Access Agilent 2009年11月号

機器コントロールに改革をもたらす Agilent ChemStation リビジョン B.04.02

Ute Bober
アジレント製品マネージャ、ラボインフォマティクス

多くの場合、新しい機器の技術には、新しいソフトウェアインターフェースが必要となります。しかし、新しいユーザーインターフェースは、なじみのあるインターフェースと一致する、使いやすいものでなくてはいけません。アジレントはその点を理解したうえで、新しい Agilent 1290 Infinity LC および 7100 キャピラリ電気泳動システムのサポートを追加した ChemStation ソフトウェアのメジャーリビジョンを開発しました。GC、LC、LC/MS、CE、CE/MS 用 Agilent ChemStation の新リビジョン B.04.02 は、LAN ベースのアジレント製液体クロマトグラフィおよびキャピラリ電気泳動 (CE) 機器に対応する最新の機器コントロール機能を備えています。

図 1. LC 機器ダッシュボードは、新しい Agilent ChemStation メソッドおよび分析コントロール画面に組み込まれています。あらゆる重要情報を一目で確認できます(画像を拡大するにはここをクリックします。

より使いやすく、より一貫した柔軟な操作

このソフトウェアは、「ダッシュボード」と呼ばれる機器コントロール用の新グラフィカルユーザーインターフェースを搭載しています。これは、Agilent ChemStation および Agilent EZChrom Elite クロマトグラフィデータシステムと同じです。共通する XML ベースのフォーマットで機器メソッドを保存できるので、データシステム間でさらなる一貫性が得られます。

しかし、新リビジョンにはさらなる特長があります。もう 1 つの大きな利点は、直観的な機器ダッシュボードの単純さです (図 1)。これは、10 年以上前の導入時に業界標準として確立された、アジレント従来の LC および CE グラフィカルシステムダイアグラムを引き継ぐものです。

 

以下で、新しい機器コントロールのおもな利点をまとめています:


画面の高度なカスタマイズが可能で、常にサイズを調節できます。機器モジュールの表示順序を自由にアレンジすることができます。興味のあるモジュールを集中的に表示し、その他を最小化することもできます。さらに、各モジュールについて、より詳細な情報の表示を選択することも可能です。

ポンプ圧力や電圧などのパラメータについては、現在値、メソッド設定、限界値がグラフィカル表示されるため、遠くからでも一目で状態を確認できます。

新しい直観的な機器のグラフィックスにより、モジュールの特定や現在のステータスの確認が容易になっています。

同タイプの複数のモジュール (ポンプなど) を表示することができます。

各機器の名前を選択できるので、同一のモジュールを区別しやすくなっています。

モジュール内に外部接点ボードが設置されているかどうかや、カラム ID やフローセル、ランプの RFID タグが存在するかどうかを、アイコンにより表示します。ツールティップにより、タグに保存された情報を表示します。

単一のタブ付きメソッドユーザーインターフェースで機器のメソッドを編集できます。

ツールティップや、ダイアログボックスへの 1 クリックアクセスが標準搭載されています。図 2 に示すように、同じ利点は、Agilent LC と CE ChemStation にも適用されます。

図 2. 新しい CE 機器コントロールダッシュボードでは、CE 機器およびダイオードアレイ検出器の情報が表示されます。電圧や電流などの重要パラメータは、設定ポイントと実際値で表示されます(画像を拡大するにはここをクリックします。
新しい結合型サンプル情報エリア (図 1 参照) では、現在の分析に関するあらゆる情報が表示されます。短いディスプレイと拡張版のディスプレイを切り替えることもできます。サンプル情報エリアのトレイアイコンをクリックするだけで、サンプルトレイを拡大表示することができます。この表示画面は、適切な場所へ移動させることが可能です。

新しいメソッド分解機能では、現在の機器構成に対する機器メソッドの整合性を確認できます。機器診断は、Agilent ChemStation とは独立して、Agilent ラボアドバイザで行われます。

最新の Microsoft 技術を用いた機器コントロール

この革新的なソフトウェアユーザーインターフェースは、独自の Agilent RC.NET ドライバ技術をベースにしています。アジレントは、今後のすべてのクロマトグラフィ機器用ドライバを、.NET と呼ばれる Microsoft® の最先端開発プラットフォームをもとに構築する予定です。最新世代のガスクロマトグラフィでは、この技術を Agilent 7890A GC システムに導入し、成功を収めています。今回、モジュール式 LC および新 CE 機器でも、同様の導入が実施されました。

すべての Agilent 1200 シリーズ LC システムで RC.NET ドライバを統合することは、Agilent ChemStation の最先端化に向けた重要なステップです。これまでのステップとしては、データバックエンドとなる Agilent OpenLAB Enterprise Content Manager (ECM) と Agilent ChemStation との統合や、使いやすい Microsoft Outlook スタイルのナビゲーション画面の追加などがありました。

Agilent ChemStation B.04.02 では、従来のシステムダイアグラムでの機器コントロールを選択することもできます。すべての LC 構成で新ドライバ技術が利用できるわけではありません。詳細については、お近くのアジレント代理店にお問い合わせください。

図 3. Easy Sequence のキャリブレーションタブでは、周期的リキャリブレーションやブラケッティングといった複雑なキャリブレーションを簡単かつ直観的に設定することができます(画像を拡大するにはここをクリックします。

単純化したシーケンスの計画とキューイング

「Easy Sequence」と呼ばれるオプションの新しいシーケンシングウィザードは、新しいシーケンスおよびシーケンスキューイングの設定を迅速化するものです。Easy Sequence では、シーケンス設定が 2 つの段階に分かれています。1 つ目が、計画ステップです。ここでは、キャリブレーション、ブランク、対照といった全般的な構成を定義し、メソッド、ファイル名などを特定します。2 つ目は、実行ステップです。ここでは、個々のシーケンスを作成し、作成したシーケンスを Agilent ChemStation で連続取り込みを行うための待ち行列に加えます。

生産性を高める新機能

機器コントロールとシーケンシングが容易になり、最新の Microsoft 技術をベースに標準化されたことで、ChemStation B.04.02 では、アジレントの最新機器や信頼性の高い従来型機器を簡単にコントロールできるようになりました。詳細情報については、新しい RC.NET ドライバおよび Agilent ChemStation に関する Web ページをご覧ください。または、お近くのアジレント代理店にお問い合わせください。

Microsoft は、Microsoft 社の米国における登録商標です。