Access Agilent 2011年1月号

ラボの生産性を高める Agilent OpenLAB CDS

Christoph Nickel
Agilent CDS マーケティングマネージャ

世界中のラボは、コスト削減と業務効率向上の圧力にさらされています。そのため、OpenLAB CDS の登場は、すべての Agilent クロマトグラフィデータシステム (CDS) のユーザや管理者にとって、大きなニュースです。OpenLAB CDS は、次世代版の ChemStation、EZChrom Elite です。ChemStation と EZChrom Elite の機能が大幅に拡張されているので、データの検証や処理の時間が短縮され、よりパワフルで直観的なレポート作成が可能になります。また、新しい Agilent OpenLAB Shared Services アーキテクチャに統合することで、拡張性も向上しています。

図 1. OpenLAB コントロールパネルでは、中央管理、中央インストール、迅速なエラー追跡が可能です(図を拡大)。
図 2. 純度分析の場合、Intelligent Reporter でクロマトグラムをフルスケールで表示したり、もっとも多い不純物に合わせてスケーリングしたりすることができます(図を拡大)。
図 3. クロマトグラムの特定領域を拡大したレポートを作成できるので、少量成分分析が簡単になります(図を拡大)。
図 4. Intelligent Reporter の機能を使えば、パーセント表示値や合格/不合格通知などの機能を備えた計算を用いて、シーケンスサマリーレポートを作成できます(図を拡大)。
図 5. Lab-at-a-Glance 表示機能を備えた OpenLAB コントロールパネルでは、中央管理によりコストの削減を可能にします(図を拡大)。

新しい OpenLAB CDS の特長としては、新しい OpenLAB コントロールパネル (図 1) での集中管理や、データ処理およびデータナビゲーションの柔軟性の向上、OpenLAB CDS Intelligent Reporter による新しいカスタムレポート作成機能などがあります。新たな機能を搭載する OpenLAB CDS は、業務コストを大幅に削減し、分析の生産性を高め、複雑なレポートの作成を簡単にします。これにより、最終的な分析結果を得るまでの時間が、現在の 2 分の 1 に短縮されます。

OpenLAB CDS は、ChemStation Edition と EZChrom Edition という 2 つの構成が用意されています。既存の ChemStation、EZChrom Elite システムから簡単にアップグレードできます。生データやメソッド、分析結果は、完全な下位互換性を備えています。現在のワークフローに変更を加えずに、OpenLAB CDS の新機能で改良することができます。

分析結果の検証と再解析をスピードアップ

リザルトセット (Result Set) コンセプトが新たに導入されたことで、データの検証と再解析の追跡が容易になり、柔軟性も高まりました。このリザルトセットコンセプトにより、オリジナルの分析結果の再作成や大規模なサンプルセットの更新および再校正を、自動で簡単に実行できるようになります。ChemStation Edition では、2 つの主要ワークフローが提供されています:

  • 再解析モード: シーケンス全体を再解析し、校正および定量結果を更新します。
    生データ、メソッド、分析結果、レポートは 1 つの保存場所にまとめられ、
    データの完全性は完璧に保たれます。

  • 再計算モード: 大規模なサンプルセットについて、修正されたデータ解析
    パラメータを用いて、ピーク結果を迅速に自動で再計算します。
    このモードでは、複数のシーケンスや単一の注入のサンプルを用いて、
    新たなリザルトセットを作成することができます。

EZChrom Edition では、すでにこれらのワークフローがサポートされていますが、新しいリザルトセットコンセプトでは、データの完全性が向上しています。

最大の利点は、再解析を実行せずにシーケンスレポートを作成できるようになったことです。レポートテンプレートを選択するだけで、レポートを作成できます。

複雑なレポートの作成が簡単に

Intelligent Reporter は、ChemStation と EZChrom Elite の既存のレポート作成モジュールに追加された、新しいカスタムレポート作成モジュールです。Intelligent Reporter を使えば、現在は手動で実行している計算を自動化できます。図 2~図4 の例で示すように、必要なときにいつでも、分析結果を正確に表示できます。

OpenLAB CDS なら、以下のような強力なレポート作成機能により、簡単にレポートを作成することができます:

  • 統計的、標準的、および高度な (マルチレベルなど)
    カスタム計算

  • 使いやすい直観的なドラッグ&ドロップ式のレポートジェネレータ

  • 分析結果の検証と承認をスピードアップさせる自動リミット
    チェック

  • XLS や PDF など、複数の標準的なフォーマットによる
    エクスポート

Lab-at-a-Glance 画面による集中管理

OpenLAB コントロールパネル (図 5) では、OpenLAB CDS に接続されたすべてのクロマトグラフィ機器の概要を見ることができます。ツリー形式で表示され、マルチレベルの階層で管理することが可能です。また、機器で ChemStation または EZChrom Elite のコントロールが使用されているかどうかも確認できます。機器へのアクセスはユーザ権限により管理されるので、ユーザが閲覧およびアクセスできるのは、承認された機器のみです。完全分散型構成では、ネットワークのあらゆる場所からすべての機器にアクセスできます。OpenLAB コントロールパネルの機器ステータス概要を、iPhone や iPad で受信することもできます。

高い拡張性により投資を保護

OpenLAB CDS は、単一ワークステーションからエンタープライズ構成へのスケールアップが可能なので、絶えず変化するラボのニーズに対応することができます。モジュール形式の OpenLAB CDS なら、ニーズにぴったり合った構成を選択できます:

  • 単一のスタンドアロン型ローカルワークステーション

  • ネットワークドワークステーション: ローカルワークステーションを中央の OpenLAB Shared Services サーバに接続する構成。中央での構成管理、中央でのユーザおよびライセンス管理、ラボ全体での機器ステータス概要などが可能。

  • クライアント/サーバ: ローカルワークステーションを AIC(Agilent Instrument Controller)に置き換えた構成。ネットワーク上のあらゆる場所から機器へのリモートアクセスが可能。

また、中央ファイルサーバ (EZChrom Edition のみ) や OpenLAB Enterprise Content Manager (ECM) に保存場所を設定することもできます。

時間と労力を軽減

OpenLAB CDS の提供するレポート作成、機器管理、データ検証などの新機能により、分析の生産性が高まり、ラボの業務効率が向上します。直観的なデザインの新しい OpenLAB コントロールパネルと Intelligent Reporter コンポーネントを備えた OpenLAB CDS なら、据付や設定、管理、ユーザトレーニングの時間と労力を軽減できます。効率を求めている方は、製品ページで OpenLAB CDS の詳細をご確認ください。