Access Agilent 2009年9月号

マトリックスの多いサンプルをたくさん分析すると、GC システムがスタンバイモードのままです

Lindy Miller
Agilent GC and MS Consumables Product Manager

数か月間にわたってマトリックスの多いサンプルを継続的に分析した後で、GC がスタンバイまたは「ノットレディ」モードでレディ状態にならない理由はおそらく予想できると思います。しかし最初に、単純な質問を 1 つさせてください。「注入口のメンテナンスでセプタム、ライナー、および O-リングをチェックして交換する際、スプリットベントトラップのチェックと交換も行っていますか?」

スプリットベントトラップはシステムの上フタを開けないと見えないため見落としやすいものですが、サンプルを捕集し、詰まりを引き起こす可能性があるため交換は非常に重要です。

答えが 「いいえ」 の場合は、おそらくスプリットベントトラップが問題の原因である可能性が最も高いと思われます。スプリットベントトラップは、注入口のメンテナンスを実行するときに通常見える位置にないため、見落としがちです。筆者はこれを「見えない、気付かない、動かない症候群」と呼んでいます。

スプリットベントトラップの目的は、注入口からカラムに流れなかった過剰なサンプルを捕集 (トラップ) することです。当然、サンプルを絶えずトラップするために汚れます。したがって、定期的 (通常は 6 か月ごと) に交換する必要があり、交換しないと詰まることがあります。

スプリットベントトラップが詰まるとどうなるでしょうか。GC システムに高い背圧をかけるリストリクタのように機能し、注入口圧力が安定しないため、GC がスタンバイまたはノットレディモードのままで分析がスタート出来ない原因となり、サービスコールをせざるをえなくなります。

この問題はかなり簡単に回避できます。半年ごとの GC メンテナンススケジュールにスプリットベントトラップの交換を含めるだけです。交換はとても簡単です。メンテナンス手順に数分追加するだけで、不要なダウンタイムとサービスコールを回避できます。

次の場合には、さらに頻繁にスプリットベントトラップの交換が必要になる可能性があることに注意してください。

  • 高沸点のサンプルを日常的に分析している
  • スプリット比が非常に大きい
  • サンプル処理数が非常に多い

GC のメンテナンスの詳細について知りたい場合は、『Agilent GC メンテナンスガイド (PDF、5989-7612JAJP)』 をダウンロードできます。または、新しいスプリットベントトラップを今すぐ注文して、「見えない、気付かない、動かない」の落とし穴を回避しましょう。