シリーズの記事 2/2: 「GC/MSD および LC/MS アプリケーションキットによるラボの生産性の向上」(英語)
前回(8月号)の記事では、GC/MSD+Agilent アプリケーションキットによるメソッド開発の効率化について説明いたしました。今回はLC/MSに焦点を移します。
大量のサンプルを低濃度で特定しなければならない法医学毒物分析と農薬分析は、しばしば困難なものになります。Agilent LC/MS および LC/MS/MS アプリケーションキットを用いると、迅速かつ簡単にメソッドを開発できます。精密質量または Dynamic MRM 化合物データベースが付属しているアプリケーションキットは、ご購入後すぐに使用可能です。
精密質量データベースは TOF LC/MS または Q-TOF LC/MS システム用、Dynamic MRM データベースはトリプル四重極 LC/MS 用となります。どちらのデータベースにも、一般的にモニタリングされている化合物が含まれ、高速メソッド開発を可能にします。これらのアプリケーションキットは、大量の化合物をスクリーニングする分析メソッドも提供します。
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Agilent 6500 シリーズ Accurate-Mass Q-TOF LC/MS および Agilent 6400 シリーズトリプル四重極 LC/MS |
アプリケーションキットを使用してセットアップとメソッド開発を簡略化
各アプリケーションキットには、大量の化合物をスクリーニングするために必要なデータベースが含まれています。
農薬アプリケーションキットには、Agilent TOF LC/MS または Q-TOF LC/MS 用の 1600農薬 Accurate Mass Personal Compound Database と、Agilent トリプル四重極 LC/MS用の 600農薬 Dynamic MRM Database が付属しています。
法医学毒物アプリケーションキットには、Agilent TOF LC/MS または Q-TOF LC/MS用の 6000化合物 Accurate Mass Personal Compound Database と、Agilent トリプル四重極 LC/MS 用の 100化合物 Dynamic MRM Database が付属しています。
また、各アプリケーションキットには次のものも含まれます。
新しい LC/MS および LC/MS/MS テクノロジーの高速で簡単なスタートアップ
アプリケーションキットのメソッドは、以下のテクノロジーを利用します。
RRLC (Rapid Resolution LC) / UHPLC (Ultra High Performance LC) - 従来の LC よりも最大 20 倍のスピードで、最大 60% 高い分解能が得られます。1290 Infinity LC システムは、LC パフォーマンスを最大化するために、最高のスピードと分解能を提供します。
Agilent Jet Stream テクノロジー - Agilent Jet Stream 温度グラジエントフォーカステクノロジーは、高温に加熱された窒素ガス を使用してイオン生成と溶媒除去を改善し、シグナルを向上させ、ノイズを減らします。エレクトロスプレーイオン化が行われる多くの低分子化合物の感度を 5 倍以上向上させます。 6460 トリプル四重極 LC/MS、 6530 Accurate-Mass/6540 UHD Q-TOF LC/MS、6230 TOF LC/MS で利用できます。
動的マルチプルリアクションモニタリング (MRM) – 革新的な MRM により、メソッド開発が簡略化され、一定のサイクルタイムで一貫したイオン統計を得られるため、定量用の他の手法よりも再現性が向上します。
Agilent MassHunter ワークステーション ソフトウェア - 直感的で強力な機器コントロール、データ採取、定性および定量データ分析、および Agilent TOF、Q-TOF、トリプル四重極システムのレポートを利用します。開発時間が短縮され、トリプル四重極と Q-TOF 機器の両方でチューニングが自動化されたハイスループットスクリーニングが可能になります。
サンプリーク QuEChERS - 複数残留農薬分析用のサンプルをいくつかの単純なステップで前処理します (農薬アプリケーションキットのみ)。