC/MS/MS 分析における Captiva ND Lipids の利点を実証するために、アルブテロールのポストカラムインフュージョンを用いた 2 つの実験をおこないました。リン脂質の溶出に対するアルブテロールのイオン抑制をモニタリングしました。第 1 の実験では、Captiva ND Lipids で処理していない血漿サンプルを扱いました。この実験のアルブテロールのポストカラムインフュージョン結果を図 4 に示しています。

第 2 の実験では、Captiva ND Lipids を用いて血漿サンプルを前処理しました。この場合のアルブテロールのポストカラムインフュージョンでは、イオン抑制の大部分がなくなっています。Captiva ND Lipids により、リン脂質が効果的に除去されたためです。Captiva ND Lipids のイオン抑制低減効果は、図 5 に明らかに示されています。

Captiva フィルタファミリーをあなたのラボに

Captiva ND および ND Lipids は、Captiva フィルタファミリーの一例にすぎません。マトリックスの多いサンプルのクリーンアップに役立つ、96ウェルプレートプレート、シングルチューブ、キット、シリンジフィルタからなる Captiva 製品群の詳細をご確認ください。その後、Captiva をラボに導入してみてください。