Access Agilent 2009年8月号

PLOT カラムに斑点のようなものが見られることがあるのはなぜ?

Jason Ellis
アジレント品質スーパーバイザー、GC カラム

図 1. 多くのすきまが見られる他社の PLOT カラム

PLOT カラムに見られる斑点は、主にチューブ内の固定相コーティングの小さなすきまにより生じたものになります。この斑点は、コーティングが均等ではなかったり、相が欠けていたりする部分になりますが、PLOT カラムの固定相にこうしたすきまが見られるのは、ごく普通のことです。以下で、その理由を説明します:

Porous Layer Open Tubular (PLOT) カラムの固定相は、不透明な固体の多孔性物質です。アルミナ、モレキュラーシーブ、多孔質ポリマー (Q および U)、GS-OxyPLOT といった多くの PLOT カラムでは、固定相は白い粉末のように見えます。

多くの PLOT カラムでは、固定相充填液には、直径 10 ミクロン未満の粒子の粘性懸濁液が用いられます。また、固定相のコーティングには動的なプロセスが用いられます。このプロセスでは、充填溶液がチューブ内に押し込まれます。この溶液注入の速度と粘度により、固定相の厚さが決定します。固定相が充填されたら、帯電や粒子間の化学反応、結合剤などにより固定されます。Wall Coated Open Tubular (WCOT) カラムの場合、ポリシロキサンやポリエチレングリコールなどの固定相は、化学結合によりガラス表面に固定され、架橋結合を行います。この種の結合や架橋結合は、PLOT 相では使用できないため、PLOT カラムの固定相レイヤーは、WCOT カラムとは異なるものになり、安定性が低くなります。そのため、PLOT カラムの相コーティングには、どうしても若干の空隙が生じることになります。

アジレントは各カラムを個別にテストしています。すべてのカラム性能仕様が満たされていることを確認してから、お客様のもとに出荷します。PLOT カラムについては、目視による検査を行い、製造およびテストプロセスにおける複数のチェックポイントで、厳密な基準が満たされていることを確認します。上記で説明したすきまの許容範囲は、固定相の種類やカラム寸法により異なります。すきまの数が通常よりも多いカラムは廃棄され、お客様に出荷されることはありません。

目視による検査に合格したカラムについては、業界でもっとも厳しい QC 性能仕様にもとづくテストを実施し、効率、保持力、選択性、ブリードを検査します。図 1 は、最近購入した他社の PLOT カラムを写したものです。このカラムは他社の QC テストには合格していますが、アジレントのテストであれば、合格してお客様に届けられることはないでしょう。

アジレントのカラムは個別にテストされ、適切なクロマトグラフィ性能を持つことが確認されています。そのため、PLOT カラムの相コーティングに見られるすきまは、許容範囲におさまるものです。アジレントは、すべての GC カラムで 90 日間保証を提供し、アジレント製品の信頼性と性能を保証しています。